「要するに、どういうことか」

打ち合わせから戻る車の中で、自分の説明は長かったな、と反省することがあります。話しているうちに、あれもこれもと付け足してしまう。相手の顔が少し曇ったところまで、あとから思い出したりします。

今月の課題図書は、羽田康祐さんの『本質をつかむ』でした。

菊池です。

本書は、物事の本質を見抜く力を七つに分けて解説しています。意味、原因、目的、特性、価値、関係、大局。それぞれについて、なぜその力が要るのか、どういう順番で頭を使えばいいのかが整理されていました。

読みながら思い出したのが、弊社の企業理念です。三つある項目の二番目に、「大自然のごとく執着停滞する事無く、本質を見極め理解されるよう努力すべし」とあります。入社してから何度も目にしてきた一文ですが、では本質を見極めるとは具体的に何をすることなのか。そう問われると、これまでうまく答えられずにいました。

七つのうち、自分に足りていないと感じたのは「目的」を見抜く力です。何のためにそれをするのかを、繰り返し自分に問い直す。そのうえで、それが本当の目的かどうかを確かめる。

家づくりの打ち合わせでも、同じことが起きています。「対面キッチンにしたい」とご要望をいただいたとき、そのまま図面に落とすのは簡単です。でも、その奥にあるものが「子どもの様子を見ながら料理したい」なのか、「片づけの動線を短くしたい」なのかで、答えは変わります。前者なら、必ずしも対面である必要はないかもしれません。

言われたとおりにつくることと、望まれたものをつくることは、似ているようで違う。分かっているつもりで、まだできていないところです。

もっとも、本を一冊読んだくらいで身につくものではない、と著者自身が書いています。筋トレのようなもので、日々の習慣で少しずつ鍛えるものだ、と。最終章には一週間分のトレーニングまで用意されていて、そこまで言われると、やってみるほかありません。

まずは、休み明けの会議で自分が話す内容を、一度「要するに何か」で削ってから持っていこうと思います。

それでは、また。

No.7213

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