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効率性や利益の追求が第一とされる資本主義の枠組みの中で、「何のために働いているのか」と自問する瞬間に出会えたり。
そんな問いに対して、著書の『鎌倉資本主義』は新しい視点を与えてくれる一冊かと。
「ジブンゴト」としてのまちづくり
本書で繰り返し語られるキーワードが「ジブンゴト」。
鎌倉という地域を舞台に、まちづくりを自分自身の課題としてとらえ、仕事や暮らしと切り離さずに取り組む姿勢が描かれている。
単なる地域活性化ではなく、「生活者が主体となり、自分ごととして取り組む」点が新鮮であり、同時に普遍的な示唆を感じたり。
社会人として日々企業活動に携わる僕らも、会社という組織に任せきりにするのではなく、自分の仕事を「ジブンゴト」として引き寄せることで、取り組み方や結果は大きく変わってくる。
利益追求だけではない資本主義
「鎌倉資本主義」とは、従来の資本主義が掲げる利益最優先の考え方から一歩踏み出し、「人・地域・自然との共生」を重視する姿勢を指している。
本書では、鎌倉での具体的な取り組みを通じて、経済活動の先にある人々の幸福や地域の持続可能性を実現する方法が語られている。
この考え方は、企業人にとっても大いに学びがある。
成果や売上だけを追い求めるのではなく、社内外の人間関係や地域社会との接点をどう築いていくかが、これからのキャリアや企業の存続に直結するという点だったり。
ビジネスマンにとっての示唆
本書を読み進める中で、「働く」という行為そのものの意味を改めて問い直されたり。
仕事を単なる収入源として見るのではなく、地域や人とのつながりの中で価値を生み出す営みとしてとらえる視点は、ビジネスマンにとって今後ますます重要になっていくはず。
例えば、プロジェクトを進めるときに「数字の達成」だけをゴールとせず、「この活動は誰の役に立つのか」「どんな未来を描けるのか」と問い直してみることが出来れば。
こうした姿勢は、日々の業務の意識を高め、結果として大きな成果を生むことにつながるのではと。
まとめ
『鎌倉資本主義』は、働き方や生き方に悩むビジネスマンにとって、一歩立ち止まって考えるきっかけを与えてくれる書籍かもしれない。
経済合理性だけにとらわれず、地域や人との関わりを「ジブンゴト」としてとらえる視点は、これからの時代を生き抜く上で大きなヒントになるかもしれない。
忙しい日常の中でも、自分の仕事や暮らしを「誰のために」「何のために」行っているのか。
この本を手に取り、一人ひとりが自分なりの答えを見つけていけるヒントになるかもしれない。
それでは、また。
No.6885
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