3月の強風は、建物の“浮き”を教えてくれる

この時期、現場に出ていて毎年思うのが、3月の風はなかなか容赦がないなという事です。

気温は少しずつ上がってきて、春っぽさも出てくるのですが、その一方で風は強い。

しかも、乾いているので、いろいろなものが気付きにくい形で傷みやすい時期でもあります。

菊池です。

住宅でも法人建物でもそうですが、強風の後に見ておきたいのは、実は“壊れた所”というより“浮いている所”です。

屋根材、板金、看板、雨樋、シャッター周り、外壁の細かい部材。

完全に壊れていなくても、少し浮いている、少しズレている、その段階で見つけられるかどうかで、その後の手間も費用も変わってきます。

特に法人建物は、社屋・倉庫・工場など用途が広い分だけ、屋外の付帯物も多いです。

看板、庇、配線カバー、換気フード、外部照明。

こういう部分は、ふだん問題がなければ意識しませんが、風の強い季節には“弱い所だけ先に反応する”んですよね。

だから、強風の翌日に5分だけでも外周を歩いてみる価値があります。

ポイントは、完璧に点検しようとしない事。

「変な音がした所はないか」
「何かいつもと違う見え方をしていないか」
「落ち葉やゴミが不自然に溜まっている所はないか」

このくらいの感覚で十分です。

異常の有無を判断するというより、“気になる所に気付く”だけでいい。

建物って、いきなり大きく壊れるより前に、だいたい小さなサインを出します。

風の後は、そのサインが一番見えやすいタイミング。

雨の季節が来る前に、春の風で建物の弱い所を教えてもらう。

そう考えると、この時期の外回りチェックは、案外意味が大きいかなと思います。

それでは、また。

No.7065

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庭を“外のまま”にしない、という発想

家づくりの打ち合わせをしていると、庭の話はどうしても最後の方になりがちです。

建物の形、間取り、設備、予算。そこまで決まって、余力があれば庭を考える、という流れですね。

菊池です。

ただ、住み始めてからの満足感で言うと、庭って案外後回しにしない方がいい部分かなと思っています。

というのも、庭をただの“外”として扱うか、暮らしの一部として扱うかで、家の感じ方がかなり変わるからです。

例えば、囲われた庭。

道路から丸見えではなく、家の中とほどよく繋がっていて、でも外の空気や光はしっかり感じられる。

こういう庭があると、そこで何か特別な事をしなくても、家の真ん中に少し余白が生まれます。

朝、カーテンを開けた時に緑が見える。

洗濯物を干しに出た時に、少しだけ深呼吸したくなる。

子どもが外に出ても、完全に“遠くへ行った感じ”がしない。

その積み重ねが、暮らしの落ち着きに効いてくるんですよね。

春先のこの時期は、特にそれを感じやすい季節です。

まだ真夏ほど暑くもなく、真冬ほど閉じてもいない。

窓を開ける時間、外の空気を取り込む時間が少しずつ増えてくる中で、「庭が見える」「庭に出やすい」というだけで、家の中の居場所の質が変わってきます。

庭というと、広さとか、芝とか、植栽とか、そういう話に行きがちです。もちろんそれも大事。

でも、その前に「この庭をどう暮らしの中に入れるか」を考える方が、本当は先かもしれません。

外を飾るための庭ではなく、家の中の時間を豊かにする庭。

そう考えると、庭の意味が少し変わって見えてきます。

家は、部屋の数や性能だけで出来ている訳ではなくて、外との関係で居心地が決まる部分も大きい。

春が近づく今の季節だからこそ、そんな事を改めて感じますね。

それでは、また。

No.7064

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補助金は追い風。でも、主役ではない

3月に入って、住宅省エネ2026キャンペーンの話題も少しずつ動き始めていますね。

こういう制度が出てくると、「今が建て時ですか?」「使わないともったいないですか?」というご相談も増えてきます。

菊池です。

国の公式案内を見ると、住宅省エネ2026キャンペーンは、新築とリフォームを対象にした4つの補助事業で構成されていて、一部の新築住宅を除き、子育て世帯に限らず幅広い世帯が対象になる形です。

一方で、申請は原則として一般の方が直接行うのではなく、登録した事業者側が手続きを担う仕組みになっています。

このあたりは、知っているだけでも動き方が変わりますね。

ただ、こういう制度の時ほど思うのは、補助金はあくまで“追い風”であって、家づくりの主役ではないということです。

制度があるからこの性能にする、ではなく、もともと自分たちの暮らしに必要な性能なのか。そこを先に整理した方が、家づくりはぶれません。

SOLE LIVINGの家づくりでも、自然素材や断熱、窓、調湿といった“住み心地そのもの”に関わる部分を大切にしています。

こうした性能は、補助金があるから入れるものというより、毎日の快適さや健康感に直結するものです。

朝の寒暖差が少ない。空気がこもりにくい。結露や湿気のストレスが減る。

補助金は、その選択を少し後押ししてくれるものとして捉えるのがちょうどいいのかなと思います。

制度は毎年少しずつ変わりますし、情報が動くスピードも早いです。

だからこそ、制度を追いかける前に、「自分たちは何を優先したいのか」を整理しておく。

その上で、使える制度は上手く使う。

この順番の方が、結果として納得感のある家づくりになるのではないでしょうか。

追い風はありがたく受ける。

でも、進む方向は自分たちで決める。

家づくりも、きっとその方が気持ちいいですね。

それでは、また。

No.7063

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平屋が選ばれる理由は、“流行”だけじゃない

ここ数年、平屋のご相談は確実に増えている印象があります。

以前は「セカンドライフ向け」みたいな見られ方もあった気がしますが、今は子育て世帯の方からも普通に選択肢として挙がりますね。

菊池です。

平屋が支持される理由って、もちろん見た目の格好良さもあります。

ただ、それ以上に大きいのは、暮らしの動きがシンプルになることだと思っています。

洗濯、掃除、子どもの支度、片付け。

家の中で一日に何度も繰り返す“上がる・下りる”がなくなるだけで、生活の感覚がかなり変わります。

SOLE LIVINGのスタイルの中でも、平屋は“古くから愛される住まい”として位置付けられていて、素材の心地よさと今の技術を調和させながら、暮らしやすさと開放感の両方を大切にしている印象があります。

個人的にも、平屋の良さは「平面で完結すること」そのものより、家族の距離感が自然になりやすい点にある気がしています。

とはいえ、何でもかんでも平屋が正解という話ではありません。

敷地の広さ、周辺との視線の関係、日当たり、駐車スペース。

平屋だからこそ慎重に見た方がいい条件もあります。

ただ、そこが上手く整理できる土地であれば、住み始めてからの“ラクさ”は、かなり大きい。

家づくりの打ち合わせでは、つい「何部屋必要か」「何帖欲しいか」に意識が向きますが、平屋を考える時は、

「一日に何回階段を使いたいか」
「家族の気配をどのくらい感じていたいか」

そんな問いの方が本質に近いのかもしれません。

流行っているから、ではなく、自分たちの暮らしに合っているから選ぶ。

平屋も、そういう視点で見ると、ぐっとリアルな選択肢になってくるかなと思います。

それでは、また。

No.7062

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“確認申請が重くなった”を、悪い話だけで終わらせない

ここ1年くらいで、家づくりやリフォームをご検討されている方から、「以前より確認申請に時間がかかる感じがしますね」という話を聞くことが増えました。

設計や現場に関わる側としても、以前より“前倒しで整えておくべき事”が増えている感覚はあります。

菊池です。

国土交通省の案内でも、建築基準法改正に伴って、建築確認や検査、審査省略制度の対象が見直され、木造戸建住宅の確認手続きもこれまでより丁寧さが求められる流れになっています。

また、大規模な木造戸建てリフォームについても、確認手続きが必要になるケースがあります。

こういう話を聞くと、「面倒になったな」「時間がかかるな」で終わりがちですが、個人的には、それだけではないと思っています。

構造や省エネに関する部分を、以前よりきちんと確認する流れになったということは、裏を返せば、住まい手にとっての安心材料が増えるという面もある訳です。

もちろん、実務としては簡単ではありません。

確認申請が絡むと、設計の詰め方、図書の準備、スケジュールの組み方など、以前以上に段取りが大事になります。

だからこそ、お客様側も「急げば何とかなるだろう」ではなく、少しだけ余裕を持って相談や計画をスタートする方が、結果としてスムーズかなと思います。

大事なのは、制度を怖がることではなく、今のルールの中でどう家づくりを整えるか。

時間が必要な理由をちゃんと説明してくれる会社なのか。

どこで何が必要になるのかを、分かりやすく伝えてくれるのか。

そういう点も、会社選びの一つの視点になるのではないでしょうか。

“以前より慎重になった”というより、“以前より見える化された”と捉えると、少し受け止め方も変わるかもしれませんね。

それでは、また。

No.7061

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間取りの前に、休日の話をする

「どんな家にしたいですか?」

この質問、家づくりでは当たり前のようでいて、実はけっこう難しいですよね。

すぐに具体的な答えが出る方ばかりではありませんし、むしろ言葉にできない方の方が自然だと思います。

菊池です。

そんな時に、いきなり間取りや部屋数の話から入ると、案外まとまらない事があります。

それよりも先に話した方がいいのが、休日をどう過ごしたいかだったりします。

朝はゆっくりしたいのか。
家族で朝食を囲みたいのか。
洗濯を一気に片付けたいのか。
子どもが友達を連れてきやすい家がいいのか。
一人になれる時間が欲しいのか。

こういう話の方が、そのご家族らしさが出やすいんですよね。

SOLE LIVINGの家づくりでも、最初のヒアリングでは間取りや好みだけでなく、休日の過ごし方や趣味、ご家族の価値観を丁寧に聞いていく考え方がベースになっています。

これ、すごく理にかなっていると思っていて、家って“部屋の集合体”ではなく、“暮らし方の器”なので、先に暮らしの輪郭が見えた方が、結果的にプランもブレにくいです。

例えば、同じ4人家族でも、家でのんびり過ごすのが好きなご家族と、週末はほとんど外に出るご家族とでは、必要な家は全然違います。

だから「何LDKがいいか」よりも、「どういう時間を家で過ごしたいか」の方が、実は大事なんですよね。

図面を見る前に、家族で休日の話をしてみる。

地味ですが、ここが揃うと、その後の打ち合わせがかなり進めやすくなります。

間取りは、その会話のあとでも十分間に合うかなと思います。

それでは、また。

No.7060

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来客動線を10分だけ歩いてみる

社屋や事務所、工場の管理をされている方とお話ししていると、建物の中の運用には本当に気を配っている会社ほど多いなと感じます。

ただ、その一方で“お客様の目線”で建物を見直す時間は、意外と少ないのかもしれません。

菊池です。

おすすめしたいのは、たった10分でいいので、来客のつもりで建物を歩いてみることです。

駐車場に車を停める。

入口に向かう。

受付を探す。

会議室に案内される。

トイレを借りる。

この一連の流れを、自分が初めて来た人のつもりで歩いてみる。

すると、結構いろいろ見えてきます。

「入口の案内が分かりづらいな」
「傘立ての位置が中途半端だな」
「受付の前に荷物が仮置きされていて雑然として見えるな」
「会議室までの途中で、どこに入っていいか少し迷うな」

こういうのは、毎日使っている側だと慣れてしまって気づきにくい部分です。

大掛かりな改修をしなくても、建物の印象はかなり変わります。

看板の位置、掲示の整理、照明の明るさ、入口マット、ちょっとした物の置き方。

要は、“迷わせない・戸惑わせない・気を遣わせない”が揃うだけで、来客の受ける印象はずいぶん変わるんですよね。

これは住宅でも少し似ています。

住む人は慣れてしまっても、初めて来る人の視点で見た時に、玄関やリビングの空気感って結構その家らしさが出ます。

法人建物で言えば、会社の印象は豪華さよりも「整っている感じ」で決まる事の方が多い気がします。

春は、人の出入りが増える季節です。

新年度を前に、一度だけ“自分の建物をお客様の目で歩く”。地味ですが、結構効くと思いますよ。

それでは、また。

No.7059

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“五感”で選ぶ家、という考え方

家づくりの打ち合わせをしていると、どうしても最初は「何帖か」「収納はいくつか」「キッチンはどの仕様か」といった話になりやすいです。

もちろん、それはとても大事。

ただ、住み始めてから本当に効いてくるのは、案外そういう“数字”ではなく、毎日なんとなく感じる心地よさだったりします。

菊池です。

朝、カーテンを開けた時の光の入り方。

玄関を開けた瞬間の空気感。

無垢の床を素足で歩いた時のやわらかさ。

窓を少し開けた時に抜ける風。

こういうものは、図面ではなかなか表現しきれません。

でも、暮らしの満足度をつくるのは、実はこういう“説明しづらい部分”だったりするんですよね。

SOLE LIVINGの家づくりでも、「五感」を大切にする考え方があります。

光、風、木の香り、調湿された空気感。そういったものを、単なるデザインの言葉ではなく、毎日の暮らしの質として捉えている。

これ、個人的にはとても大事な視点だと思っています。

家って、派手に感動する場所というより、毎日帰ってきて、自然に気持ちが整う場所である方が強いと思うんです。

だからこそ、モデルハウスや見学会でも、「このキッチン格好いいな」だけで終わらずに、

「ここに立った時、落ち着くか」
「この空気、好きか」
「この明るさ、朝気持ち良さそうか」

そんな見方をすると、数字だけでは分からない“合う・合わない”が見えてきます。

3月に入って、光も風も少しずつ春っぽくなってきました。

こういう季節は、家の“体感”を確かめるにはちょうどいいタイミングかもしれませんね。

間取りや設備の前に、自分たちの五感がどう反応するか。

そこも、家づくりの立派な判断材料かなと思います。

それでは、また。

No.7058

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厳しい数字の先にあるもの

先日、東京商工リサーチの記事を拝見しました。

2月の全国企業倒産件数が851件。2月としては13年ぶりに800件を超えたとの事で、数字だけ見ても、なかなか軽くは受け止められない内容だなと。

特に「人手不足」関連倒産や、建設業の倒産件数の増加という部分は、我々の業界に身を置く者としても、やはり考えさせられるものがありました。

菊池です。

こういうニュースに触れると、つい「景気が悪い」「先行きが不安」といった言葉だけで片付けたくなりますが、個人的には、それだけではないのかなと思っています。

今は、単純に価格を下げれば選ばれる時代でもなければ、無理な工期で押し切れば何とかなる時代でもない。

人が足りない、資材も上がる、確認申請や手続きも以前より丁寧さが求められる。

そういう中で、最後に残るのは、やはり「どれだけ誠実に建物づくりと向き合っているか」なのだと思います。

住宅でも法人建物でも同じですが、お客様にとって本当に大事なのは、建てる瞬間の見積金額だけではなく、その会社が完成後もきちんと向き合ってくれるかどうか。

困った時に連絡が取れるのか、現場の説明が分かりやすいのか、無理なことは無理だと正直に言ってくれるのか。

派手さはなくても、そういう部分の積み重ねが、結局は「頼んでよかった」に繋がっていくのかなと感じています。

厳しい数字が並ぶ時ほど、仕事の本質が問われますね。

安さだけ、早さだけ、見た目の良さだけでなく、“ちゃんと残る仕事”をどう積み重ねるか。

住宅でも、社屋でも、工場でも、建物は完成した瞬間がゴールではありません。

むしろ、そこから先の時間の方がずっと長い訳ですから。

という事で、こういう時代だからこそ、目の前の一件一件を雑に扱わず、引き渡した後も含めて責任を持てる仕事をしていきたいなと、改めて感じました。

それでは、また。

No.7057

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「4月の前に」家づくりの“家族会議”を軽く回す方法

3月は忙しい。だから家づくりの話も後回しになりがち。

でも、4月に入るとさらに予定が詰まるので、今のうちに“軽い家族会議”だけ回しておくのがオススメです。

菊池です。

ポイントは、会議を重くしないこと。やることは3つだけ。

① 今の住まいの「困ってる」を3つ書く
② 新しい暮らしで「増やしたい時間」を1つ決める
③ 次の一歩(資料請求/見学/相談)を日付だけ決める

①は、収納が足りない、寒い、音が気になる、通勤が大変…何でもOK。

3つに絞ると芯が立ちます。

②は、家族でご飯を食べる時間、子どもの勉強を見る時間、趣味の時間。

ここを決めると、間取りや場所の優先順位が自然に見えます。

③は、“やる日”を決めるだけ。内容は未定でもいい。日付が入ると現実になります。

法人の方も同じで、建物の修繕や改善は「課題3つ」「効果1つ」「次の一歩の日付」で回すと進みます

重い計画より、軽い打ち手を先に。

家づくりは、勢いより“少しずつ前に進む仕組み”が勝ちます。

忙しい3月だからこそ、軽く回していきましょう。

それでは、また。

No.7056

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