“指示”は技術というより、日々の姿勢

今月の課題図書は、『上手に「指示できる人」と「できない人」の習慣』鶴野 充茂 著)。
タイトルだけ見ると、少し強めというか、「指示する側」の話に聞こえますが、実際に読んでみると、上から人を動かすための本というより、“相手に伝わる関わり方”を整える本だなと。

菊池です。

どうしても日常の中で“伝える側”になる場面は増えます。
社内でも現場でも、何かをお願いしたり、方向を揃えたり、タイミングを合わせたり。
ただ、そこで改めて思うのは、「言ったかどうか」と「伝わったかどうか」は、やっぱり別なんですよね。

この本の中でも、相手を動かす人は、ただ命令が上手いのではなく、
相手が受け取りやすい形に整えているというのが一つのポイントとして出てきます。
これは読んでいて、すごく納得感が。
指示って、こちらの都合だけで短く出せば済む時もありますが、毎回それだと関係は少しずつ痩せていく。
逆に、ちょっとした言葉の置き方や、背景の共有や、相手の状況を見た一言があるだけで、受け取られ方が全然違う。
この差って、仕事の結果以上に、日々の空気に効く気がします。

個人的に印象に残ったのは、“相手をコントロールする”のではなく、“動きやすい状態をつくる”という感覚。
管理職という立場の方々は、つい「どう伝えれば動いてもらえるか」と考えがちですが、本当はその前に、「相手が受け止めやすい状態か」「こちらの言葉に余計な圧が乗っていないか」を気にした方がいいのかもしれません。
このあたりは、自分自身もまだまだだなと感じるところです。

住宅でも法人建物でも、お客様とのやり取りは結局“伝え方”に表れます。
分かりやすい説明ができるか。
必要なことを急がせずに伝えられるか。
相手の不安を置き去りにしないか。
これは社内だけの話ではなく、会社としての姿勢にもつながる話なんだろうなと思いました。

“指示が上手い人”というより、“相手と仕事がしやすい人”。
この本を読んで、そんな言葉の方がしっくりきました。
新年度前のこのタイミングで、自分の伝え方を少し見直すには、いい一冊だったなと思います。

それでは、また。

No.7078

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理念は、立派な言葉より“迷った時の判断”に出る

企業理念とか経営理念という言葉を聞くと、少し身構える方もいるかもしれません。
立派な文章、額に入った言葉、ホームページに載っている一文。
もちろん、それ自体は大事です。
でも、実際にお客様に伝わるのは、言葉の立派さよりも“迷った時にどう判断する会社か”の方だと思っています。

菊池です。

例えば、工事の中で想定外の事が起きた時。
スケジュールを優先するのか、品質を優先するのか。
分かりづらいことを、そのまま進めるのか、一度止まってでも説明するのか。
その判断の積み重ねに、その会社の考え方は出ます。

住宅でも、法人建物でも同じです。
いい事ばかりが続くプロジェクトなんて、実際にはあまりありません。
だからこそ、何かあった時にどちらを選ぶのか。
そこに、その会社の“本当の理念”がにじむ気がしています。

相陽建設も、総合サイトやSOLE LIVINGの考え方の中で、「ひとつひとつの暮らしを想う」「建てた後も末永く続く豊かな暮らしを創造する」といったスタンスを打ち出しています。
こういう言葉は、書くだけなら簡単です。
でも、それが本当に意味を持つのは、目の前のお客様に対して、急がず、雑にせず、ちゃんと寄り添えるかどうかだと思うんですよね。

理念って、日常ではあまり意識しないかもしれません。
でも、お客様は意外と見ています。
説明の仕方、断り方、対応の速さ、現場の整い方。
そういう小さいところから、「この会社は何を大事にしているのか」が伝わってくる。

結局、理念は飾っておくものではなく、判断の基準になるもの。
そしてその判断が、お客様から見た“この会社らしさ”になる。
新年度を前に、そんな事を改めて考えています。

それでは、また。

No.7077

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“直す”だけじゃなく、“残す”ためのメンテナンス

メンテナンスというと、何か不具合が起きてから対応する、というイメージが強いかもしれません。
雨漏りした、設備が止まった、建具がおかしい。
もちろん、そういう時の対応は大事です。
でも本来のメンテナンスって、“壊れたものを直す”だけじゃないんですよね。

菊池です。

相陽建設の定期診断の考え方にもありますが、建物は住み始めてから気付くことが多いですし、良い状態で長く保つには“履歴を蓄積する”ことがとても大事です。
この発想、個人的にはすごく本質的だと思っています。
つまり、メンテナンスって「今を修理する」ためだけではなく、「この先も残す」ためにやるものなんですよね。

住宅でもそうです。
今は困っていなくても、3年後、5年後、10年後を見た時に、今どんな状態だったかが分かると判断しやすい。
どこを触ったか、いつ点検したか、どんな不具合があったか。
これが残っている家は、後からの修繕も落ち着いて考えやすいです。

法人建物ならなおさらで、担当者が変わることもありますし、予算も単年だけでは動きません。
だから、建物の状態を記録していくこと自体が、会社にとっての資産になります。
大きな不具合を防ぐという意味でもそうですし、説明責任の面でも強い。

春は、節目の季節です。
暮らしも、会社も、少し先を見たくなる時期。
そんな時に、建物のことも「今どこを直すか」だけでなく、「これからどう残していくか」で考えてみると、メンテナンスの見え方も変わる気がします。

直すためだけじゃなく、残すために手を入れる。
その感覚がある建物は、長くいい顔をしていくんだと思います。

それでは、また。

No.7076

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平屋の良さは、“広がり”より“切り替えの少なさ”かもしれない

平屋の話になると、開放感がある、かっこいい、階段がない、という話がよく出ます。
どれももちろんその通り。
ただ、住み方という視点で見ると、平屋の良さはそれだけではないなと感じます。

菊池です。

個人的に平屋の強さは、生活の中の切り替えが少ないことだと思っています。
上に行く、下に行く、家事をしながら誰かの気配を探す、階ごとに温度差がある。
二階建てでは自然に起きるこういう“切り替え”が、平屋だとかなり減る。
その分、暮らしがスッと流れる感じがあるんですよね。

SOLE LIVINGでも、平屋は昔から愛される住まいとして紹介されていますが、実際、平屋って“今風の流行”というより、暮らしやすさの本質に近い選択肢なんだと思います。
動線の短さだけではなく、家族の距離感、空気のまとまり、暮らしのリズム。
そういうものが整いやすい。

もちろん、平屋だから万能という訳ではありません。
敷地条件や周辺環境、採光の取り方、視線の抜き方。
しっかり考えた方がいい部分も多いです。
ただ、そういう条件が合う土地であれば、住んだ後の“無理のなさ”はかなり大きい。

この春からの新生活を見据える中で、
「何部屋必要か」
「どの設備にするか」
の前に、
「毎日、どれだけ移動したいか」
「家の中でどんな流れで暮らしたいか」
を考えると、平屋の見え方も変わってくるかもしれません。

広いからいい、ではなく、暮らしに余計な切り替えが少ない。
平屋の魅力って、案外そこにあるのかなと思います。

それでは、また。

No.7075

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建物の印象は、“入口の3メートル”でだいたい決まる

法人建物の印象って、どこで決まると思いますか。
立派な外観、最新の設備、広い会議室。
もちろんそれらも大事ですが、実際には“入口から最初の数メートル”で、だいたい空気感が伝わる気がしています。

菊池です。

駐車場から入口へ向かう間。
玄関扉の前。
入ってすぐの床、照明、掲示物、におい、物の置き方。
このあたりに、その会社の“整い方”が出るんですよね。
豪華である必要はありません。
でも、迷わない、雑然としていない、歓迎されている感じがある。
この差は大きいです。

特に3月末から4月にかけては、新しい取引先の訪問や、異動、採用、年度始めの来客も増えてきます。
そんな時に、入口まわりが少し整っているだけで、建物の印象はかなり変わります。
逆に、物が仮置きされている、案内が分かりづらい、掲示物が古いまま残っている。
これだけで、もったいない空気になるんですよね。

大きな工事はいりません。
入口のマットを替える。
古い掲示物を外す。
傘立てや消毒関係の置き方を見直す。
来客導線にある物を一旦減らす。
それだけでも十分変わります。

建物は、使う人には当たり前でも、初めて来る人には“その会社そのもの”に見えます。
だから入口は、単なる出入り口ではなく、会社のスタンスが見える場所でもある。
新年度前に一度だけ、入口から3メートルを見直す。
これ、案外コスパのいい改善かもしれません。

それでは、また。

No.7074

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“窓の外”で家の印象は決まる

家づくりというと、つい室内ばかりに意識が向きます。
床、壁、照明、キッチン、収納。
もちろんどれも大切なのですが、住み始めてから案外大きいのが、窓の外に何が見えるか、という事です。

菊池です。

例えば、朝一番に開けるカーテンの先。
そこに空が少し見えるのか、植栽が見えるのか、隣家の壁が近いのか。
これだけで、その部屋の印象ってかなり変わります。
同じ広さでも、窓の外に抜けがあると広く感じますし、逆に圧迫感があると落ち着かなくなる。

SOLE LIVINGの家づくりを見ていても、ただ採光を取るだけではなく、“外とのつながり方”を丁寧に考えているなと感じます。
光が入ればいい、というだけでなく、その光がどんな景色と一緒に入ってくるか。
ここまで含めて設計されている家は、暮らし始めてからの満足感が違うんですよね。

春は、窓の外が一番気持ちよく見える季節かもしれません。
木の葉が少しずつ変わってきたり、光の角度がやわらかくなってきたり。
だからこそ、家づくりの時にも「この窓から何が見えるか」を一度想像してみるといいと思います。
風通しや明るさと同じくらい、“景色の質”って大事です。

家の居心地って、部屋の中だけで完結しません。
窓を通して外とどうつながるか。
その感覚があるだけで、同じ家でもずいぶん違って感じる。
だから窓計画は、採光や通風だけではなく、“視線の先に何を置くか”まで含めて考えたいですね。

それでは、また。

No.7073

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年度替わりこそ、“使っていない部屋”を見直すタイミング

年度末から新年度にかけては、会社の中の動きがいろいろ変わります。
人の配置、仕事の流れ、保管する書類、使う備品。
そういう変化の中で、意外と見落とされがちなのが、「今その部屋、本当にその使い方のままでいいですか?」という視点です。

菊池です。

社屋や事務所、工場の管理をされている方とお話ししていると、
「昔はこの部屋をよく使っていたけれど、今はあまり使っていない」
「気づいたら物置化している」
というスペース、結構あります。
会議室、倉庫の一角、空いた事務室、使い方が曖昧になった休憩室。
こういう場所って、実は会社の課題を映している事が多いんですよね。

例えば、会議室が空いているのに、別の場所で打ち合わせをしている。
倉庫が足りないと言いながら、使われていないスペースがある。
応接が足りないと思っていたら、導線の問題で“使いにくいだけ”だった。
こういう事、案外あります。

大掛かりな改修をしなくても、部屋の役割を見直すだけで変わる事は多いです。
配置を変える。
使う目的を絞る。
思い切って共用にする。
あるいは逆に、誰もが使う部屋から“特定用途専用”に変える。
建物を増やす前に、まず今あるスペースの意味を見直す。これ、結構効果があります。

4月が始まる前の今は、そういう整理をするにはちょうどいいタイミングです。
忙しい時期ではありますが、だからこそ、次の一年を見据えて「何に使う部屋なのか」を一度だけ整えておく。
建物の価値って、新しく建てることだけじゃなく、今ある空間を上手く使い直すことでも高まるんだと思います。

それでは、また。

No.7072

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“片付く家”より、“戻しやすい家”の方が長続きする

家づくりのご相談を受けていると、「収納は多い方がいいですよね」という話は本当によく出ます。

もちろん、それはその通り。物が入らなければ始まりません。

ただ、住み始めてからの実感で言うと、片付く家かどうかは“収納量”だけでは決まらないんですよね。

菊池です。

最近あらためて思うのは、片付く家というより、戻しやすい家の方が長続きするという事です。

人って、毎日完璧には動けません。

忙しい日もあるし、疲れている日もあるし、子どもがバタバタしている日もある。

そんな時でも、「ここに置けば一旦整う」という場所がある家は、散らかっても戻しやすいんです。

例えば玄関。

靴をしまう場所だけではなく、上着、バッグ、学校や仕事の荷物を“ひと呼吸置ける”場所があるか。

リビングも同じで、きれいに飾るための収納ではなく、「毎日使う物を戻すための近さ」があるかどうか。


この“戻す距離”って、かなり大きいです。

SOLE LIVINGの家づくりを見ていても、単に収納量を増やすというより、暮らしの流れに合わせて収納を考えるスタンスがあるなと感じます。

要は、“どこにしまうか”より、“どう戻るか”の発想ですね。

この違いが、住んでからのストレスに結構効いてきます。

春は、生活の流れが変わる季節でもあります。

新しい学校、新しい仕事、新しい時間割。

こういう変化がある時期ほど、家の中に“戻しやすい仕組み”があると助かります。

収納って、広さの話に見えて、実は習慣の話でもあるんですよね。

片付けが得意じゃなくても整いやすい家。

その方が、たぶん毎日はラクです。

収納を考える時も、「何をどれだけ入れるか」だけでなく、「どう戻ってくるか」を一緒に考えてみると、家の見え方が少し変わるかもしれません。

それでは、また。

No.7071

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壊す前に、“残したいもの”を言葉にしてみる

リノベーションの相談を受けていると、最初はどうしても「古いから変えたい」「使いにくいから直したい」という話から入る事が多いです。

もちろん、それは自然な流れですし、困っているからこそ相談になる訳です。

菊池です。

ただ、そこで一つ大事にしたいのが、“直したい所”と同じくらい“残したいもの”も言葉にしておく事です。

これ、意外と後から効きます。

例えば、古い梁の表情。

長年使ってきた床の雰囲気。

窓から見える景色。

光の入り方。

家族の中で当たり前になっている動線。

こういうものは、古い家の不便さの中に埋もれてしまいがちですが、実はその家の魅力でもあるんですよね。

リノベーションは、新築のように“ゼロから全部つくる”訳ではありません。

今あるものをどう活かして、どこに新しい価値を足すか。

このバランスが面白さでもあり、難しさでもあります。

だからこそ、「ここは不便だから変えたい」だけで進めると、その家らしさまで消してしまう事がある。

春は、暮らしを見直したくなる季節です。

進学、就職、異動、家族の変化。

そんな節目だからこそ、家の事も“古いから壊す”ではなく、“これからの暮らしに何を残したいか”という視点で考えてみると、選択肢が少し広がるかもしれません。

リノベーションって、単なる更新ではなく、ある意味で“再編集”なんですよね。

今の家にある良さを拾い直して、これからの暮らしに合わせて組み直す。

そう考えると、古い家にもまだまだ可能性はあるのかなと感じます。

壊す前に、残したいものを一度言葉にしてみる。

その一手間で、リノベーションの質は結構変わる気がします。

それでは、また。

No.7070

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非住宅でも、“居心地”は後回しにしない方がいい

社屋、工場、倉庫、店舗。

法人建物の話になると、どうしても最初は機能やコスト、法的な条件、耐久性といった話が中心になります。

当然です。そこが外せないからこそ、建物として成立する訳ですから。

菊池です。

ただ、その上で思うのは、非住宅の建物でも“居心地”は後回しにしない方がいい、という事です。

居心地というと、少し柔らかい言葉に聞こえるかもしれません。

でも実際には、社員さんが働きやすいか、来客が落ち着けるか、空気感にストレスがないか、移動や待機がしやすいか。

こういう部分って、日々の仕事の質に直結します。

建物の設置目的や利用目的を深く理解する、というのは、言葉にすると当たり前のようですが、これを本当にやろうとすると、結構奥が深いです。

工場なら、生産効率だけでなく、作業者の疲れ方や休憩の取り方も関係します。

社屋なら、執務だけでなく、来客対応や採用時の印象にも影響します。

店舗なら、売るための空間である前に、居やすいと感じてもらえるかどうかがある。

つまり、非住宅の居心地って、単なる“見た目の良さ”ではなく、機能の一部なんですよね。

ここを削り過ぎると、あとから運用で苦労する事が多い。

もちろん、何でも豪華にすればいい訳ではありません。

大事なのは、その建物を使う人にとって“どこが快適さの要になるか”を見極める事。

そこにちゃんと手をかけると、建物の印象も、使われ方も変わってきます。

建物は、ただ建てばいい訳ではなく、そこで過ごす時間が心地いいかどうかまで含めて価値になる。

住宅では当たり前に語られるこの感覚を、非住宅でももう少し大事にしていいのかなと、そんな事を感じています。

それでは、また。

No.7069

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