庭を“外のまま”にしない、という発想

家づくりの打ち合わせをしていると、庭の話はどうしても最後の方になりがちです。

建物の形、間取り、設備、予算。そこまで決まって、余力があれば庭を考える、という流れですね。

菊池です。

ただ、住み始めてからの満足感で言うと、庭って案外後回しにしない方がいい部分かなと思っています。

というのも、庭をただの“外”として扱うか、暮らしの一部として扱うかで、家の感じ方がかなり変わるからです。

例えば、囲われた庭。

道路から丸見えではなく、家の中とほどよく繋がっていて、でも外の空気や光はしっかり感じられる。

こういう庭があると、そこで何か特別な事をしなくても、家の真ん中に少し余白が生まれます。

朝、カーテンを開けた時に緑が見える。

洗濯物を干しに出た時に、少しだけ深呼吸したくなる。

子どもが外に出ても、完全に“遠くへ行った感じ”がしない。

その積み重ねが、暮らしの落ち着きに効いてくるんですよね。

春先のこの時期は、特にそれを感じやすい季節です。

まだ真夏ほど暑くもなく、真冬ほど閉じてもいない。

窓を開ける時間、外の空気を取り込む時間が少しずつ増えてくる中で、「庭が見える」「庭に出やすい」というだけで、家の中の居場所の質が変わってきます。

庭というと、広さとか、芝とか、植栽とか、そういう話に行きがちです。もちろんそれも大事。

でも、その前に「この庭をどう暮らしの中に入れるか」を考える方が、本当は先かもしれません。

外を飾るための庭ではなく、家の中の時間を豊かにする庭。

そう考えると、庭の意味が少し変わって見えてきます。

家は、部屋の数や性能だけで出来ている訳ではなくて、外との関係で居心地が決まる部分も大きい。

春が近づく今の季節だからこそ、そんな事を改めて感じますね。

それでは、また。

No.7064

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