
本日はこちらの書籍を。
『犯罪心理学者が教える子どもを呪う言葉・救う言葉』著者 出口保行
子どもの心に影響を与える言葉の力について解説した一冊。
内容は大きく2つのテーマに。
一つ目は、子どもに対して親や周囲の大人が無意識に使ってしまう”呪う言葉”の影響について。
例えば、「なんでできないの?」「あなたはいつもダメだね」などの否定的な言葉は、子どもの自己肯定感を大きく傷つけ、将来的に非行や問題行動の原因となる可能性があると。
こうした言葉が積み重なると、子どもは自分自身を否定し、他人との信頼関係を築くことが難しくなる場合があると。
二つ目は、逆に子どもを”救う言葉”、つまり自己肯定感を高め、健全な人格形成を促す言葉の使い方についてのアドバイス。
「あなたはそのままで大丈夫」「一緒にやってみよう」などの肯定的で励ましのある言葉は、子どもの安心感を育み、自信を持たせる効果があると説明されている。
本書では、具体的な例を挙げながら、日常生活で使いやすい言葉の選び方を紹介しており、家庭や教育現場で役立つ実践的な内容となっているかと。
著者はまた、言葉だけでなく、言葉に伴う態度や表情が子どもに与える影響についても言及している。
たとえ言葉がポジティブであっても、言い方や態度が冷たければ、子どもには逆効果になることがあります。そのため、言葉とともに温かい態度で接することが大切だと。
一方で、救う言葉の実践については理想的な部分も多く、現実の忙しい生活の中で完全に実行するのは難しいかなと。
しかし、それでも意識することから始めるだけでも、子どもとの関係は大きく改善する可能性があるかもしれない。
特に、親や教師など、子どもの成長に直接関わる立場にある人々には、言葉の力を再認識させる内容となっているような気がします。
読後には、自分が使っている言葉や態度を振り返り、子どもの未来に向けて少しでも良い影響を与えられるよう努力しようと思わせてくれる、実用的な一冊かなと思います。
それでは、また。
No.6605
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