秋の夕方、家に帰ってほっとする理由

気がつけば、夕方5時半を過ぎると、外がすっかり暗くなるようになりました。日が短くなると、家に帰る時間の景色も変わってきます。

菊池です。

お客様と家づくりの話をしていると、「帰ってきたときに、ほっとできる家にしたい」というご要望をよくいただきます。とても大事なことだと思う一方で、その「ほっとする」が何から来ているのかは、ご本人も言葉にしにくいようです。

わたしなりに考えてみると、それは玄関を開けた最初の数秒で決まっているような気がします。外から見える明かりの色、扉を開けたときのにおい、家の中から聞こえてくる音。どれも小さなことですが、一日の終わりに、体がまず受け取るものです。

たとえば明かり。秋の夕方は、暗くなってから家に入ることが多くなります。そのときに真っ白な光よりも、少し温かい色の光が迎えてくれると、気持ちがゆるむという方は多いのではないでしょうか。玄関に入ってすぐ、木の床や壁の質感が目に入ることも、同じように効いていると感じています。

においも見逃せません。無垢材や漆喰のような自然素材の家では、帰ったときにふっと木の香りがする、というお話をよく伺います。毎日のことなので、住んでいる方は慣れてしまうのですが、旅行から戻った日などに、あらためて気づかれるそうです。

間取りや性能の打ち合わせでは、どうしても数字や図面が中心になります。ただ、暮らしの満足を左右するのは、こうした数字にしにくい部分だったりします。家づくりではなく、暮らしづくり。玄関の一歩目は、その象徴のような場所だと思っています。

連休の夕方、ご自宅の玄関を少しだけ意識して開けてみてください。

それでは、また。

No.7271

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