使わないと決めているもの

モデルハウスに入って少し経つと、「なんだか空気が違いますね」と言われることがあります。この時期は特に多い。外の湿気を引きずったまま入ってこられて、しばらくして、ふとそう仰る。

菊池です。

理由をご説明するとき、わたしたちは「何を使っているか」より先に、「何を使っていないか」からお話しすることが多いです。

家づくりの話は、たいてい足し算で進みます。あの設備を入れたい、この床材にしたい。カタログをめくっている時間は、純粋に楽しいものです。ただ、わたしたちが「0宣言の家」と呼んでいる家づくりは、引き算から始まっています。

合板、集成材、木工ボンド、ビニールクロス。長持ちしにくい建材、化学物質を発する建材、健康に悪影響を与える建材を、使わないと決める。害のあるものをゼロにする、という意味で0宣言です。

厄介なのは、この引き算がほとんど目に見えないことです。無垢の床や漆喰の壁は、見ればわかります。けれど断熱材、基礎に使う材料、塗料、接着剤といったものは、完成してしまえば誰の目にも触れません。仕上げだけを自然素材にして、内側は一般的な建材のまま、という家もあります。それでも見た目は変わらない。

見えないところで手を抜かないというのは、口にするのは簡単で、続けるのは面倒です。材料の選択肢は減りますし、コストも上がる。それでも続けているのは、住み始めてからの何十年に効いてくるのが、まさにそこだと考えているからです。

自然素材には調湿の働きがあります。そこに高性能なサッシとガラスを組み合わせた「クワトロ断熱」という工法で、夏の暑さと冬の寒さをしのぎます。冒頭の「空気が違う」は、この組み合わせの結果だろうと思っています。

ちなみにこの家づくりについては、医師の監修のもとで取得したエビデンスも持っています。気持ちのいい家です、という感覚の話だけで終わらせたくなかった、ということです。

とはいえ、言葉で説明するより、一度入っていただくほうが早い部分ではあります。矢部のモデルハウスは、この夏もエアコンを控えめにしてお待ちしています。

それでは、また。

No.7211

★LINE登録はこちらです★

Continue Reading