AIに任せるほど、自分で考える場所を残しておく

仕事でAIを使う場面が、この一年でずいぶん増えました。調べもの、文章の下書き、数字の整理。便利だと感じる一方で、少し落ち着かない気持ちもありました。

菊池です。

今月の課題図書『AIの時代に 頭がよくなる人 悪くなる人』著者:岡瑞起

著者は人工生命の研究者です。AIは知識を得る手間を減らしてくれる。けれど、受け身で頼りきってしまうと、考える力はかえって鈍っていく。わたしなりに受け取った要点は、そういうことでした。

読みながら思い浮かべていたのは、自分の仕事です。AIに資料をまとめてもらうと、それらしい答えはすぐに出てきます。ただ、その答えを採るかどうか、どこに人と時間をかけるかを決めるのは、やはり自分です。そこまで任せてしまったら、たぶん判断の手ごたえが残らないと思っています。

本の中では、AIが賢くなるほど、考える力や体を使う力、人とつながる力といった、人間らしい力の価値が上がるという考え方が示されています。これは、家づくりの仕事にもそのまま重なる気がしました。図面や性能の数字は、道具でかなり整えられるようになりました。それでも、お客様が言葉にしきれない暮らしの好みを聞き取ること、現場で材料の具合を手で確かめること。ここは人が担い続ける場所だと感じています。

調べるのはAIに手伝ってもらい、問いを立てるのと決めるのは自分でやる。当たり前のようでいて、忙しいとつい逆になってしまいます。

道具が便利になるほど、自分で考える時間を意識して残しておきたいと思います。

それでは、また。

No.7281

★LINE登録はこちらです★

こちらの記事もオススメです