“着工が減る”という数字を、どう受け止めるか

某業界紙の記事で、建設経済研究所と経済調査会が発表した建設投資見通しでは、2025年度の新設住宅着工戸数は72.2万戸、前年度比11.5%減と予測されていました。
一方で、2026年度は77.7万戸まで持ち直す見通しで、反動減の一巡による回復も見込まれています。
また、新築住宅市場と対照的に、建築補修・改修分野は堅調で、建て替えから大型リフォームやリノベーションへのシフトも読み取れる内容でした。

菊池です。

こういう数字を見ると、「住宅市場は厳しい」「これから先はどうなるんだろう」と受け止めたくなります。
もちろん、楽観できる話ではありません。
資材価格も高い。
労務費も上がる。
住宅ローン金利の話もある。
展示場来場者の伸び悩みもある。
そういう意味では、住宅取得を考える方にとって、以前より判断が難しい時代になっているのは確かです。

ただ、その一方で、この数字の中には“量の時代から質の時代へ移っている”という面もある気がしています。
着工戸数が減っても、住宅にかかる名目投資額は大きく落ちていない。
これは単純に高くなったというだけではなく、お客様が家づくりに求めるものが、以前より慎重に、そして深くなっている事の表れでもあるのかなと。

さらに興味深いのは、改修やリノベーション分野がしっかり伸びていることです。
新築一択ではなく、今ある建物を活かして、暮らしを更新していく。
これは住宅でも、法人建物でも、今後さらに大きなテーマになっていくと思います。
家づくり=新築という考え方が、少しずつ変わってきているんでしょうね。

私たち建設会社の立場からすると、こういう時代だからこそ、ただ“建てる”だけではなく、“どう暮らしたいか”“どう使い続けたいか”に寄り添える会社である事が求められている気がします。
新築も、リノベも、改修も、結局はその人やその会社の時間をどう支えるかの話ですから。

数字だけを見れば厳しさもあります。
でも、その数字の裏側には、お客様の選び方がより本質的になってきている、という面もある。
そう考えると、この変化は単なる縮小ではなく、建設業の役割が問われている時期なのかもしれません。

それでは、また。

No.7098

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