「仕組み化」は言うは易く行うは難き

1月の課題図書。

「小さな会社の「仕組み化」はなぜやりきれないのか」小川 実 (著)

著者は、多くの企業が「仕組み化」に失敗する原因を、以下の3点に集約している。

  1. 成長の仕組みを軽視している:
    • ビジョンや経営計画、人事評価といった、社員の成長を促す「成長の仕組み」が欠如している。
    • 管理のためのルールやマニュアルばかりに目が行き、社員のモチベーションが低下している。
  2. トップの意識改革が不足している:
    • 仕組み化はトップの強い意志と行動が不可欠。
    • トップが「仕組み化」を単なる作業と捉え、本気で取り組んでいない。
  3. 社員の理解と協力を得られていない:
    • 仕組み化の目的やメリットが社員に伝わっていない。
    • 社員が主体的に仕組みづくりに関わっていない。

では、どのようにすれば「仕組み化」を成功させることができるのか。

本書では、以下の点が重要だと説いている。

  • 成長の仕組みを最優先する:
    • 会社のビジョンを明確にし、社員一人ひとりがそのビジョンに向かって成長できる環境を作る。
    • 人事評価制度やキャリアパスを設計し、社員のモチベーションを高める。
  • トップが率先して行動する:
    • 仕組み化の重要性を全社員に伝え、率先して行動することで、社員の意識改革を促す。
  • 社員の意見を聞き、共創する:
    • 仕組みづくりに社員を巻き込み、意見を積極的に取り入れる。
    • 自ら考え、行動する社員を育成する。
  • PDCAサイクルを回す:
    • 仕組みを一度作って終わりではなく、常に改善を続ける。
    • データに基づいて、仕組みの有効性を検証し、必要に応じて修正する。

まとめ

「小さな会社の『仕組み化』はなぜやりきれないのか」は、中小企業の経営者が「仕組み化」に取り組む上で、避けては通れない課題と、その解決策を具体的に示している一冊かと。

本書で得られる知見は、単に業務効率化だけでなく、社員の成長と会社の持続的な発展につながる「真の仕組み化」を実現するための羅針盤的な書籍なような気がします。

それでは、また。

No.6653

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