
某業界紙の記事によると、建設業における労働環境がどのように変化しているかが参考になる。
近年は「働き方改革」の流れもあり、建設業界においても労働時間の適正化や残業時間の削減といった取り組みが注目されている。
記事にある厚生労働省が2025年4月7日に公表した「毎月勤労統計調査(速報)」によると、最新の建設業界全体の労働時間に関する実態が掲載されており、その調査内容と弊社実績を踏まえた現状についてご考察してみました。
業界全体の最新データ
厚生労働省が発表した2025年2月分の統計調査によると、全国の建設業(従業員5人以上の事業所)の労働状況は以下のようになっているようです。
内容 | 業界平均(前年比) |
---|---|
総実労働時間 | 159.1時間(1.5%減) |
所定外労働時間(残業・休日出勤含む) | 13.7時間(2.2%増) |
出勤日数 | 19.5日(0.3日減) |
また、パート社員を除いた一般労働者においては、
内容 | 業界平均(前年比) |
---|---|
総実労働時間 | 163.5時間(1.9%減) |
所定外労働時間(残業・休日出勤含む) | 14.4時間(1.4%増) |
出勤日数 | 19.8日(0.4日減) |
このように、総労働時間は減少傾向にある一方で、所定外労働時間は微増しているという結果が出ています。
建設業界の特性上、業務の繁忙期や工期の制約により、残業が発生する場面は避けられないものの、全体として労働時間の適正化が進んでいることが読み取れます。
当社の実績
では、弊社における2025年2月の実績はどうだったのか。実際のデータを見てみた。
内容 | 当社実績 |
---|---|
総実労働時間 | 175時間 |
所定外労働時間 | 15.5時間 |
出勤日数 | 19.8日 |
業界平均と比較すると、当社の総労働時間はやや多い状況ではありますが、これは注文住宅やリノベーションなど、お客様ごとに異なるオーダーメイドの工事が多いにも関わらず、比較的全国データに近しい一方で、非住宅系の事業用建造物等による工期設定、工程内容等の特性が影響している傾向にある。
一方で、所定外労働時間(残業時間)は15.5時間と、業界平均(14.4時間)と大きな乖離はなく、出勤日数も同様に19.8日で、業界平均と同水準となっている。
今後の取り組みと課題
弊社としては、お客様に対して質の高い建造物を提供することを最優先としながらも、社員一人ひとりの働きやすさやワークライフバランスの実現に向けた取り組みを、今後も積極継続的にトライして行きたいと。
・現場のICT化や遠隔管理システムの導入による効率化
・定期的な労働時間の実態調査と改善施策の実施
・工法、工程設定の見直しによる残業時間の抑制等々
これらの取り組みを通じて、今後も業界の流れを意識しながら、更なる労働環境の改善に努めてまいります。
まとめ
建設業界全体では、働き方改革の影響を受けながらも、業務特性による所定外労働時間の増加が見受けられる状況ですが、弊社としては、こうした業界動向を把握した上で、自社の特性やお客様のニーズに応えつつ、働ける環境づくりに力を入れていくべきかと。
課題は山積みだが、出来る可能性のある分野は積極的に行動する事を肝に銘じて・・・ですねσ(^_^;)
それでは、また。
No.6730
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