無料公開-その3-

僕は東北生まれの東北育ちですので、新人時代は、首都圏の不動産価格には正直驚きました\(゜□゜)/

戸建ての場合、住宅価格より土地価格の方が、高額になるケースは珍しくないですからね。

建物3,000万+土地500万ではなく、建物3,000万+土地3,500万とかσ(^_^;)

なので「考え方」で、家づくりの成否が決まってしまうのも、確かになと思います。

よろしければ、引き続きどうぞ。

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検討中の土地をキャンセル
ここで私の会社に来られた、東京都南部M市のBさんというお客様の具体例をご紹介しましょう。

Bさんも初めは多くの方々と同様、「今、購入を考えている土地がありまして、そこに建てる家を、お宅の会社で検討したいのですが」ということで来られました。

そこで、まずは今ご検討されているという土地についていろいろとお聞きすると、やはり駅には近いものの広さは十分とはいえず、さらに予算も300万円ほどオーバーしています。

前述のAさんと似たケースと言うことができます。

次に「Bさんはどのようなお住まいに住みたいのですか」と、理想の家についてうかがいました。

するとBさん、家には非常に思い入れがあるらしく、理想の住まいについて楽しそうにお話をされ、「だからこそ、こだわりの建設屋さんでもあるお宅に来たんだよ」なんてありがたいお言葉をいただきました。

しかし、お話をうかがっている時から少々懸念していたのですが、やはり総予算から土地の価格を引いた残りの予算の範囲内では、Bさんの理想とする家を実現することは、どう頑張っても困難と言うしかありませんでした。

正直なところ、契約を優先させれば、この土地を購入していただいたほうが話は進むのですが、ため息ばかりの家づくりはさせたくありません。

そこで私も勇気を出して、「この土地を買ってしまったら、申し訳ありませんが、理想とされている家は実現できません」と、はっきり申し上げました。

ありがたいことに、Bさんはそれでも「お宅の会社で家をつくりたい」と言ってくださいました。

しかし、この時点では優先順位は土地にあります。

そこで、具体的なプランの打ち合わせに入る前に、私の会社でまさに家を建てている現場を見ましょう、ということになりました。

その現場は、Bさんが検討されている駅近の土地とは異なり、10分ほどバスに乗ったところにある住宅地の一角で、周辺の道路も広く、駅前の喧噪とは無縁の静かさです。

それに、何より駅に近い検討中の土地よりも、10坪以上広くなります(結果的には、そのことが転機になりました)。

会社に戻り、まずはBさんが検討中の土地に対するプランニングからスタートです。

何とか理想の家を予算内でと、あの手この手で考えるのですが、出てくるのは「ん〜」という唸り声と、ため息ばかり……。

次にBさんの口から出てきたのは、先ほど一緒に見に行った現場への質問、「あの建物は総額でいくらだったのか」「あの土地はいくらだったのか」です。

そして帰り際にBさんが一言、「駅からちょっと離れると、予算内でスペースも広くとれますし、希望通りのゆったりした家が建てられそうですね……」

現場をご覧になったことで、Bさんは家づくりへの希望を新たにされたようでした。

さて、その結果──。

驚いたことにBさんは、検討中だったという土地をキャンセルされました。}

「現場で見たような家が建てられるなら、今の土地はあきらめます」と言ってくださったのです。

それも、すでに支払ってしまった土地の手付け金100万円を放棄してまでです。

土地を先に買い、残りのお金で家をつくるのか。

家を優先して、残ったお金で土地を買うのか。

どちらの方法も、間違ってはいないとは思います。

しかし、実際に「住む」のが「家」である以上、家優先の考え方を、私は強く支持します。

他の住宅会社なら「もう土地をお持ちですか。それならすぐにでもプランができますね」と営業マンが喜んで言うようなケースでも、私は「エーッ! 土地を買ってしまったんですか?」と、実のところ少し心配になってしまいます。

しかし、それはお客様を責めているわけではなく、家を建てるためのステップを考えた時に、「土地があるがためにとても困難になり、最後は妥協に次ぐ妥協で決めざるを得ない、そういう家づくりの道に踏み込まれてしまうかもしれない」と、心からの不安を表現しているのです。
土地探しの落とし穴
では、ここで私が考える、土地探しをする上での留意点をお伝えします。

まずは当然のことながら、土地をはじめとする不動産の情報というものを、たくさん集めるに越したことはありません。

これから家を建てようという土地の候補は、一件でも多いほうが選択肢は広がります。

そのためには、不動産屋さんを何軒か回らなければならなくなるかもしれません。

ところが、実は皆さん、あまりそれをしたがらないのが実情です。

その主な理由は「必要以上に営業されたりするのがいや」ということのようです。

実際に、ある土地を勧められて「今日中に結論を出してください」と迫られることもよくあります。

不動産屋さんの常套句によると、その土地が「売れてしまうから」だそうです。

もし何の情報を持たずに、先に土地から探していれば、それが選ぶべき土地なのかどうか、適切にジャッジできる情報がなければ決めようがありません。

でも、ここで家に関する情報があれば、大きな、心強い判断材料になり、落ち着いて判断できるはずです。

営業されることを恐れずに、多くの情報をしっかりと集めてください。

また、もう一つ、耳寄りな情報です。

私たちのような地域の工務店と、同じ地域の不動産屋さんの間には、たいてい良いコネクションがありますから、そんな繋がりを利用して土地を探されるのも手です。

会社同士の良い関係がしっかりと築かれている場合は、皆さんが建てたい家にぴったりの土地が出た時に、すぐ情報を提供してくれることがあるかもしれません。

(ただし、マージンを得るために「いい住宅会社を知っていますよ」と持ちかけてくるタイプの不動産屋さんがいるなど、“悪いコネクション”の例も現実的には存在しています。信頼のおける会社であると確信できるまでの間は、多少の注意が必要です。)

また、子育てをされていて家づくりを計画されている方の、土地の選択肢を狭める要因に「学区」の問題があります。

「駅に近い賃貸マンションに住んでいて、これから家づくりを考えているが、子どもが通っている学校を変えずに家を建てようとすると、駅に近いだけに、どうしても土地の予算がオーバーしてしまうんだけど……」

こういった方は、大勢いらっしゃいます。

現在お子様が通っている学校を変えたくないというのは、土地選びの過程でも当然のように出てくる要望であり、皆さんが向き合わざるを得ない問題です。

確かに、学習環境が変わってしまう、友人関係をまた一から築き上げなければならないというのは、お子様の教育環境にとっても大きな問題かもしれません。

ですから、もちろん、その問題をないがしろにするつもりなど毛頭ありません。

しかし、これから何十年間にわたって住まう家の問題を、お子様が学校で過ごす数年間と同列に扱うべきなのかは、正直なところ疑問に思わざるを得ません。

お子様の教育はもちろん重要事項の一つではありますが、家族みんなの暮らしが犠牲になるようでは、何のための家づくりだろうということになってしまいます。

学区を優先し、住環境にはある程度目をつぶるのか、この先数十年間の住まいの快適さを優先するのか……。

実際、弊社に家づくりでご相談に来られたお客様の中にも、二者択一で後者の「住まい優先」を選ばれた方はたくさんいらっしゃいます。

この件に関して、考えを押しつけるわけにはいきません。選択肢はあくまで皆さんにあります。

とはいえ、初めから「学区が変わってしまうから、この土地はダメ」という考え方には、少し再考の余地もあるのではないでしょうか。

 

―――――続きは、また次回に。

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