年度替わりこそ、“使っていない部屋”を見直すタイミング

年度末から新年度にかけては、会社の中の動きがいろいろ変わります。
人の配置、仕事の流れ、保管する書類、使う備品。
そういう変化の中で、意外と見落とされがちなのが、「今その部屋、本当にその使い方のままでいいですか?」という視点です。

菊池です。

社屋や事務所、工場の管理をされている方とお話ししていると、
「昔はこの部屋をよく使っていたけれど、今はあまり使っていない」
「気づいたら物置化している」
というスペース、結構あります。
会議室、倉庫の一角、空いた事務室、使い方が曖昧になった休憩室。
こういう場所って、実は会社の課題を映している事が多いんですよね。

例えば、会議室が空いているのに、別の場所で打ち合わせをしている。
倉庫が足りないと言いながら、使われていないスペースがある。
応接が足りないと思っていたら、導線の問題で“使いにくいだけ”だった。
こういう事、案外あります。

大掛かりな改修をしなくても、部屋の役割を見直すだけで変わる事は多いです。
配置を変える。
使う目的を絞る。
思い切って共用にする。
あるいは逆に、誰もが使う部屋から“特定用途専用”に変える。
建物を増やす前に、まず今あるスペースの意味を見直す。これ、結構効果があります。

4月が始まる前の今は、そういう整理をするにはちょうどいいタイミングです。
忙しい時期ではありますが、だからこそ、次の一年を見据えて「何に使う部屋なのか」を一度だけ整えておく。
建物の価値って、新しく建てることだけじゃなく、今ある空間を上手く使い直すことでも高まるんだと思います。

それでは、また。

No.7072

★LINE登録はこちらです★

Continue Reading

“片付く家”より、“戻しやすい家”の方が長続きする

家づくりのご相談を受けていると、「収納は多い方がいいですよね」という話は本当によく出ます。

もちろん、それはその通り。物が入らなければ始まりません。

ただ、住み始めてからの実感で言うと、片付く家かどうかは“収納量”だけでは決まらないんですよね。

菊池です。

最近あらためて思うのは、片付く家というより、戻しやすい家の方が長続きするという事です。

人って、毎日完璧には動けません。

忙しい日もあるし、疲れている日もあるし、子どもがバタバタしている日もある。

そんな時でも、「ここに置けば一旦整う」という場所がある家は、散らかっても戻しやすいんです。

例えば玄関。

靴をしまう場所だけではなく、上着、バッグ、学校や仕事の荷物を“ひと呼吸置ける”場所があるか。

リビングも同じで、きれいに飾るための収納ではなく、「毎日使う物を戻すための近さ」があるかどうか。


この“戻す距離”って、かなり大きいです。

SOLE LIVINGの家づくりを見ていても、単に収納量を増やすというより、暮らしの流れに合わせて収納を考えるスタンスがあるなと感じます。

要は、“どこにしまうか”より、“どう戻るか”の発想ですね。

この違いが、住んでからのストレスに結構効いてきます。

春は、生活の流れが変わる季節でもあります。

新しい学校、新しい仕事、新しい時間割。

こういう変化がある時期ほど、家の中に“戻しやすい仕組み”があると助かります。

収納って、広さの話に見えて、実は習慣の話でもあるんですよね。

片付けが得意じゃなくても整いやすい家。

その方が、たぶん毎日はラクです。

収納を考える時も、「何をどれだけ入れるか」だけでなく、「どう戻ってくるか」を一緒に考えてみると、家の見え方が少し変わるかもしれません。

それでは、また。

No.7071

★LINE登録はこちらです★

Continue Reading

壊す前に、“残したいもの”を言葉にしてみる

リノベーションの相談を受けていると、最初はどうしても「古いから変えたい」「使いにくいから直したい」という話から入る事が多いです。

もちろん、それは自然な流れですし、困っているからこそ相談になる訳です。

菊池です。

ただ、そこで一つ大事にしたいのが、“直したい所”と同じくらい“残したいもの”も言葉にしておく事です。

これ、意外と後から効きます。

例えば、古い梁の表情。

長年使ってきた床の雰囲気。

窓から見える景色。

光の入り方。

家族の中で当たり前になっている動線。

こういうものは、古い家の不便さの中に埋もれてしまいがちですが、実はその家の魅力でもあるんですよね。

リノベーションは、新築のように“ゼロから全部つくる”訳ではありません。

今あるものをどう活かして、どこに新しい価値を足すか。

このバランスが面白さでもあり、難しさでもあります。

だからこそ、「ここは不便だから変えたい」だけで進めると、その家らしさまで消してしまう事がある。

春は、暮らしを見直したくなる季節です。

進学、就職、異動、家族の変化。

そんな節目だからこそ、家の事も“古いから壊す”ではなく、“これからの暮らしに何を残したいか”という視点で考えてみると、選択肢が少し広がるかもしれません。

リノベーションって、単なる更新ではなく、ある意味で“再編集”なんですよね。

今の家にある良さを拾い直して、これからの暮らしに合わせて組み直す。

そう考えると、古い家にもまだまだ可能性はあるのかなと感じます。

壊す前に、残したいものを一度言葉にしてみる。

その一手間で、リノベーションの質は結構変わる気がします。

それでは、また。

No.7070

★LINE登録はこちらです★

Continue Reading

非住宅でも、“居心地”は後回しにしない方がいい

社屋、工場、倉庫、店舗。

法人建物の話になると、どうしても最初は機能やコスト、法的な条件、耐久性といった話が中心になります。

当然です。そこが外せないからこそ、建物として成立する訳ですから。

菊池です。

ただ、その上で思うのは、非住宅の建物でも“居心地”は後回しにしない方がいい、という事です。

居心地というと、少し柔らかい言葉に聞こえるかもしれません。

でも実際には、社員さんが働きやすいか、来客が落ち着けるか、空気感にストレスがないか、移動や待機がしやすいか。

こういう部分って、日々の仕事の質に直結します。

建物の設置目的や利用目的を深く理解する、というのは、言葉にすると当たり前のようですが、これを本当にやろうとすると、結構奥が深いです。

工場なら、生産効率だけでなく、作業者の疲れ方や休憩の取り方も関係します。

社屋なら、執務だけでなく、来客対応や採用時の印象にも影響します。

店舗なら、売るための空間である前に、居やすいと感じてもらえるかどうかがある。

つまり、非住宅の居心地って、単なる“見た目の良さ”ではなく、機能の一部なんですよね。

ここを削り過ぎると、あとから運用で苦労する事が多い。

もちろん、何でも豪華にすればいい訳ではありません。

大事なのは、その建物を使う人にとって“どこが快適さの要になるか”を見極める事。

そこにちゃんと手をかけると、建物の印象も、使われ方も変わってきます。

建物は、ただ建てばいい訳ではなく、そこで過ごす時間が心地いいかどうかまで含めて価値になる。

住宅では当たり前に語られるこの感覚を、非住宅でももう少し大事にしていいのかなと、そんな事を感じています。

それでは、また。

No.7069

★LINE登録はこちらです★

Continue Reading

キッチンの高さより、“目線の高さ”が大事な時もある

家づくりでキッチンの話になると、設備の機能や天板の高さ、収納量に目が行きます。

もちろんそこは毎日使う場所ですから、とても大事。

ただ、最近あらためて思うのは、キッチンって“作業場”である前に、“家族との関係が出る場所”でもあるなという事です。

菊池です。

例えば、キッチンに立っている時。

ダイニングに座っている人と、自然に目が合うか。

リビングにいる子どもの様子が、無理なく視界に入るか。

話しかけられた時に、首だけで返せるか。

こういう事って、使い始めてからじわじわ効いてくる部分なんですよね。

SOLE LIVINGのモデルハウスでも、キッチンとカウンターをフラットに繋げつつ、キッチン側の床を少し下げる事で、家事をしながらでも目線を合わせやすくする工夫があります。

この発想、すごく面白いなと思っていて、キッチンを“孤立した作業スペース”にしないためのやり方なんですよね。

家づくりでは、どうしても「見える収納」「隠せる収納」「動線」みたいな言葉が先に立ちます。

でも、実際の生活って、誰かが料理していて、誰かが座っていて、誰かが話しかけてくる。

そういう時間の積み重ねです。

だからこそ、キッチン周りは寸法だけでなく、“家族との距離感”も一緒に考えた方がいい。

春休みが近づくこの時期は、子どもが家にいる時間も少し増えてきます。

そうなると、キッチンに立ちながら交わす会話って、意外と大きい。

料理をする場所としてだけじゃなく、家族の空気をつくる場所としてキッチンを見る。

そんな視点も、家づくりには大事かなと思います。

それでは、また。

No.7068

★LINE登録はこちらです★

Continue Reading

夏前に慌てない会社は、3月に空調を気にしている

3月は、寒い日もあれば急に暖かい日もあって、建物の設備には少し難しい季節ですね。

まだ暖房を使っているのに、日によっては日中暑い。

人間もそうですが、建物もこの“季節の切り替わり”で少し負荷が変わる時期です。

菊池です。

法人建物で、この時期におすすめしたいのが空調設備の見直しです。

と言っても、大掛かりな話ではなくて、

「効きが悪い部屋はどこか」
「去年の夏、どこで困ったか」
「異音や水漏れっぽい症状はなかったか」

これを今のうちに整理しておく、という話です。

なぜ3月かというと、夏に入ってからでは遅いケースがあるからです。

本当に暑くなってから「1台止まりました」「この部屋だけ冷えません」となると、修理も交換も混みますし、何より業務への影響が大きい。

逆に、この時期なら「まだ動いているけど少し怪しい」を拾いやすい。

ここが大事なんですよね。

工場でも倉庫でも事務所でも、空調って“無いと困る”のに、“動いていて当たり前”になりやすい設備です。

だから、壊れるまで放置しやすい。

でも実際には、効きのムラ、音、臭い、ドレンまわりの変化など、前兆は案外出ています。

おすすめは、担当者一人で抱えない事。

現場の人、事務の人、来客のある場所の人、それぞれ感じている“ちょっと気になる”を一回集める。

その情報があるだけで、点検や見積りの精度はかなり変わります。

夏本番のトラブルって、春のうちに手を打てたかどうかで差が出る事が多いです。

という事で、まだ暑くない今のうちに、空調の事を少しだけ気にしておく。

地味ですが、かなり効く備えかなと思います。

それでは、また。

No.7067

★LINE登録はこちらです★

Continue Reading

いい間取りは、図面の前の会話で決まる

家づくりの相談を受けていると、「早くプランを見てみたい」というお気持ちは、とてもよく分かります。

やっぱり図面が出てくると、一気に現実味が増しますからね。

菊池です。

ただ、長くこの仕事をしていて思うのは、いい間取りって、図面を描くスピードで決まる訳ではないという事です。

むしろ、その前にどれだけ会話が出来ているか。

ここでかなり差が出る気がしています。

「どんな家にしたいですか?」と聞かれると、皆さん最初は少し止まります。

それは当然で、すぐに言葉に出来るものばかりではないからです。

でも、

「平日の朝はどんな感じですか?」
「休日は家でどこにいる時間が長いですか?」
「洗濯や料理は誰がどう動きますか?」

そんな話をしていくと、そのご家族らしい暮らし方が少しずつ見えてきます。

ここを丁寧にやると、間取りは“正解を当てにいく作業”ではなく、“暮らしを形にしていく作業”になっていきます。

逆に、この部分が浅いままだと、収納を増やしたり、部屋を足したり、設備を豪華にしたりしても、どこかで「なんか違う」が残りやすいんですよね。

家づくりって、つい目に見える要素に意識が向きます。

床の色、キッチン、外観、窓の大きさ。

もちろん大事です。

でも、本当に後悔の少ない家って、そういう見える部分の前に、“家族の会話がちゃんと整理されている家”だったりします。

図面は、その会話の後からついてくるもの。

そう考えると、最初のヒアリングや打ち合わせの時間も、少し見え方が変わるかもしれません。

急がない方が、結果として近道になる。

家づくりって、そういう場面が結構ありますね。

それでは、また。

No.7066

★LINE登録はこちらです★

Continue Reading

3月の強風は、建物の“浮き”を教えてくれる

この時期、現場に出ていて毎年思うのが、3月の風はなかなか容赦がないなという事です。

気温は少しずつ上がってきて、春っぽさも出てくるのですが、その一方で風は強い。

しかも、乾いているので、いろいろなものが気付きにくい形で傷みやすい時期でもあります。

菊池です。

住宅でも法人建物でもそうですが、強風の後に見ておきたいのは、実は“壊れた所”というより“浮いている所”です。

屋根材、板金、看板、雨樋、シャッター周り、外壁の細かい部材。

完全に壊れていなくても、少し浮いている、少しズレている、その段階で見つけられるかどうかで、その後の手間も費用も変わってきます。

特に法人建物は、社屋・倉庫・工場など用途が広い分だけ、屋外の付帯物も多いです。

看板、庇、配線カバー、換気フード、外部照明。

こういう部分は、ふだん問題がなければ意識しませんが、風の強い季節には“弱い所だけ先に反応する”んですよね。

だから、強風の翌日に5分だけでも外周を歩いてみる価値があります。

ポイントは、完璧に点検しようとしない事。

「変な音がした所はないか」
「何かいつもと違う見え方をしていないか」
「落ち葉やゴミが不自然に溜まっている所はないか」

このくらいの感覚で十分です。

異常の有無を判断するというより、“気になる所に気付く”だけでいい。

建物って、いきなり大きく壊れるより前に、だいたい小さなサインを出します。

風の後は、そのサインが一番見えやすいタイミング。

雨の季節が来る前に、春の風で建物の弱い所を教えてもらう。

そう考えると、この時期の外回りチェックは、案外意味が大きいかなと思います。

それでは、また。

No.7065

★LINE登録はこちらです★

Continue Reading

庭を“外のまま”にしない、という発想

家づくりの打ち合わせをしていると、庭の話はどうしても最後の方になりがちです。

建物の形、間取り、設備、予算。そこまで決まって、余力があれば庭を考える、という流れですね。

菊池です。

ただ、住み始めてからの満足感で言うと、庭って案外後回しにしない方がいい部分かなと思っています。

というのも、庭をただの“外”として扱うか、暮らしの一部として扱うかで、家の感じ方がかなり変わるからです。

例えば、囲われた庭。

道路から丸見えではなく、家の中とほどよく繋がっていて、でも外の空気や光はしっかり感じられる。

こういう庭があると、そこで何か特別な事をしなくても、家の真ん中に少し余白が生まれます。

朝、カーテンを開けた時に緑が見える。

洗濯物を干しに出た時に、少しだけ深呼吸したくなる。

子どもが外に出ても、完全に“遠くへ行った感じ”がしない。

その積み重ねが、暮らしの落ち着きに効いてくるんですよね。

春先のこの時期は、特にそれを感じやすい季節です。

まだ真夏ほど暑くもなく、真冬ほど閉じてもいない。

窓を開ける時間、外の空気を取り込む時間が少しずつ増えてくる中で、「庭が見える」「庭に出やすい」というだけで、家の中の居場所の質が変わってきます。

庭というと、広さとか、芝とか、植栽とか、そういう話に行きがちです。もちろんそれも大事。

でも、その前に「この庭をどう暮らしの中に入れるか」を考える方が、本当は先かもしれません。

外を飾るための庭ではなく、家の中の時間を豊かにする庭。

そう考えると、庭の意味が少し変わって見えてきます。

家は、部屋の数や性能だけで出来ている訳ではなくて、外との関係で居心地が決まる部分も大きい。

春が近づく今の季節だからこそ、そんな事を改めて感じますね。

それでは、また。

No.7064

★LINE登録はこちらです★

Continue Reading

補助金は追い風。でも、主役ではない

3月に入って、住宅省エネ2026キャンペーンの話題も少しずつ動き始めていますね。

こういう制度が出てくると、「今が建て時ですか?」「使わないともったいないですか?」というご相談も増えてきます。

菊池です。

国の公式案内を見ると、住宅省エネ2026キャンペーンは、新築とリフォームを対象にした4つの補助事業で構成されていて、一部の新築住宅を除き、子育て世帯に限らず幅広い世帯が対象になる形です。

一方で、申請は原則として一般の方が直接行うのではなく、登録した事業者側が手続きを担う仕組みになっています。

このあたりは、知っているだけでも動き方が変わりますね。

ただ、こういう制度の時ほど思うのは、補助金はあくまで“追い風”であって、家づくりの主役ではないということです。

制度があるからこの性能にする、ではなく、もともと自分たちの暮らしに必要な性能なのか。そこを先に整理した方が、家づくりはぶれません。

SOLE LIVINGの家づくりでも、自然素材や断熱、窓、調湿といった“住み心地そのもの”に関わる部分を大切にしています。

こうした性能は、補助金があるから入れるものというより、毎日の快適さや健康感に直結するものです。

朝の寒暖差が少ない。空気がこもりにくい。結露や湿気のストレスが減る。

補助金は、その選択を少し後押ししてくれるものとして捉えるのがちょうどいいのかなと思います。

制度は毎年少しずつ変わりますし、情報が動くスピードも早いです。

だからこそ、制度を追いかける前に、「自分たちは何を優先したいのか」を整理しておく。

その上で、使える制度は上手く使う。

この順番の方が、結果として納得感のある家づくりになるのではないでしょうか。

追い風はありがたく受ける。

でも、進む方向は自分たちで決める。

家づくりも、きっとその方が気持ちいいですね。

それでは、また。

No.7063

★LINE登録はこちらです★

Continue Reading