地元で60年超、逃げ場がないということ

週の始まりに、少し会社のことを書かせてください。

菊池です。

わたしたちがよく口にする言葉に、「家づくりではなく、暮らしづくり」というものがあります。標語のように聞こえるかもしれませんが、これは仕事の進め方そのものを言い表した言葉です。

家は、引き渡した日が完成ではありません。その日から、誰かの毎日が始まります。朝ごはんをつくる場所、洗濯物を干す場所、子どもが宿題を広げる場所。それらがうまく回るかどうかは、間取り図の美しさとは別のところで決まります。わたしたちが考えているのは建物ではなく、そこで流れる時間のほうだ、ということです。

そのために、ひとつの家に対して営業担当、設計士、コーディネーター、そして現場の大工が、ひとつのチームとして関わります。よくある形は、営業が話を聞いて、設計に渡して、現場に渡す、という順送りです。それでも家は建ちます。ただ、渡すたびに少しずつ何かがこぼれる。お客様が最初に話した「本当はこうしたかった」の温度は、伝言ではなかなか伝わりません。

同じ顔ぶれが最初から最後まで関わっていると、その温度が残ります。現場で判断に迷った時に、「あの時こう言っておられたから、こちらだろう」と考えられる。図面に書かれていないことを埋められるのは、結局そこだと思っています。

創業から60年以上、この地域でやってきました。地元でずっと商売をするというのは、良くも悪くも逃げ場がないということです。10年後にお客様と道でお会いする可能性がある。お子さんが大人になって、家のことで相談に来られる可能性もある。その前提があるから、目先で楽な選択ができません。

そういう緊張感を、ありがたいものだと思っています。

それでは、また。

No.7244

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「あれ、どこに頼めばいいんだろう」をなくしたくて

週の始まりの朝は、なぜか一週間分のやることを思い出してしまうものです。仕事だけでなく、家のこまごまとした用事も一緒に浮かんできて、少し憂鬱になったりもします。

菊池です。

暮らしていると、大きな工事ではないけれど、放っておくと気持ちが晴れないことが次々に出てきます。専門の業者を探すほどではない。でも自分でやるには少し面倒か、少し危ない。そんな中くらいの困りごとが、いちばんやっかいなのだと思います。

そして多くの方が最後に行き着くのが、「これ、どこに頼めばいいんだろう」という問いです。インターネットで検索すれば会社は出てきます。ただ、そこが信頼できるかどうかは、探している側にはわかりません。見積もりが妥当なのかも判断がつかない。結局、面倒になって先送りにする。わたし自身にも身に覚えがあります。

相陽建設が応援団という取り組みを続けているのは、この問いを減らしたいからです。家を建てていただいた方、リフォームでご縁のできた方、地域でお世話になっている方。そうしたつながりを一万人という規模まで広げていきたいという思いから、応援団10,000人という言い方をしています。数字が目的なのではありません。困ったときに「とりあえずあそこに聞いてみよう」と思い出してもらえる相手が、地域にひとつあるかないかで、暮らしの心細さはずいぶん変わるはずだと考えているのです。

その入り口として、暮らしサポートメニューという形も用意しています。建物のことに限らず、暮らしまわりで手が必要になる場面をできるだけ拾い上げて、わたしたちが引き受けるか、信頼できる方をご紹介するか、どちらかで応えられるようにする。工務店の仕事の範囲からははみ出しているように見えるかもしれません。それでも、引き渡しの日に関係が終わるような家づくりを、わたしたちはしてきていないつもりです。

家は建てて終わりではなく、そこから数十年が始まります。その数十年に何度も顔を出せる会社でいたい。地域に根を張って仕事をしてきた意味は、たぶんそこにあります。

小さなことで構いません。むしろ小さなことのほうが、遠慮せずに声をかけていただけたら嬉しいです。

それでは、また。

No.7237

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防災の日に、建てる会社が地域にいる意味を考える

朝、事務所に向かう途中で風の匂いが変わったなと感じました。日中はまだ夏の顔をしていますが、明け方の空気にはもう秋の芯があります。現場ではまだ塩飴と水筒が手放せない、そんな端境の季節です。

菊池です。

9月1日は防災の日です。大正12年の関東大震災に由来する日で、ちょうど台風が多くなる210日の頃とも重なります。この日が来ると、わたしたちはいつも同じことを考えます。建設会社が地域にいるということは、いったい何の役に立つのだろうか、と。

新しい家を建てること、直すこと。それはもちろん仕事の中心です。けれど本当に価値が出るのは、何も起きていない平時ではなく、何かが起きたあとなのかもしれません。強い雨が降った翌朝、風の強かった夜の次の日。そういうときに「ちょっと見てもらえますか」と電話がかかってくる距離にいること。図面が残っていて、どこにどんな材料を使ったかがわかること。あの家はどんな地盤の上に建っているかを、担当した人間が覚えていること。それが、地元で長くやってきた会社にできることだと思っています。

1960年の創業から、相陽建設は相模原・町田・八王子の周辺でずっと仕事をしてきました。遠くまで手を伸ばすより、歩いて行ける範囲を確実に守るほうを選んできた会社です。効率だけを考えれば別のやり方もあったのでしょうが、この選び方は間違っていなかったと、こういう日には素直に思えます。

そして、家の側だけが備えても片手落ちです。耐震性も断熱性能も、住まい手の暮らしと組み合わさってはじめて意味を持ちます。背の高い家具は固定されているか。寝室の枕元に、割れると危ないものを置いていないか。水と食べ物は何日分あるか。家族が別々の場所にいるとき、どこで落ち合うと決めてあるか。どれも十分ほどあれば確認できることばかりですが、その十分をなかなか取れないのが日常というものです。

今日という日は、そのための口実にちょうどいいと思います。防災の日だから、と言って家族に話を切り出せる。年に一度くらい、そういう日があってもいいのではないでしょうか。

わたしたちも今日、社内で改めて連絡体制を確認します。派手なことではありませんが、続けることに意味がある種類の作業です。

それでは、また。

No.7231

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明日は、9月1日です

8月最後の日になりました。明日は9月1日、防災の日です。

関東大震災が起きた日にちなんで定められた日ですが、この時期は台風の季節とも重なります。毎年この日が近づくと、社内でも自然と話題が出ます。もし今、大きな地震が来たら、わたしたちは何をする会社なのか、と。

菊池です。

住宅会社としてのわたしたちの答えは、まず建てるものを丈夫にしておく、ということです。それは当たり前として、もうひとつあります。地域の建設会社には、非常時に手が動かせるという役割があります。重機があり、それを扱える人がいて、道路や建物の構造が分かっている。そして何より、この土地のどこに何があるかを知っている。昭和35年からこの地域で仕事をしてきたというのは、そういう蓄積のことでもあります。

外から応援に来てくださる方々は、地図がなければ動けません。けれど地元の会社は、あの角の擁壁が古いこと、あの通りは雨のあとに水が溜まりやすいことを、日々の仕事の中で知っています。非常時に効くのは、実はそういう地味な情報です。

だからわたしは、日常の仕事そのものが備えだと思っています。一軒一軒の点検記録を残す。街を車で回って気になったことを覚えておく。お客様のお宅の家族構成を把握しておく。ふだんは何の役にも立たないように見えることが、いざというときに一日の差になります。

お引き渡ししたお客様とのつながりを続けているのも、根っこは同じです。連絡がつく相手が地域に何百軒とあるということは、いざというときに安否を確認できる先が何百軒あるということでもあります。ふだんは「電球が切れた」という話でしかないやり取りが、非常時にはまったく別の意味を持ちます。

そしてご家庭でも、明日は少しだけ手を動かしていただけたらと思います。家具が倒れないよう固定してあるか。懐中電灯がどこにあるか、家族全員が言えるか。ブレーカーの位置を分かっているか。難しいことでなくていいんです。30分あれば終わります。

9月は、家のことを考えるのにいい月です。暑さが引いて、体が動くようになりますから。

明日から9月。今月も読んでくださって、ありがとうございました。

それでは、また。

No.7230

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引き渡しの日は、始まりの日

夏休みも残りわずかという時期になりました。今週は、宿題の話をしているご家族の会話をあちこちで耳にしそうです。

菊池です。

先月、あるお客様のお宅の引き渡しに立ち会いました。鍵をお渡しして、設備の説明をして、書類にご記入いただく。玄関先で写真を撮って、お見送りする。何度経験しても、この日は独特の空気があります。うれしいのですが、少しさびしくもある。

ただ、わたしたちはこの日を「終わり」と呼ばないようにしています。理由は単純で、建物にとってはここからのほうが圧倒的に長いからです。工事期間は半年ほど。その後、その家は五十年、六十年と使われていきます。手をかけた期間の何十倍もの時間が、引き渡しのあとに残っている。

それなのに、家を建てたあと、どこに相談したらいいかわからないという方は本当に多いです。建てた会社と連絡が取れなくなった、という話も珍しくありません。網戸が破れた、棚を付けたい、水の出が悪い。工事と呼ぶには小さすぎて、かといって放っておくと気になり続ける。そういう困りごとの行き場が、意外とないんです。

わたしたちが「応援団」という仕組みをつくったのは、そこに理由があります。お客様を囲い込みたいからではありません。建てたあとに相談できる相手がいる状態を、こちらから用意しておきたかった。名前を応援団としたのは、支えていただく側でもあるという意識からです。おかげさまで、建てた家のことを一緒に考えてくださる方が、少しずつ増えています。

そして正直に言えば、これは会社にとっても必要なことです。建てて終わりにしてしまうと、自分たちの仕事が十年後にどうなっているかを知る機会がなくなります。あのとき選んだ材料が、どう変わったのか。あの納まりが正解だったのか。それを教えてくださるのは、住んでいる方だけです。

引き渡しの日にお渡ししているのは、鍵と、これから何十年かのお付き合いの約束です。少なくとも、そのつもりでお渡ししています。

それでは、また。

No.7223

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「相模原の太陽」という社名に込めた想い

私たちの社名「相陽建設」には、太陽系で一番大きく、その恵みを万人に与える太陽のように光り輝く会社でありたいという想いと、「相模原」の地に密着した経営をしたいという想いが込められています。

大切にしているのは「ホスピタリティ第一主義」という考え方です。良いサービスに欠かせない「感動」は、お客様の予想を大きく超えたときに初めて生まれるものだと私たちは考えています。だからこそ、建物をつくるという仕事の裏側にある「人の想い」を、常に意識しながら事業に向き合っています。

商圏をあえて相模原を中心とした半径15キロ以内に限定しているのも、この考え方からです。何かあったときに、まるで主治医のようにすぐ駆けつけられる存在でありたい。地域に根ざし、顔の見える関係を築くことこそが、長く安心して住み続けていただくための土台になると信じています。

家は建てて終わりではなく、そこから始まる暮らしが本番です。私たちは、その暮らしにできるだけ長く寄り添える会社でありたいと思っています。

それでは、また。

No.7177
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「丁寧な仕事」を続けることが、結局一番の近道だと思っている。

日曜日ですね。7月最初の週末、いかがお過ごしでしょうか。

菊池です。

今日は、少し仕事の話を。

「丁寧な仕事」という言葉は、どの業界でも使われますし、当社も大切にしている言葉の一つです。ただ、「丁寧」というのが具体的に何を指しているかは、会社によって、人によって、だいぶ違うと思っています。

私が思う丁寧な仕事というのは、「後から見えない部分ほど、手を抜かない」ということです。完成すると壁の中に隠れてしまう断熱材の施工、仕上げ材の下地処理、防水層の端部の押さえ方。こういった「見えなくなる部分」の精度が、10年後・20年後の建物の状態に直結します。

建設業というのは、完成した後に「やり直し」が効きにくい仕事です。住宅であれ、法人建物であれ、一度引き渡した建物はお客様の日常の中で使われ続けます。だからこそ、目の前の一手を丁寧に積み重ねることが、長い目で見てお客様への一番の誠意になると思っています。

相模原でこの仕事を66年続けてきた中で、ありがたいことに「また相陽に頼みたい」「知人に紹介したい」と言ってくださるお客様が積み重なってきました。それは、宣伝の結果というよりも、一件一件の仕事の積み重ねが形になったものだと思っています。

派手なことはできなくても、丁寧に続けること。それが当社の根っこにある考え方です。

これからも、変わらずそういう仕事をしていきます。

それでは、また。

No.7173

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「いい会社」の定義を、自分たちで決めるということ。

月曜日ですね。今週で6月が終わります。梅雨明けが待ち遠しい方も多いかもしれないですね。

菊池です。

今日は、少し自分たちの話をしてみたいと思います。

「いい会社」って、何をもってそう言うんだろう、ということを、たまに考えます。売上規模でしょうか。施工件数でしょうか。受賞歴でしょうか。もちろんそれぞれ意味のあることですが、自分たちが一番気にしているのは、そこではないと正直思っています。

当社が大切にしているのは、「関わった方が、長い時間をかけて良かったと思えるかどうか」ということです。家を建てた方が、10年後に「相陽に頼んでよかった」と言っていてくれるか。法人建物の施工をさせていただいた企業の方が、数年後に「また相談しよう」と思ってくださるか。建物のメンテナンスをした建物が、きちんと長持ちしているか。結局、それが答えだと思っています。

相模原で創業して66年。地元でずっと仕事を続けてきたということは、それだけ「その後」のことを見てきたということでもあります。納めた建物がどうなっているか、住んでいる方がどんな暮らしをしているか、時間が経ってからの話をうかがえる関係が続いている。それは、大手や他のエリアの会社にはなかなかできないことで、地元でやっている会社の一番の財産だと思っています。

「いい会社」の定義は、きっと人によって違う。でも、自分たちが目指している場所は、数字や賞ではなく、「長く選び続けてもらえる会社」です。

6月が終わり、7月に入ります。引き続き、よろしくお願いします。

それでは、また。

No.7167

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「相模原で建設業をやっている」ということの、意味を考えてみました。

日曜日ですね。 梅雨の合間、少し蒸し暑さが出てきました。

菊池です。

今日は、ちょっと会社の話を。

相陽建設は、創業1960年(昭和35年)、相模原を拠点に事業を続けてきた会社です。 今年で66年目に入ります。 注文住宅・リノベーション・法人建物の特殊建築・建物のメンテナンスと、事業の幅は広いですが、軸にあるのは「相模原・町田・八王子という地域に根を張って仕事をする」というスタンスです。

長くこのエリアで仕事をしていると、あのビルも、あの学校も、あのマンションも、うちが手がけた建物だという場所が積み重なってきます。 それは単なる実績という話ではなく、地域の中に自分たちの仕事が残っているということで、責任と誇りの両方を感じる部分です。

「地域密着」という言葉は、最近あちこちで使われるようになりましたが、本当の意味での地域密着というのは、何かあった時にすぐ動けるかどうか、長く関係を続けていけるかどうか、というところに出てくると思っています。 大手の会社でも良い仕事をする会社はたくさんありますが、「相模原にいる会社」として、困った時に連絡が取れる、その日のうちに動ける、という安心感は、地元の会社にしか出せないものだと考えています。

住宅でも、法人建物でも、最初の相談から完成後のメンテナンスまで、長く付き合える会社でいたい。 それが、66年間この地域でやってきた会社としての、一番の強みだと思っています。

これからも、相模原に根を張りながら仕事を続けていきます。

それでは、また。

No.7159

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「感動」を届けられる建物を、という話。

木曜日ですね。 週の折り返し、今日も現場は動いています。

菊池です。

今日は、当社の特殊建築事業部がどんな仕事をしているのか、改めて少し書いてみたいと思います。

一口に「特殊建築」と言っても、ピンとこない方が多いかもしれないですね。 簡単に言うと、住宅以外の建物全般です。 会社の社屋、工場、倉庫、大型の店舗、マンション、鉄筋コンクリートの構造物など、規模も用途も様々な建物を手がけています。 神奈川県下の建築コンクールで優秀賞をいただいた実績もあり、長年この地域の法人や企業の建物づくりに携わってきました。

この事業部で特に大切にしている考え方が、「感動を商品にする」というものです。

建物をつくることは当然として、その先にある「使う人の体験」まで考えて仕事をするということです。 例えば、新しいオフィスに移転した時に、「この空間で働けて良かった」とスタッフが感じてくれるかどうか。 工場や倉庫であれば、動線の設計一つで、毎日の業務のしやすさがまったく変わってきます。 建物は完成した瞬間に終わりではなく、そこで毎日を過ごす人たちの時間が始まる場所です。 だからこそ、使う人の立場に立って、竣工後の日常まで想像しながら設計・施工を進めることを大切にしています。

依頼のきっかけは様々で、「古くなった自社ビルをどうにかしたい」「事業の拡大に合わせて工場を増築したい」「社屋を建て替えるタイミングでオフィス環境を見直したい」など、ご相談の内容も一件一件違います。 どんな案件でも、まず現地を見て、お客様の事業内容や使い方を理解した上でご提案するスタイルは変わりません。

「こういう建物、相談できますか」という段階でも、ぜひ一度声をかけてみてください。 話を聞いた上で、できることとできないことも含めて正直にお伝えします。

それでは、また。

No.7156

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