地元で60年超、逃げ場がないということ

週の始まりに、少し会社のことを書かせてください。

菊池です。

わたしたちがよく口にする言葉に、「家づくりではなく、暮らしづくり」というものがあります。標語のように聞こえるかもしれませんが、これは仕事の進め方そのものを言い表した言葉です。

家は、引き渡した日が完成ではありません。その日から、誰かの毎日が始まります。朝ごはんをつくる場所、洗濯物を干す場所、子どもが宿題を広げる場所。それらがうまく回るかどうかは、間取り図の美しさとは別のところで決まります。わたしたちが考えているのは建物ではなく、そこで流れる時間のほうだ、ということです。

そのために、ひとつの家に対して営業担当、設計士、コーディネーター、そして現場の大工が、ひとつのチームとして関わります。よくある形は、営業が話を聞いて、設計に渡して、現場に渡す、という順送りです。それでも家は建ちます。ただ、渡すたびに少しずつ何かがこぼれる。お客様が最初に話した「本当はこうしたかった」の温度は、伝言ではなかなか伝わりません。

同じ顔ぶれが最初から最後まで関わっていると、その温度が残ります。現場で判断に迷った時に、「あの時こう言っておられたから、こちらだろう」と考えられる。図面に書かれていないことを埋められるのは、結局そこだと思っています。

創業から60年以上、この地域でやってきました。地元でずっと商売をするというのは、良くも悪くも逃げ場がないということです。10年後にお客様と道でお会いする可能性がある。お子さんが大人になって、家のことで相談に来られる可能性もある。その前提があるから、目先で楽な選択ができません。

そういう緊張感を、ありがたいものだと思っています。

それでは、また。

No.7244

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UA値0.5以下。その数字が語ってくれないこと

この時期、お客様との打ち合わせで断熱の話になると、少し説明が難しくなります。夏の暑さは過ぎて、冬の寒さはまだ来ていない。1年でいちばん、断熱のありがたみを感じにくい季節だからです。

菊池です。

わたしたちの家は、クワトロ断熱という考え方でつくっています。遮熱、断熱、調湿、透湿という4つの性能を組み合わせたものです。数字でいえば、UA値は0.5以下、C値は0.3以下。性能を比べる時の目安としては、十分に高い水準だと思っています。

ただ、正直に申し上げると、この数字だけをお伝えしても、暮らしの想像はつきにくいのではないでしょうか。UA値が0.1下がったら、冬の朝がどのくらい過ごしやすくなるのか。数字はその答えまでは教えてくれません。

4つのうち、意外と語られないのが「調湿」と「透湿」です。断熱と気密の話は多くの会社がしますが、家の中の湿気をどう逃がすかは、あまり話題になりません。けれども、住み心地に効いてくるのは、実はここだったりします。同じ室温でも、湿度が違えば体の感じ方はまるで変わる。夏のじっとりした不快感も、冬の乾ききった喉の痛さも、温度計だけでは説明がつきません。

無垢材や漆喰といった自然素材は、それ自体が湿気を吸ったり吐いたりします。そして壁の中にこもらせず、外へ抜けていく道をつくる。この2つが噛み合った時に、はじめて「なんだか気持ちがいい」という状態になります。

だからわたしたちは、まず体感してくださいとお伝えしています。矢部のモデルハウスでは、玄関を入った瞬間の空気の違いを感じていただけると思います。数字は、その体感を裏づける根拠として、あとから見ていただければ十分です。

これから涼しくなっていく季節は、家の性能の差が少しずつ表に出てくる時期でもあります。

それでは、また。

No.7243

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備えは、道具をそろえる前に家族で話すことから|9月26日 親子防災ワークショップ

9月1日は防災の日でした。この時期になると、テレビでも備蓄や避難の話題が増えます。ただ、毎年見ているうちに、なんとなく「うちは大丈夫」と流してしまっている方も多いのではないでしょうか。

菊池です。

わたし自身、家の備蓄品の期限を最後に確かめたのがいつだったか、すぐには思い出せませんでした。

わたしたちが「応援団」と呼んでいる取り組みは、家をお引き渡ししたあとのお付き合いのことです。建てて終わりではなく、そこから何十年と続く暮らしのほうが、ずっと長い。であれば、その間ずっと隣にいる会社でありたい。応援団10,000人という目標は、そういう気持ちから出てきたものです。

その活動のひとつとして、9月26日(土)に、親子で楽しむ防災ワークショップを開催します。相模原市中央区矢部で、午前10時から12時まで、参加費は無料です。3つの体験を通して「もしも」に備える、という内容になっています。

防災を、子どもに言葉だけで教えるのは難しいと思います。「地震が来たら机の下に入りなさい」と伝えても、来たことのない出来事は、なかなか自分ごとになりません。でも、手を動かして何かを作ったり、実際にやってみたりした記憶は残ります。あの時こうやったな、と体が覚えている。それが本番で効くのだと思います。

そして、たぶん一番の効果は、その日の帰り道にあります。「うちの懐中電灯どこだっけ」「水って何本あればいいの」。親子でそんな会話になったら、それだけでこのワークショップは成功です。備えは、道具をそろえることより、家族で一度話しておくことのほうが大きいと感じています。

ご予約はソールリビングのイベントページから承っています。

お子さまと一緒に、気軽にお越しください。

それでは、また。

No.7242

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「5年後、10年後、この建物をどう使っていますか」

今日は特殊建築の話を書かせてください。

菊池です。

わたしたちの言う特殊建築とは、住宅ではない建物のことです。工場や倉庫、店舗、事務所、福祉施設。用途はさまざまですが、共通しているのは「そこで事業が動いている」という点です。

住宅とのいちばん大きな違いは何かと聞かれたら、わたしは「変わることが前提になっている」と答えます。ご家族の暮らしも変化しますが、事業の変化はもっと速い。取り扱う商品が増える、機械を1台足す、人が5人増える。そういうことが、竣工から3年も経たないうちに起きます。

ですから、ご相談をいただいた時、わたしたちが必ず一度は伺うのが「5年後、10年後、この建物をどう使っていますか」という質問です。今のご要望だけで設計すると、今にぴったり合った、そして数年後には合わなくなる建物ができあがります。

たとえば倉庫であれば、柱をどこに立てるかで、将来の棚の並べ方まで決まってしまいます。床の耐荷重を今の荷物に合わせて決めるのか、重い設備が入る可能性まで見ておくのか。電気の容量に余裕を持たせるかどうか。将来、隣に建て増す可能性があるなら、どちらの方角を空けておくか。どれも、後から変えるとなると桁違いの費用がかかる部分です。

こう書くと「余計にお金がかかる提案なのでは」と思われるかもしれません。実際には、逆のことのほうが多いです。将来の可能性を先に整理しておくと、今は要らないものがはっきりします。何を入れて何を入れないかを決められるので、かえって無駄が削れる。

建物は事業の道具です。道具は、使う人の手に合っていて、長く使えるほうがいい。図面を引く前の雑談のような時間に、いちばん大事なことが出てくる。この仕事を続けていて、そう感じています。

それでは、また。

No.7241

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秋にドアが閉まりにくくなるのは、木が生きている証拠です

「ドアの閉まりが悪くなった」「引き戸が重い」。9月に入ると、こうしたご相談が急に増えてきます。

菊池です。

蒸し暑い日とからっと乾いた日が交互にやってくる季節です。わたしたちが扱っている木は、加工されて家の一部になったあとも、まだ生きています。空気が湿れば水分を吸って少し膨らみ、乾けば吐いて少し縮む。梅雨から夏にかけて含んだ水分が、秋の乾いた空気で抜けていく。その動きが、建具のわずかな狂いとして表に出てきます。逆に言えば、動くのは自然素材の家として当たり前のことで、不具合というより季節の便りのようなものです。

とはいえ、放っておくと困ることもあります。閉まりきらないドアを毎日強く引いていると、丁番のビスがだんだん緩んできます。引き戸を無理に押していれば、戸車やレールが傷みます。小さな違和感のうちなら、丁番の調整ネジを回す、戸車の高さを少し変える、といった数分の作業で収まることがほとんどです。ところが力ずくで使い続けたあとだと、部材を交換することになったり、枠ごと直すことになったりします。

ここが、住まいのやっかいなところだと思っています。命に関わるわけでもなく、暮らせないわけでもない。だから「そのうち言おう」と後回しになる。そして半年も経つ頃には、それが当たり前になってしまう。

建物100年サポートでお引き渡し後の点検にうかがう時、わたしたちが必ず一度は全部の建具を開け閉めするのは、そのためです。お客様が言い出しにくい小さな違和感を、こちらから拾いにいく。それが定期点検の役目のひとつだと考えています。

もし今、少しでも引っかかっている扉があれば、次の点検を待たずにご連絡ください。暮らしサポートメニューの中には、こうした細かなお困りごとへの窓口も用意しています。

それでは、また。

No.7240

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二世帯の「ちょうどいい距離」は、歩いてみないとわからない|川崎市麻生区 完成見学会

9月に入り、外を歩いていても日陰の風が少しだけ涼しくなってきました。見学会のご案内には、ちょうどいい季節に入ってきたように思います。

菊池です。

川崎市麻生区で開催中の完成見学会も、残り3週間ほどとなりました。9月27日(日)まで、10時から19時のご予約制で承っています。

今日は、この家の「二世帯」という部分について書かせてください。

二世帯住宅というと、玄関を分けるか分けないか、水まわりをどうするか、という話になりがちです。もちろんそれも大事なのですが、実際に暮らし始めてから効いてくるのは、もっと細かいところだったりします。親世帯と子世帯では、起きる時間も、寝る時間も、テレビの音量も違います。休日の過ごし方も違う。その違いを我慢で埋めるのか、間取りで解いておくのか。ここが分かれ目になります。

今回の家は、家族のつながりを感じられることと、それぞれの生活リズムを邪魔しないこと、この両方を同時に成り立たせるように計画されています。どこで音や気配が切れて、どこでつながっているのか。図面では説明しづらい部分なので、ぜひ実際に立って、歩いて、確かめていただきたいところです。

もうひとつの見どころが、毎日の家事の動線と収納の取り方です。洗う、干す、しまうまでが何歩でつながっているか。使う場所の近くに、使う分だけの収納があるか。こういうことは、暮らし始めてから「もっとこうすればよかった」と気づく部分でもあります。だからこそ、先に建った家で見ておく価値があると思っています。

内装には無垢材や漆喰、タイル、真鍮といった本物の素材を使っています。写真だと質感まではなかなか伝わりません。手で触れていただくのが一番早いです。

ご予約はソールリビングのイベントページから承っています。

家づくりの段階に関係なく、見るだけでも大歓迎です。

それでは、また。

No.7239

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「地頭は能力ではなく状態」と言われて、足が止まりました

9月に入っても暑さが抜けませんが、朝晩の空気だけは少し変わってきました。夏の間なかなか手がつかなかった読書を、ようやく再開しています。

菊池です。

本日はこちらの書籍を。

『地頭スイッチ』(著者:木下勝寿ダイヤモンド社)

北の達人コーポレーションを一代で上場まで育てた方の本です。正直に言うと、タイトルを見た時は「地頭なんて生まれつきのものだろう」と思っていたり。

ところが冒頭で、地頭は「能力」ではなく「状態」だと書かれていて、そこでいきなり足を止められました。良い悪いではなく、使うか使わないか。スイッチの場所と押し方さえわかれば、誰でもその状態に入れる、と。

紹介されているスイッチのひとつに「モゲジョの法則」というものがあります。モゲジョとは、目的・現状・条件のこと。この3つを意識するだけで、作業する人から考える人へ変わっていく、という話でした。

読みながら、少し耳が痛かったです。わたしたちの仕事でも、たとえば「この壁の仕上げを変えてほしい」とご要望をいただいた時に、変えること自体が目的になってしまう場面があります。本当は、その先にお客様が思い描いている暮らしがあるはずなのに。目的を確かめないまま手を動かすと、直したのに喜ばれない、ということが起きます。

もうひとつ、目的をさかのぼって考えるスイッチも印象に残りました。目の前の一部分ではなく、全体を見る癖のことです。現場でいえば、自分の持ち場だけを見るのか、その建物が10年後どう使われているかまで見るのか。同じ作業でも、見えている景色がまるで違ってきます。

偉そうなことを書ける立場ではありませんし、明日からいきなり変われるとも思っていません。ただ、押すべきスイッチがどこにあるのかを知っているのと知らないのとでは、迷った時の戻り先が違うのだろうな、とは思いました。

それでは、また。

No.7238

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「あれ、どこに頼めばいいんだろう」をなくしたくて

週の始まりの朝は、なぜか一週間分のやることを思い出してしまうものです。仕事だけでなく、家のこまごまとした用事も一緒に浮かんできて、少し憂鬱になったりもします。

菊池です。

暮らしていると、大きな工事ではないけれど、放っておくと気持ちが晴れないことが次々に出てきます。専門の業者を探すほどではない。でも自分でやるには少し面倒か、少し危ない。そんな中くらいの困りごとが、いちばんやっかいなのだと思います。

そして多くの方が最後に行き着くのが、「これ、どこに頼めばいいんだろう」という問いです。インターネットで検索すれば会社は出てきます。ただ、そこが信頼できるかどうかは、探している側にはわかりません。見積もりが妥当なのかも判断がつかない。結局、面倒になって先送りにする。わたし自身にも身に覚えがあります。

相陽建設が応援団という取り組みを続けているのは、この問いを減らしたいからです。家を建てていただいた方、リフォームでご縁のできた方、地域でお世話になっている方。そうしたつながりを一万人という規模まで広げていきたいという思いから、応援団10,000人という言い方をしています。数字が目的なのではありません。困ったときに「とりあえずあそこに聞いてみよう」と思い出してもらえる相手が、地域にひとつあるかないかで、暮らしの心細さはずいぶん変わるはずだと考えているのです。

その入り口として、暮らしサポートメニューという形も用意しています。建物のことに限らず、暮らしまわりで手が必要になる場面をできるだけ拾い上げて、わたしたちが引き受けるか、信頼できる方をご紹介するか、どちらかで応えられるようにする。工務店の仕事の範囲からははみ出しているように見えるかもしれません。それでも、引き渡しの日に関係が終わるような家づくりを、わたしたちはしてきていないつもりです。

家は建てて終わりではなく、そこから数十年が始まります。その数十年に何度も顔を出せる会社でいたい。地域に根を張って仕事をしてきた意味は、たぶんそこにあります。

小さなことで構いません。むしろ小さなことのほうが、遠慮せずに声をかけていただけたら嬉しいです。

それでは、また。

No.7237

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間取り図より先に、一日の動きを書き出してみる

リノベーションのご相談で、最初にお会いしたときによくいただくのが「どこをどう直せばいいか、自分でもよくわからなくて」という言葉です。むしろ、その状態でお越しいただくほうがありがたいと思っています。

菊池です。

家に対する不満というのは、たいてい漠然としています。なんとなく使いにくい、なんとなく散らかる、なんとなく居場所がない。原因が特定できないから相談しづらい、という方もいらっしゃいますが、その「なんとなく」を分解するところからが、わたしたちの仕事です。

そこでおすすめしているのが、間取り図を眺める前に、ご自身の一日の動きを書き出してみることです。朝起きてから家を出るまで、家に帰ってから寝るまで。どの部屋からどの部屋へ、何を持って移動しているか。書いてみると、ほとんどの方が同じ場所を何度も往復していることに気づかれます。

そして、その往復には理由があります。洗濯機がここにあって、干す場所がそこで、しまう場所があちら、というふうに、必要な機能が離れて配置されている。建てた当時は問題なかったのかもしれません。ただ、家族の人数も年齢も、あの頃とは変わっているはずです。子どもが独立して部屋が余っている一方で、しまいたいものは増えている。親御さんと同居することになって、二階の使い方を見直す必要が出てきた。暮らしのほうが動いたのに、家だけが当時のまま止まっている。それが「なんとなく使いにくい」の正体であることは、本当に多いのです。

動きが見えてくると、優先順位がはっきりします。全部を直さなくても、水まわりの並びを変えるだけで一日の疲れが減ることもある。逆に、見た目をきれいにしても動線が変わらなければ、不満は残ります。ここを取り違えないことが、満足度を大きく分けます。

もうひとつ、せっかく壁を開けるのであれば、性能にも手を入れておきたいところです。窓の断熱、床下や天井の断熱。暮らしながらでは手をつけにくい部分に、工事のタイミングでまとめて対応できるのは、リノベーションの大きな利点です。

SOLE LIVINGでは、相模原市矢部でリノベーションの相談会を開いています。まだ計画になっていない段階、それこそ「なんとなく」の段階で来ていただくのが、いちばん実りのある時間になります。

それでは、また。

No.7236

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9月の光は、家のかたちを教えてくれる

9月に入って、家に差し込む光の角度が変わってきたことに気づかれた方はいらっしゃるでしょうか。同じ窓、同じ時刻なのに、床の上を照らす面積が明らかに広がっています。

菊池です。

太陽の高さは、季節でこれだけ変わるのかと毎年驚きます。真夏の正午、太陽はほとんど真上にあります。ところが冬至の頃になると、同じ場所でぐっと低いところを通る。この差が、家づくりの設計ではとても大きな意味を持ちます。

なぜなら、夏の光は入れたくないのに、冬の光は目いっぱい入れたいからです。都合のいい話に聞こえますが、太陽の高さが違うおかげで、これは実現できます。軒や庇の出をきちんと計算して設計すれば、高い位置から来る夏の日射は手前で切り落とし、低い角度で差し込む冬の光は奥まで招き入れることができる。機械も電気も使わず、屋根のかたちだけで季節を選り分けているわけです。

この考え方は、決して新しいものではありません。日本の家が昔から深い軒を持っていたのは、意匠のためだけではなく、この理屈を知っていたからです。わたしたちが設計するとき、まずその土地に立って光の道筋を読むのも同じ理由です。隣にどんな建物があるか、東西南北のどちらが開けているか、冬に影が落ちるのはどこまでか。同じ間取りでも、土地が違えば置き方は変わります。

そのうえで効いてくるのが、建物そのものの性能です。SOLE LIVINGの家づくりでは、クワトロ断熱という考え方を採っています。遮熱、断熱、調湿、透湿。この四つを組み合わせるという意味です。熱を跳ね返し、通しにくくし、そのうえで湿気は動けるようにしておく。数値としての断熱性能だけを追いかけると、湿気の逃げ場を失って壁の中を傷める家になりかねません。長く保たせる家にするには、湿気を閉じ込めないことが欠かせないのです。

素材についても同じ考え方です。0宣言の家として、身体に影響のある材料をできる限り使わない。手間はかかりますが、毎日呼吸する場所ですから、ここは譲れないところだと思っています。

言葉で書くと理屈っぽくなりますが、実際に体験していただくと一秒で伝わります。相模原市矢部のモデルハウスは、そのためにあります。秋の光が入る季節は、いちばん違いがわかりやすい時期です。

それでは、また。

No.7235

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