“建てたい時に、すぐ建つ”とは限らない時代に思うこと

先日、TOTOがシステムバス・ユニットバスの新規受注について、一時的に受注システム上での注文を見合わせている、というニュースを目にしました。
すでに納期回答済みのものは予定通り出荷する一方で、一部部材の不足によって、現行の受注システムでは適切な処理ができないという内容でした。背景には、中東情勢の悪化や原材料調達の不安定化があるとのこと。

菊池です。

こういうニュースに触れると、改めて感じるのは、家づくりや建物づくりって、現場だけで完結する仕事ではないということです。
設計がまとまって、見積りが出て、現場の段取りができても、最終的には材料や設備がきちんと届くことが前提になります。
しかもその背景には、国内だけではなく、海外情勢や物流、原材料の動きまで影響してくる。
建物一つつくるのに、本当に多くの要素がつながっているんですよね。

今回の件で大事だなと思うのは、「じゃあ危ないからやめよう」ではなく、こういう時代にどう家づくりを進めるかを冷静に考えることだと思っています。
設備機器や部材というのは、今後も情勢によって納期や供給に影響が出る可能性があります。
ということは、建てる側も、依頼する側も、以前より少しだけ“前倒しで考える”ことが必要になる。
設備を選ぶタイミング。
仕様を固めるタイミング。
代替案を持っておくこと。
こういう段取りの精度が、以前より大事になるということですね。

住宅でも法人建物でも同じですが、「まだ先だから大丈夫」と思っていると、いざ決める時に選択肢が狭くなることがあります。
逆に、少し早めに情報を押さえておけば、慌てずに整理できる。
これは不安を煽りたい訳ではなく、今の時代の現実として、建物づくりが“早めの準備が報われやすい仕事”になってきている、ということだと思います。

もちろん、こういう話を聞くと不安にもなります。
でも一方で、だからこそ会社側の姿勢が大事になるとも感じます。
状況を隠さずに伝えること。
代替案があるなら早めに出すこと。
納期や仕様に影響が出そうなら、きちんと共有すること。
結局、お客様にとって安心できるのは、「何も起きないこと」より、「何かあった時にちゃんと説明があること」なのかもしれません。

建物づくりは、思っている以上に世の中の動きとつながっています。
だからこそ、急がせるでもなく、楽観視するでもなく、少し先を見ながら一緒に整えていく。
そういう家づくり、建物づくりをしていきたいなと、今回のニュースを見て改めて感じました。

それでは、また。

No.7091

★LINE登録はこちらです★

Continue Reading

春の“窓の開け方”で、家の使い方が分かる

4月に入ると、ようやく窓を開けるのが気持ちいい日が増えてきます。
真冬みたいに締め切りっぱなしでもなく、夏みたいにエアコンありきでもない。
この時期って、家の使い方が一番素直に出る季節かもしれません。

菊池です。

面白いのは、窓の開け方にその家の暮らし方が結構出る事です。
朝だけ開けるのか。
帰宅後に風を通すのか。
キッチン側だけ開けるのか。
家族が自然に集まる部屋の窓だけ開くのか。
つまり、どこを“気持ちよくしておきたいか”が、窓の開け方に表れるんですよね。

家づくりの時、窓はどうしても採光や通風の計算で考えます。
もちろんそれは基本です。
でも住み始めると、窓って“風を通すための穴”というより、“家の呼吸をつくる場所”みたいな感覚があります。
ここを開けると落ち着く。
ここを開けると家の空気が軽くなる。
こういう感覚がある家は、居心地がいいです。

SOLE LIVINGの家づくりでも、自然素材や風の通り方、外とのつながりを大事にしているのは、そういう“呼吸感”をつくりたいからなんだろうなと思います。
窓の数を増やせばいい訳ではなく、どこにどう抜けるか。
その設計が、住んでからの心地よさに効いてきます。

春は、その心地よさを確認するにはぴったりの季節です。
今住んでいる家でも、少し意識して窓を開けてみると、「自分たちはこういう空気感が好きなんだな」と分かる事があります。
その感覚は、これから家づくりを考える方にとっては、かなり大きなヒントになるはずです。

窓って、明るさや風だけの話ではなく、その家らしい呼吸をつくるもの。
そんな見方をすると、春の風も少し違って感じられるかもしれません。

それでは、また。

No.7090

★LINE登録はこちらです★

Continue Reading

モデルハウスは、“暮らしの温度差”を見る場所かもしれない

モデルハウスに行くと、つい設備やデザインに目が行きます。
キッチンの形、床の素材、洗面の雰囲気、窓の大きさ。
どれももちろん大切ですし、見ていて楽しい部分でもあります。

菊池です。

ただ、個人的には、モデルハウスって“家の中の温度差”を見る場所でもあると思っています。
ここでいう温度差は、単に室温だけではなく、空気感や居場所ごとの心地よさも含めた話です。

例えば、玄関から入った時。
リビングに入った時。
ダイニングに座った時。
少し奥に行った時。
その空間ごとに、落ち着き方や開放感がどう変わるか。
居場所によって、ちゃんと意味のある変化があるか。
こういう見方をすると、モデルハウスは“設備を見る場所”から、“暮らしを感じる場所”に変わる気がします。

SOLE LIVINGの体験型モデルハウスも、まさにそういう見方が合うんだろうなと思います。
自然素材、光、抜け感、囲われた外とのつながり。
そういう要素を、頭で理解するというより、体で感じるための場所なんですよね。
「ここ、気持ちいいな」
「この場所だと話しやすいな」
そういう感覚の積み重ねが、家づくりのヒントになる。

春は、モデルハウスを見るにはすごくいい季節です。
寒すぎず、暑すぎず、光も柔らかい。
家の中と外の関係が分かりやすい時期でもあります。
だからこそ、見学に行く時は、“どこに住みたいか”ではなく、“どこで長く居たいか”を意識してみると面白いと思います。

家づくりって、最終的には「どんな家か」より「どんな時間が流れるか」なんだと思います。
モデルハウスは、その時間の雰囲気を先に感じる場所。
そう考えると、見るポイントも少し変わってくるかもしれませんね。

それでは、また。

No.7089

★LINE登録はこちらです★

Continue Reading

“照明の明るさ”より、“影の出方”を見る

法人建物の改善の話になると、照明は意外と後回しにされがちです。
暗すぎればもちろん問題ですが、明るければそれでOK、という扱いになりやすい。
でも実際には、照明ってかなり“空間の使いやすさ”に効くんですよね。

菊池です。

特に工場や倉庫、事務所では、単に照度が足りているかだけでなく、影がどう出るかが大事です。
明るいのに見づらい。
手元は見えるけど、奥が見えにくい。
通路で人の動きが読みにくい。
こういう事って、照明の数より“当たり方”の問題だったりします。

例えば、棚の前で影が落ちる。
作業台の手元に、自分の影がかぶる。
入口から入った瞬間だけまぶしくて、その先が見えにくい。
こういう状態は、小さなストレスになりますし、場合によっては安全性にも関わります。
特に新年度で人の配置が変わったり、新しい人が入ってきたりする時期は、見え方の違和感が表に出やすいです。

住宅でも似ていて、照明って“明るいかどうか”より、“落ち着くかどうか”の方が住み心地に効く事があります。
夜にリビングがなんとなく心地いい家って、照明の数よりも、影の出方や光の広がり方がうまいんですよね。
SOLE LIVINGの空間づくりを見ていても、そのあたりのバランスは大事にしている印象があります。

照明を見直す時は、ぜひ「暗い所はないか」だけでなく、「変な影は出ていないか」を見てみるといいと思います。
空間って、明るさだけで出来ている訳ではなく、影とのバランスで成り立っている。
そこが整うと、見え方も、居心地も、仕事のしやすさも少し変わってきます。

それでは、また。

No.7088

★LINE登録はこちらです★

Continue Reading

“近い会社”より、“届く会社”でありたい

地域密着、地元密着。
会社をやっていると、こういう言葉を使う機会は少なくありません。
実際、相模原という地域で仕事をしている以上、その意識はとても大切だと思っています。
ただ、その一方で、いつも思う事があります。

菊池です。

地域密着って、単純に“近い”ことだけでは足りないんですよね。
会社が近くにある。
事務所がすぐ行ける場所にある。
それはもちろん安心材料です。
でも、お客様にとって本当に大事なのは、何かあった時にちゃんと届くかどうかなんだと思います。

電話した時に返ってくるか。
困った時に相談しやすいか。
言いにくい事でもちゃんと伝えてくれるか。
必要な時に、現場や担当に話が届くか。
この“届く感じ”があるかどうかで、地域密着の意味は全然変わります。

住宅でもそうですし、法人建物でもそうです。
社屋や工場って、建てた後に相談したい事が普通に出てきます。
小さな不具合、使い方の見直し、維持管理の相談。
そういう時に、「近いけど、なんとなく頼みにくい」では意味がない。
むしろ、物理的な距離より、心理的な距離の方が大事な場面もあります。

SOLE LIVINGの「ひとつひとつの暮らしを想う」という言葉も、突き詰めるとそういう事なのかなと感じています。
ただ家をつくるのではなく、暮らしの中でちゃんと届く存在であるかどうか。
それは、派手ではないですが、会社として持ち続けたい感覚です。

地域密着という言葉は便利ですが、便利な言葉ほど中身が大事ですね。
近いから安心、ではなく、届くから安心。
新年度に入って、そんな事をあらためて考えています。

それでは、また。

No.7087

★LINE登録はこちらです★

Continue Reading

“新しい家”の魅力は、完成した瞬間より一年後に出る

家づくりの話をしていると、どうしても完成時のイメージに意識が向きます。
外観がどう見えるか、内装の雰囲気はどうか、引き渡しの時にどう仕上がっているか。
もちろんそこはとても大事ですし、ワクワクする部分でもあります。

菊池です。

ただ、個人的には、家の本当の魅力は完成した瞬間より、一年後に出ると思っています。
特に自然素材を大切にしている家は、その傾向が強い。
木の床、塗り壁、光の入り方、空気感。
そういうものって、最初が一番美しいというより、住む人の時間が少し重なった頃に“その家らしさ”が出てくるんですよね。

SOLE LIVINGの家づくりでも、自然素材を大切にするスタンスがありますが、自然素材って均一じゃないからこそ面白い。
木目も、表情も、色味も少しずつ違う。
最初はそれを“個体差”として見るかもしれませんが、住んでいくうちに、それがだんだん“味わい”に変わっていく。
この変化を楽しめる家は、時間の経ち方がいいなと感じます。

逆に、完成した瞬間だけを追いかけすぎると、家って少し疲れる事があります。
いつまでも新築のままでいようとすると、どこかで無理が出る。
でも、少しずつ馴染んでいくものだと分かっていると、家との付き合い方も柔らかくなります。

春は、新しい事が始まる季節ですが、“新しい”という言葉の裏には、“これから馴染んでいく”という時間も含まれているんだと思います。
家も同じで、完成がゴールではなく、その後どう育っていくか。
そこまで含めて考えると、家づくりは少し穏やかに見えてくるかもしれません。

完成した瞬間のきれいさももちろん嬉しい。
でも、一年後に「この家、なんかいいな」と思える方が、きっと長く幸せです。
そういう家づくりの方が、個人的には好きですね。

それでは、また。

No.7086

★LINE登録はこちらです★

Continue Reading

雨の季節の前に。“排水まわり”だけは見ておく

春は気持ちのいい季節ですが、建物の管理という意味では“梅雨前の準備期間”でもあります。
本格的な雨のシーズンに入ってから気づく事も多いのですが、その前に少しだけ見ておくだけで、だいぶ違う部分があります。

菊池です。

その中でも、この時期に気にしておきたいのが排水まわりです。
住宅でも法人建物でも、雨樋、排水口、側溝、屋上のドレン、バルコニーの水の流れ。
こういう所って、普段は問題がなければほとんど意識しません。
でも、意識しないまま春を越えると、落ち葉や砂、風で飛んだ細かいゴミが案外たまっていたりします。

特に春は、風が強い日もありますし、花びらや細かい葉も動きやすい。
しかも、今は少し乾いているので気づきにくい。
ここで排水が弱くなっていると、いざ強い雨が来た時に水が逃げず、思わぬところに負荷がかかります。
屋上なら水たまり、バルコニーなら逆流気味、側溝なら入口周辺のぬかるみ。
大きな不具合になる前に、“流れが悪い”というサインが出るんですよね。

法人建物の場合は、搬入口や来客導線に水がたまりやすいと、それだけで使いにくさや危険につながります。
工場や倉庫なら、建物本体だけでなく敷地の排水も大事。
会社の建物って、建物そのもの以上に「使いながら守る」感覚が必要なので、こういう小さな点検が結構効きます。

チェックするといっても難しい事はありません。
「ここ、去年の雨の時どうだったかな」
「水がたまりやすい所はなかったかな」
その記憶をたどるだけでも十分です。
もし気になる所があるなら、晴れた日に一度だけ見ておく。
それだけで、梅雨の入り口の安心感はだいぶ違うと思います。

雨の季節は必ず来ます。
だからこそ、まだ余裕のある今のうちに、建物の“流れる力”だけは見ておく。
地味ですが、かなり大事な準備かなと思います。

それでは、また。

No.7085

★LINE登録はこちらです★

Continue Reading

新生活が始まって一週間。“片付かない理由”が見えてくる頃

4月も一週間ほど経つと、新生活の勢いが少し落ち着いてきます。
入学、進級、異動、転勤、新しい担当。最初の数日は気合いで回っていても、このくらいの時期になると「なんとなく毎日バタつくな」という違和感が出てきますよね。

菊池です。

このタイミングで一度だけ見てみると面白いのが、「家の中で“いつも物がたまる場所”」です。
玄関の横、ダイニングの椅子、洗面所の脇、階段の途中。
毎日なんとなく物が集まる場所って、実はその家の“弱点”というより、“暮らしのクセ”が出ている場所だったりします。

例えば、学校のプリントがダイニングにたまるなら、家族がそこを情報の中継地点にしているという事。
上着が玄関に掛けっぱなしなら、帰宅後すぐにしまう動線になっていないという事。
つまり、片付かないのではなく、その場所が一番使いやすいから、そこに集まってしまうんですよね。

ここで大事なのは、「片付けなさい」で終わらせない事。
暮らしの流れに合っていない仕組みを、気合いだけで整えようとしても長続きしません。
むしろ、集まるなら集まるなりに、“その場所を一旦の置き場として認める”方がうまくいく事もあります。
小さな棚を置く、カゴを置く、プリントの定位置をつくる。
家を完璧にするというより、今の暮らし方に少し寄せてあげる感覚ですね。

これ、家づくりの時にもかなり大事で、SOLE LIVINGのように暮らし方のヒアリングを丁寧にする家づくりは、まさにそこを見ているんだと思います。
図面だけ整っていても、生活のクセに合っていなければ、家はすぐに使いにくくなります。
逆に、クセを分かった上で受け止めてくれる家は、住み始めてからすごくラクです。

新生活の一週間目は、理想と現実の差が見えてくる時期。
でもそれは失敗じゃなくて、家や暮らしを整えるヒントが出てきたという事でもあります。
今週はぜひ、“散らかった場所”を責めるのではなく、「なんでここに集まるんだろう?」と一回だけ見てみると、面白い発見があるかもしれません。

それでは、また。

No.7084

★LINE登録はこちらです★

Continue Reading

“寄り添う”は、優しい言葉だけでは足りない

会社の考え方や理念をお客様にどう伝えるか、という話になると、よく出てくるのが「寄り添う」という言葉です。
すごく大事な言葉ですし、実際そうありたいとも思います。
ただ、一方で難しい言葉でもあるなと感じます。

菊池です。

というのも、“寄り添う”って、ただ優しい言葉をかけることではないんですよね。
何でも「大丈夫です」と言うことでもない。
時には、スケジュール的に難しい事を難しいと言う。
予算の中で優先順位を整理する。
希望を全部叶えられない時に、その理由をちゃんと説明する。
そういう事まで含めて、本当の意味で寄り添うなんだと思います。

住宅でも法人建物でも、お客様は最初から全部が分かっている訳ではありません。
だから、分かりやすく伝える責任がこちらにある。
一方で、耳あたりのいい事だけ言って進めれば、後でしわ寄せがくる。
その場の“感じの良さ”と、長く見た時の“誠実さ”は、似ているようで違います。

SOLE LIVINGの「ひとつひとつの暮らしを想う」という言葉も、突き詰めるとこういう事なのかなと思います。
相手の想いを大事にする。
でもそれは、何でも迎合するという意味ではなく、長く続く暮らしになるように、一緒に考えて整えていくという事。
このバランスが取れて、初めて“寄り添っている”になるのだと思います。

新年度の始まりって、言葉を新しくしたくなる時期でもあります。
でも、大事なのは言葉そのものより、その中身。
寄り添うという言葉を、ちゃんと行動で持てているか。
これは会社としても、個人としても、ずっと問い続けたいテーマだなと感じます。

それでは、また。

No.7083

★LINE登録はこちらです★

Continue Reading

“見積りの比較”より、“相談のしやすさ”が後で効く

工事でも家づくりでも、複数社から話を聞くというのは、ごく自然なことだと思います。
その中で、どうしても最後は「金額の比較」になりやすい。
もちろんそこは大事ですし、現実的な判断材料でもあります。

菊池です。

ただ、経験上思うのは、実際に仕事が始まってから効いてくるのは、見積りの金額差だけではなく、相談のしやすさだったりします。
質問した時に、ちゃんと返ってくるか。
分からないことを、分からないままにしないか。
困った時に、相談する空気があるか。
このあたりは、工事の満足度にかなり影響します。

住宅なら、住み始めてからの小さな相談が出ます。
法人建物なら、工事中も工事後も、想定通りにいかない事が普通にあります。
その時に、「この人たちには聞きやすい」「変に構えなくていい」という感覚があるかどうか。
これって、見積り比較表には出ないんですよね。

だから、比較をする時も、金額だけでなく、
「どんな説明の仕方だったか」
「こちらの話をどう受け止めてくれたか」
「相談した時の返しが、急かす感じだったか、寄り添う感じだったか」
そんなところも覚えておくといいと思います。

新年度は、いろいろな出会いがある時期です。
会社でも、人でも、建物でも、結局長く付き合える相手かどうかって、“話しやすさ”に出る気がします。
いい仕事って、いい相談から始まる。
そう考えると、最初のやり取りも結構大事ですね。

それでは、また。

No.7082

★LINE登録はこちらです★

Continue Reading