工場や倉庫の暑さ対策は、どこから考えるべきか。

夏になると、工場や倉庫の暑さについて相談をいただく機会が増えてきます。

菊池です。

作業環境を改善したいと考えた時、まず空調設備の増設を思い浮かべる方も多いと思います。ただし、大きな建物の暑さは、一つの設備だけで解決できるとは限りません。

最初に整理したいのは、どこから熱が入っているのかということです。

日差しを直接受ける屋根や外壁、開口部から入る外気、建物内の機械や照明から発生する熱。さらに、天井が高い空間では上部に熱がたまり、空気がうまく動いていない場合もあります。

同じ工場内でも、場所や時間によって暑さは違います。午前中は問題がなくても午後になると西側が暑くなる。機械の近くと出入口付近で温度差がある。こうした状況を分けて考えることが、対策の第一歩です。

次に、建物全体を冷やすのか、作業する場所を中心に改善するのかを整理します。

人が常にいる作業エリアと、保管を中心とするスペースでは、必要な対策が違います。建物全体へ大きな設備を入れるより、作業場所の空気を動かす方が合理的な場合もあります。一方で、屋根や外壁から入る熱が大きければ、断熱や遮熱を含めた建物側の対策が必要になることもあります。

ここで大切なのは、設備や工法を先に決めないことです。

温度を測る場所や時間、作業する人の動線、機械の稼働状況、商品や材料の保管条件などを確認し、課題を整理してから優先順位を決める。そうすることで、費用を掛けたのに期待した効果が得られなかった、という状況を避けやすくなります。

特殊建築では、住宅と違い、建物の用途や稼働条件を理解したうえで計画することが欠かせません。工事中も操業を続ける必要がある場合には、施工の時間帯やエリア分けまで含めた検討が必要です。

まずは一日の中で、どの場所が、何時頃、どの程度暑くなるのか。現場の状況を見えるようにすることから始めてみてください。

それでは、また。

No.7184

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