“五感”で選ぶ家、という考え方

家づくりの打ち合わせをしていると、どうしても最初は「何帖か」「収納はいくつか」「キッチンはどの仕様か」といった話になりやすいです。

もちろん、それはとても大事。

ただ、住み始めてから本当に効いてくるのは、案外そういう“数字”ではなく、毎日なんとなく感じる心地よさだったりします。

菊池です。

朝、カーテンを開けた時の光の入り方。

玄関を開けた瞬間の空気感。

無垢の床を素足で歩いた時のやわらかさ。

窓を少し開けた時に抜ける風。

こういうものは、図面ではなかなか表現しきれません。

でも、暮らしの満足度をつくるのは、実はこういう“説明しづらい部分”だったりするんですよね。

SOLE LIVINGの家づくりでも、「五感」を大切にする考え方があります。

光、風、木の香り、調湿された空気感。そういったものを、単なるデザインの言葉ではなく、毎日の暮らしの質として捉えている。

これ、個人的にはとても大事な視点だと思っています。

家って、派手に感動する場所というより、毎日帰ってきて、自然に気持ちが整う場所である方が強いと思うんです。

だからこそ、モデルハウスや見学会でも、「このキッチン格好いいな」だけで終わらずに、

「ここに立った時、落ち着くか」
「この空気、好きか」
「この明るさ、朝気持ち良さそうか」

そんな見方をすると、数字だけでは分からない“合う・合わない”が見えてきます。

3月に入って、光も風も少しずつ春っぽくなってきました。

こういう季節は、家の“体感”を確かめるにはちょうどいいタイミングかもしれませんね。

間取りや設備の前に、自分たちの五感がどう反応するか。

そこも、家づくりの立派な判断材料かなと思います。

それでは、また。

No.7058

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厳しい数字の先にあるもの

先日、東京商工リサーチの記事を拝見しました。

2月の全国企業倒産件数が851件。2月としては13年ぶりに800件を超えたとの事で、数字だけ見ても、なかなか軽くは受け止められない内容だなと。

特に「人手不足」関連倒産や、建設業の倒産件数の増加という部分は、我々の業界に身を置く者としても、やはり考えさせられるものがありました。

菊池です。

こういうニュースに触れると、つい「景気が悪い」「先行きが不安」といった言葉だけで片付けたくなりますが、個人的には、それだけではないのかなと思っています。

今は、単純に価格を下げれば選ばれる時代でもなければ、無理な工期で押し切れば何とかなる時代でもない。

人が足りない、資材も上がる、確認申請や手続きも以前より丁寧さが求められる。

そういう中で、最後に残るのは、やはり「どれだけ誠実に建物づくりと向き合っているか」なのだと思います。

住宅でも法人建物でも同じですが、お客様にとって本当に大事なのは、建てる瞬間の見積金額だけではなく、その会社が完成後もきちんと向き合ってくれるかどうか。

困った時に連絡が取れるのか、現場の説明が分かりやすいのか、無理なことは無理だと正直に言ってくれるのか。

派手さはなくても、そういう部分の積み重ねが、結局は「頼んでよかった」に繋がっていくのかなと感じています。

厳しい数字が並ぶ時ほど、仕事の本質が問われますね。

安さだけ、早さだけ、見た目の良さだけでなく、“ちゃんと残る仕事”をどう積み重ねるか。

住宅でも、社屋でも、工場でも、建物は完成した瞬間がゴールではありません。

むしろ、そこから先の時間の方がずっと長い訳ですから。

という事で、こういう時代だからこそ、目の前の一件一件を雑に扱わず、引き渡した後も含めて責任を持てる仕事をしていきたいなと、改めて感じました。

それでは、また。

No.7057

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「4月の前に」家づくりの“家族会議”を軽く回す方法

3月は忙しい。だから家づくりの話も後回しになりがち。

でも、4月に入るとさらに予定が詰まるので、今のうちに“軽い家族会議”だけ回しておくのがオススメです。

菊池です。

ポイントは、会議を重くしないこと。やることは3つだけ。

① 今の住まいの「困ってる」を3つ書く
② 新しい暮らしで「増やしたい時間」を1つ決める
③ 次の一歩(資料請求/見学/相談)を日付だけ決める

①は、収納が足りない、寒い、音が気になる、通勤が大変…何でもOK。

3つに絞ると芯が立ちます。

②は、家族でご飯を食べる時間、子どもの勉強を見る時間、趣味の時間。

ここを決めると、間取りや場所の優先順位が自然に見えます。

③は、“やる日”を決めるだけ。内容は未定でもいい。日付が入ると現実になります。

法人の方も同じで、建物の修繕や改善は「課題3つ」「効果1つ」「次の一歩の日付」で回すと進みます

重い計画より、軽い打ち手を先に。

家づくりは、勢いより“少しずつ前に進む仕組み”が勝ちます。

忙しい3月だからこそ、軽く回していきましょう。

それでは、また。

No.7056

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「見積もりの“安さ”が不安な時に、見るべきは金額じゃない」

見積もりを取ると、たまに“安すぎて不安”なことがあります。

高いと困るけど、安すぎると怖い。これ、めちゃくちゃ分かります。

こういう時に見るべきは、合計金額よりも、前提条件が書かれているかです。

・どこまで含むのか
・どこから別なのか
・追加が出る条件は何か

この3つが明確かどうか。

安い見積もりの中には、最初から抜いているものがあることがあります。

たとえば養生、廃材処分、仮設、諸経費、現場管理。

これらは工事を成立させるための要素なので、後から乗ってくると結局高く感じます。

逆に、ちゃんと書いてあって安いなら、それは企業努力か、工事の段取りが合理的か、どちらかです。

住宅でも法人でも、見積もりの比較は「値段の比較」じゃなく「条件の比較」です。

条件が揃ってから、初めて値段が意味を持つ。

ここを押さえると、変に振り回されなくなります。

不安な時は、ストレートに「この金額の前提を教えてください」でOKです。

そこで丁寧に答えてくれるかどうかも、判断材料になります。

それでは、また。

No.7055

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「春の湿気、実はここから始まる」—カビの前兆の見つけ方

春が近づくと、暖かくなるのは嬉しいんですが、湿気も始まります。

カビは梅雨のイメージがありますが、実は“前兆”は春から出てきます。

見つけ方は3つ。

1つ目は、収納のにおい。クローゼット、押入れ、倉庫の壁際。開けた瞬間に「こもってる」感じがしたら要注意。

2つ目は、壁紙の端の浮き。角、窓の周り、家具の裏。湿気が溜まる場所は、端から変化が出ます。

3つ目は、窓まわりの黒ずみの復活。冬の結露を拭いても、春に再発するなら、換気・湿度・家具配置のどれかが合っていない可能性があります。

住宅は、家具を壁にピッタリ付けすぎないのが意外と効きます。

少しだけ隙間を作る。空気が動くだけで違います。

法人建物は、棚や資材が壁を塞いでいると、壁際が“湿気のポケット”になります。

壁から少し離して置く、点検ルートを確保する。これだけでも予防になります。

カビは出てから対処すると、気持ち的にも手間的にも重いです。

だから前兆で止める。

春はそのチャンスです。

それでは、また。

No.7054

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「見えないコスト」を減らすのは“倉庫の歩数”だったりする

法人のお客様と話していると、「人が足りない」「時間が足りない」がいつもテーマになります。

でも、採用や設備投資の前に、じわじわ効くのが“歩数”です。

倉庫や工場、バックヤードの歩数。これ、見えないコストのかたまりです。

たとえば、1回のピッキングで20歩多いだけでも、1日50回なら1000歩。

月にすると相当です。

しかも歩数が増えると、疲労が溜まり、ミスも増えます。

つまり、歩数はコストだけじゃなく品質にも効く。

改善は難しくありません。

まずは「よく出るものベスト10」を棚卸しして、腰〜胸の高さにまとめる。

これだけで体感が変わります。

次に、取りに行くルートを“片道”にする。

あちこち往復していると、歩数が増えます。ゾーンを決めて、流れを作る。

最後に、仮置きの場所を決める。仮置きが散ると、探す歩数が増えます。

探すのが一番ムダです。

住宅でも似ていて、家事動線の話より先に「探し物が減る」だけで暮らしはラクになります。

探す時間って、ストレスなんですよね。

歩数は、設備投資なしでも削れる。

しかも削れた分は、毎日返ってくる。

地味だけど強い改善です。

それでは、また。

No.7053

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「内装の好み」で揉めないコツは、“好き”を言語化しないこと?

家づくりで地味に揉めやすいのが、内装の好み問題。

「ナチュラルがいい」
「シンプルがいい」
「ホテルライクがいい」

言葉は同じでも、頭の中の絵が全然違う。これが揉めポイントです。

そこでおすすめなのが、“好き”を言語化しすぎないこと。矛盾してますが(笑)

言語化より先に、写真を集める。できれば10枚。そこから「共通点だけ拾う」ほうが早いです。

たとえば、写真を並べると、

・木が多いのが好き
・白が多いのが好き
・照明が間接なのが好き
・黒い線が入ってるのが好き

みたいに、“要素”に分解できます。言葉のイメージ違いが消えるんです。

次にやるのが、触る場所だけ先に決める。

床、キッチン、洗面、ドアの取っ手。人は毎日触るものに対して敏感です。

逆に、壁紙の細かい柄とか、棚の色とかは後で調整が効く。順番を間違えると疲れます。

最後は、家族で“やらないこと”を決める。

「濃い色は使わない」
「木は明るいトーン」
「ツヤ感は抑える」

この“やらない”が決まると、選択肢が一気に減って決めやすいです。

法人の内装改修でも同じで、コンセプトを言葉だけで作ると、現場でブレます。

写真と要素で揃えると、後戻りが減ります。

という事で、好みの話は“言葉”より“写真”。

これが一番ラクだと思います。

それでは、また。

No.7052

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「3月の現場で起きがち」—“段差”と“仮置き”が事故を呼ぶ話

3月は動きが増えます。

引っ越し、異動、年度末の納品、棚卸し…。

菊池です。

この季節、住宅でも法人でも増えるのが、建物の事故系トラブル。

大げさな話じゃなくて、つまずく、ぶつける、滑る、みたいなやつです。

原因はだいたい2つで、段差と仮置き。

段差は、普段は気にならないのに、荷物を持っている時だけ凶器になります。

玄関框、室内の小さな段差、倉庫の入口、スロープの端。そこに段ボールや資材が置かれると、さらに危ない。

仮置きは、人間が忙しい時ほど増えます。

「とりあえずここ」
「後で片付ける」

この“とりあえず”が、最短で事故につながります。

住宅なら廊下や階段の踊り場。法人なら搬入口や通路、シャッター前。ここに仮置きが積み重なると、避難経路も細くなるので余計に良くない。

対策は、完璧に片付けることじゃなくて、仮置きの許可場所を決めることです。

「ここは置いていい」
「ここは絶対に置かない」

この線引きがあるだけで、散らかりが拡散しません。

家でも会社でもルールは“少ない方が守れる”ので、まずは1〜2箇所でいいです。

もう一つは、段差のある場所の“見える化”。

テープでも、コーンでも、マットでもいい。

視界に入るだけで人は慎重になります。

特に法人の建物は、人の入れ替わりもあるので、視覚で守る仕組みが効きます。

「事故は運」みたいに言われますが、実際は段差と仮置きの掛け算で起きることが多い。

忙しい3月だからこそ、建物側の安全運用を少しだけ強くしておきましょう。

それでは、また。

No.7051

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メンターになる人、老害になる人。—読んで刺さった“距離感”の話

今月の課題図書、『メンターになる人、老害になる人。』(著者:前田 康二郎)

菊池です。

タイトルが強めなので(笑)身構えましたが、中身は意外と現実的で、「これは組織でも家庭でも刺さるな…」という内容でした。

印象に残ったのは、「教える側の正しさ」よりも、相手の成長の余白を残せているかという視点。

メンターって、つい“正解を渡す人”になりがちです。

でも、正解を渡し続けると、相手は自分で考える機会を失っていく。

結果、成長が止まる。ここは耳が痛いです。

逆に老害化する人の特徴として、(本の言葉を借りれば)「昔うまくいった方法」を“万能薬”みたいに扱ってしまうところがある。

本人に悪気はない。むしろ善意。

だけど、時代も状況も違うのに、同じ打ち手を押し付けてしまう。

これ、会社の中でも、現場でも、よくあります。

たとえば工事の段取りでも「昔はこうだった」で決めると、今の働き方や安全基準とズレることがある。

家づくりでも「俺の時代はこうだった」で話を進めると、家族の生活に合わないことがある。

結局、相手が苦しくなる。

読んで改めて思ったのは、メンターって「言う人」じゃなくて、“問いを置ける人”なんだろうな、ということ。

「君はどうしたい?」
「その選択の理由は?」
「じゃあ一回、小さく試そう」

こういう問いがあると、相手は自分の言葉で整理できる。

整理できると、行動できる。行動できると、成長が回り始める。

シンプルだけど強い。

個人的に刺さったのは、メンター側の“自己更新”の話。

教える側が更新を止めた瞬間、教える内容も止まる。

止まったものを渡し続けたら、相手の未来に合わなくなる。

そうなると、気づいたら「老害側」に立ってしまう。

怖い話ですが、だからこそ“自分も学び続ける”が大事なんだと。

会社の中で若手と話すとき、子どもと話すとき、お客様と話すとき。

相手の答えを急がせずに、でも放置もしない。

この“距離感”を忘れないようにしたいなと、背筋が伸びました。

それでは、また。

No.7050

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「見積もりの前に」やっておくと失敗しにくい“要望の書き方”

相談がうまくいく人には共通点があります。

菊池です。

それは、要望が“きれい”というより、“伝わる形”になっていること。今日は見積もりの前にやっておくと失敗しにくい要望の書き方です。

コツは3つ。

1つ目は「困りごと」から書く。

理想から入ると話が広がりがちです。まずは困りごと。

例:冬に寒い、物が溢れる、会議室の音が漏れる、倉庫が詰まる。

2つ目は「優先順位を3つ」に絞る。全部大事、は全部ブレます。

今一番困る3つに絞るだけで、提案の芯が立ちます。

3つ目は「条件」を添える。

住宅なら、在宅ワークがある、子どもの年齢、家事分担。

法人なら、稼働時間、止められない設備、来客がある曜日。

ここが分かると、現実的な提案になります。

そして最後に、写真があると最強です。

困っている場所を「引きで1枚」「寄りで1枚」。

これだけで意思疎通のスピードが上がります。

見積もりは、金額を出す作業に見えて、実は“条件を揃える作業”でもあります。

条件が揃うほど、後からの追加や誤解が減ります。

という事で、見積もりを取る前に、要望を3つに絞って、条件を一言添える。

これだけでもかなり変わります。

それでは、また。

No.7049

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