霜降のころ、お風呂の前の脱衣所の寒さを考える

「お風呂に入る前の脱衣所が寒くて」。秋が深まるこの時期になると、そんなお話を伺うことが増えてきます。

菊池です。

冬の住まいで、わたしがいちばん気になるのは、部屋ごとの温度差です。リビングは暖かいのに、廊下や脱衣所、トイレはひんやりしている。暖房の効いた部屋から寒い脱衣所へ移り、服を脱いで熱いお湯に入る。この温度の上がり下がりが、体に大きな負担をかけると言われています。

特に脱衣所は、家の北側にあったり、窓があったりと、もともと冷えやすい場所です。床も冷たくなりがちで、立っているだけで足もとから体温を取られていきます。ご相談を長く受けてきて感じるのは、リビングの暖かさにはこだわっても、脱衣所の寒さは「冬はこんなもの」と思われていることが多いということです。

すぐにできることもあります。入浴の少し前に脱衣所を小さな暖房器具で暖めておく。窓に断熱シートを貼る、厚手のカーテンをかける。足もとにマットを敷く。それだけでも、寒さの感じ方はずいぶん変わります。

根本から変えたい場合は、窓を断熱性の高いものに替える、内窓を足す、床や壁の断熱を見直すといった方法があります。家全体の断熱がしっかりしていると、部屋ごとの温度差そのものが小さくなっていきます。

一度、温度計を脱衣所に置いて、リビングと比べてみてください。数字にすると、驚かれる方が多いです。

冬が本格的に来る前に、気になることがあればご相談ください。

それでは、また。

No.7284

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霜降と重なる十三夜は、片見月にしないほうがいい

今日は二十四節気の霜降です。朝の空気が一段と冷たくなり、山のほうから紅葉の便りが届きはじめるころです。

菊池です。

そして今夜は十三夜でもあります。9月の中秋の名月から、およそひと月後の月です。後の月とも呼ばれ、満月より少しだけ欠けた形をしています。昔から、中秋の名月と十三夜は両方そろえて見るものとされ、片方だけ見ることを片見月といって、縁起がよくないと言われてきました。

先月、中秋の名月を家のどこから見るかという話を書きました。今夜はその続きのような気持ちでいます。言い伝えを信じるかどうかは別として、ひと月前に見上げた月を、もう一度同じ場所から見てみる。それだけで、季節がひとつ進んだことが体で分かる気がしています。

十三夜は、栗名月や豆名月とも呼ばれます。ちょうど栗や枝豆が出回る時期だからだそうです。立派なお供えでなくても、夕ごはんに栗ごはんを炊く、枝豆をゆでる。それくらいの小さなお月見で十分だと思っています。食卓に季節のものがひとつ並ぶだけで、家族の会話が少し変わったりします。「今日は何の日だっけ」と聞かれたら、それがもう、お月見の始まりです。

住まいのことでいえば、部屋の明かりを少し落とすと、窓の外がよく見えるようになります。天井の照明を消して、手元の灯りだけにしてみる。月を見るための特別な場所がなくても、窓がひとつあれば、家の中から季節を眺めることはできます。

片見月にならないように、今夜は少しだけ空を見上げてみてください。

それでは、また。

No.7283

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自然素材の家は、写真より体で分かる|矢部 モデルハウス見学会

朝晩が冷えてくると、「冬あたたかい家って、実際どんな感じなんですか」と聞かれることが増えてきます。言葉で説明するのが、いちばん難しい質問のひとつです。

菊池です。

今日はご案内です。

相模原市中央区矢部2-29-1のモデルハウスで、「自然素材の木の家を体感」するモデルハウス見学会を開いています。時間は10時から17時まで。予約ページのカレンダーから、ご都合のよい日時を選んでいただけます。

自然素材の家のよさは、写真やカタログでは伝わりにくいと思っています。無垢材の床に足をのせたときのやわらかさ、漆喰の壁がつくる光の具合、部屋に入ったときの空気のにおい。どれも、その場に立ってみて初めて分かることです。ぜひ一度、靴下のまま床を歩いてみてください。

もうひとつ確かめていただきたいのが、断熱です。わたしたちはクワトロ断熱という考え方で、遮熱・断熱・調湿・透湿の4つの性能を組み合わせています。数字でお伝えすることもできますが、外が肌寒い日に家の中へ入ったときの感じのほうが、よほど正直だったりします。これからの季節は、それを確かめるのにちょうどいい時期です。

見ていただくのは、性能だけではありません。キッチンから洗面、物干しへのつながりといった家事動線も、実際に歩いてみると、ご自分の暮らしに置き換えやすくなります。駐車場とキッズスペースもありますので、お子さま連れでもどうぞ。

お申し込みはソールリビングのイベントページから承っています。お電話(0120-704-991)でのお問い合わせもどうぞ。

家づくりを決める前に、まずは体で感じるところから始めてみませんか。

それでは、また。

No.7282

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AIに任せるほど、自分で考える場所を残しておく

仕事でAIを使う場面が、この一年でずいぶん増えました。調べもの、文章の下書き、数字の整理。便利だと感じる一方で、少し落ち着かない気持ちもありました。

菊池です。

今月の課題図書『AIの時代に 頭がよくなる人 悪くなる人』著者:岡瑞起

著者は人工生命の研究者です。AIは知識を得る手間を減らしてくれる。けれど、受け身で頼りきってしまうと、考える力はかえって鈍っていく。わたしなりに受け取った要点は、そういうことでした。

読みながら思い浮かべていたのは、自分の仕事です。AIに資料をまとめてもらうと、それらしい答えはすぐに出てきます。ただ、その答えを採るかどうか、どこに人と時間をかけるかを決めるのは、やはり自分です。そこまで任せてしまったら、たぶん判断の手ごたえが残らないと思っています。

本の中では、AIが賢くなるほど、考える力や体を使う力、人とつながる力といった、人間らしい力の価値が上がるという考え方が示されています。これは、家づくりの仕事にもそのまま重なる気がしました。図面や性能の数字は、道具でかなり整えられるようになりました。それでも、お客様が言葉にしきれない暮らしの好みを聞き取ること、現場で材料の具合を手で確かめること。ここは人が担い続ける場所だと感じています。

調べるのはAIに手伝ってもらい、問いを立てるのと決めるのは自分でやる。当たり前のようでいて、忙しいとつい逆になってしまいます。

道具が便利になるほど、自分で考える時間を意識して残しておきたいと思います。

それでは、また。

No.7281

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秋の土用入りに、家の足もとをひと回りする

今日から秋の土用に入ります。土用といえば夏のうなぎを思い浮かべますが、季節の変わり目ごとに年4回あり、今回は立冬までの18日ほどです。

菊池です。

土用のあいだは、土を動かす仕事を控えるという言い伝えがあります。わたしはこの時期になると、反対に、家の足もとを見ておきたくなります。基礎と、そのまわりの地面です。冬の前に、一度ゆっくり歩いて確かめておきたい場所だと思っています。

いちばん分かりやすいのは、雨のあとの水はけです。建物のすぐ脇に水たまりが残っていないか、雨どいの出口から流れた水が基礎に向かっていないか。水が同じ場所にたまり続けると、まわりの土が湿ったままになり、床下の湿気にもつながっていきます。

次に、基礎の表面です。細い線のようなひびは、コンクリートが乾いて縮むときにも出るもので、すぐに心配するものではないことが多いです。ただ、幅が広がっている、以前より長くなっている、そういうひびは一度見せていただきたいと思います。スマートフォンで写真を撮って日付を残しておくと、変化が分かりやすくなります。

もうひとつは、基礎の通気口や、床下の換気のための部材のまわりです。落ち葉や植木鉢、物置の荷物でふさがっていると、床下の空気が入れ替わりにくくなります。秋は落ち葉が増えますし、冬に向けて外に物を寄せておくことも多い季節です。

家のまわりをひと回り。それだけで、気づけることは意外と多いものです。

気になる場所を見つけたら、写真と一緒にご相談ください。

それでは、また。

No.7280

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24時間換気の給気口、最後に掃除したのはいつですか

10月も後半に入り、朝の空気が冷たく感じる日が増えてきました。これから冬にかけては、家を閉め切って過ごす時間が長くなります。

菊池です。

最近の住まいの多くには、24時間換気の設備がついています。家の中の空気を少しずつ、ずっと入れ替え続ける仕組みです。多くの家では、その入口が、壁についている丸や四角の小さなふた、給気口です。ここから外の空気を取り込んでいます。

この給気口の中には、ほこりや虫を止めるフィルターが入っています。ご相談を長く受けてきて感じるのは、このフィルターが、一度も掃除されないまま何年もたっている家が意外と多いということです。目立たない場所なので、無理もないと思います。

フィルターが詰まると、外の空気が入りにくくなり、家の中の空気がよどみやすくなります。においがこもる、窓ガラスに結露が出やすくなる。換気がうまく回っていないことが、そうした形で表に出てくることがあります。寒い季節に窓を開けにくくなる今こそ、給気口の役目は大きくなります。

もうひとつ、よくあるのが、給気口が閉じたままになっていることです。冬の冷たい風が入るのを嫌って閉めたまま、春になっても開け忘れている。ふたのつまみを見て、開いているかどうかも確かめてみてください。

掃除は、ふたを外してフィルターを取り出し、掃除機でほこりを吸い取るのが基本です。汚れがひどいときは、水洗いできるものもあります。外し方や交換用のフィルターは、取扱説明書に書かれていることが多いです。

小さなふたひとつですが、家の呼吸を支えている場所です。気になることがあれば、ご連絡ください。

それでは、また。

No.7279

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「建物100年サポート」の100年に込めたもの

日曜日の朝は、少しゆっくり時間が流れる気がします。今日は、わたしたちの仕事の名前について書いてみます。

菊池です。

わたしたちには「建物100年サポート」という取り組みがあります。お引き渡しのあとの定期点検やメンテナンスを受け持つ仕事です。以前は「営繕」と呼んでいましたが、今はこの名前で呼んでいます。

「100年」と聞くと、大げさに感じる方もいるかもしれません。人がひとつの家に住む時間は、数十年ほどです。それでも100年とつけたのは、わたしたちが建てた建物も含めて、築100年まで持たせたいと考えているからです。そして、そのあいだずっと、ご縁を続けていきたい。この名前には、その両方を込めています。

家を建てるまでの打ち合わせは、多くは1年ほどです。そのあと、家で暮らす時間は何十年も続きます。子どもが生まれ、大きくなり、やがて家を出ていく。親と一緒に暮らすことになる。家族のかたちが変わるたびに、家にも手を入れる時期がやってきます。建てたあとの時間のほうが、ずっと長いのです。

だから、お引き渡しの日は終わりではなく、お付き合いの始まりだと考えています。定期的に伺って、小さな傷みのうちに見つける。暮らしのなかで出てきた困りごとに、気軽に声をかけてもらえる。その積み重ねの先に、次の世代へ引き継げる家があるのだと思っています。

もちろん、100年先のことは、わたしにも見えません。ただ、今日の点検や、今日の小さな修繕が、その家の100年につながっていく。そう思って現場に向かうと、ひとつひとつの仕事の意味が、少し違って見えてきます。

家の時間が、住む人の時間よりも長く続きますように。

それでは、また。

No.7278

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ウッドデッキの塗り直しは、晴れが続く秋がいい

秋晴れの日が続くと、外で過ごすのが気持ちのいい季節になります。庭やウッドデッキに出る時間が、自然と長くなる方も多いのではないでしょうか。

菊池です。

ウッドデッキをお持ちの方に、今の時期をおすすめしたいことがあります。塗り直しです。木のデッキは、雨や日差しを毎日受けているので、表面を守っている塗料が少しずつ落ちていきます。塗料が落ちたまま放っておくと、木が水を吸いやすくなり、傷みが早く進んでしまいます。

塗り直しの時期には、分かりやすい合図があります。色があせて、全体が白っぽく、灰色っぽくなっていないか。水をこぼしたときに、はじかずにすっと染み込んでいかないか。表面にささくれが出ていないか。素足で歩くことのある方は、とくに気をつけていただきたいところです。

では、なぜ秋がいいのか。塗料は、木がしっかり乾いた状態で塗り、塗ったあとも十分に乾かす必要があります。梅雨や夏の夕立の時期は、どうしても乾きが不十分になりがちです。冬は気温が低く、乾くまでに時間がかかります。空気が乾いて、晴れ間が続きやすい10月後半から11月は、木にとっても塗料にとってもちょうどいい季節だと思っています。

ご自身で塗る場合は、まず表面の汚れやほこりを落とし、よく乾かしてから塗ってください。すき間や板の裏側まで塗料が届くと、長持ちのしかたが変わってきます。

板が浮いている、踏むとたわむ、黒く変色している。そういう場合は、塗装より先に木の状態を見たほうがいいこともあります。

秋晴れの週末に、デッキの色を見てみてください。

それでは、また。

No.7277

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秋の夜長は、天井の照明をひとつ消してみる

日が落ちるのが、ずいぶん早くなりました。夕方の5時を過ぎると、もう部屋の明かりをつける時間です。

菊池です。

秋の夜長という言葉があるように、これからの季節は、家で過ごす夜の時間が長くなります。そこで一度試していただきたいのが、天井の照明をひとつ消して、低い位置の明かりだけで過ごしてみることです。

日本の住まいは、天井の真ん中にひとつ大きな照明をつけて、部屋全体を明るく照らす形が多いと思います。勉強や家事をするには便利です。ただ、くつろぐ時間にまで、昼間のような明るさが必要かというと、そうでもない気がしています。

夕方の光を思い浮かべると、分かりやすいかもしれません。日が傾くと、光は低い位置から横に差し込み、色もだんだん暖かくなっていきます。人の体は、その変化を感じて、少しずつ休む準備をしているのだと思います。夜も天井から白い光を浴び続けていると、どこか落ち着かないのは、そのためではないでしょうか。

試し方は簡単です。ソファの横にフロアランプをひとつ、棚の上に小さなランプをひとつ。明かりを一か所に集めず、部屋のあちこちに散らすように置くと、暗さが心地よい陰影に変わります。電球は、少し黄色みのある暖かい色がおすすめです。

家づくりのご相談でも、照明は後回しにされやすいところです。けれど、どこに、どの高さで、どんな色の明かりを置くかで、同じ部屋でも夜の表情はまったく違ってきます。コンセントの位置ひとつで、置ける照明も変わってきます。

今夜は、少しだけ暗めの部屋で過ごしてみませんか。

それでは、また。

No.7276

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冬の前に、倉庫のシャッターを点検する理由

10月も半ばになると、朝の冷え込みに季節の変わり目を感じます。工場や倉庫で働く方にとっては、年末に向けて忙しくなり始める時期でもあります。

菊池です。

特殊建築の現場で、冬の前にぜひ見ていただきたいと思っているのがシャッターです。毎日何度も開け閉めするのに、動いている限りは気にとめられにくい設備だと思います。

シャッターは、寒くなると動きが重くなりがちです。開け閉めのたびに部品がこすれ、少しずつすり減っていきます。夏のあいだは何とか動いていたものが、冷え込んだ朝に途中で引っかかる。そういうご相談は、この時期から増えてくるように感じています。

住宅の不具合なら、少し我慢しながら暮らすこともできます。けれど倉庫のシャッターが動かなくなると、荷物の出し入れがそのまま止まってしまいます。トラックを待たせる、出荷が遅れる。建物の小さな不具合が、取引先との信用にまで響いてしまうのが、働く場所のむずかしいところです。

日々の点検では、まず開け閉めのときに、きしむような音や、こすれる音がしないかを聞いてみてください。それから、以前より動きが重くなっていないか。閉めたとき、下の端と床のあいだにすき間ができていないか。すき間は、冷気や雨、虫が入る入口にもなります。

どれかが当てはまれば、本格的に壊れる前に、専門の業者やわたしたちに見てもらう時期かもしれません。忙しい時期の真ん中で止まるより、余裕のあるうちに手を打つほうが、結局は安く済むことが多いと感じています。

働く場所の冬支度。気になる建物があれば、ご相談ください。

それでは、また。

No.7275

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