金利が上がる時代の住宅ローン。今、何を押さえておけばいいのか

ここ数年、「住宅ローンの金利がじわじわ上がってきている」というニュースをよく目にするようになりました。

一方で、変動金利は低水準が続き、固定金利だけが先に上がっている……。

これから家づくりを考えるご家庭にとっては、判断が難しい状況かもしれません。

まず知っておきたいのは、「固定は長期金利」「変動は短期金利」に影響を受けやすい、という大まかな関係です。

長期金利の上昇を背景に、全期間固定型の金利は少しずつ上がってきています。

一方で、多くの銀行の変動金利は、まだ大きくは動いていない状況です。

では、「変動が得か、固定が安心か」という二択で考えるべきでしょうか。

個人的には、「金利タイプの正解」よりも、「どのくらいの返済なら家計として耐えられるのか」を先に見える化することが大切だと感じています。

ポイントは3つです。

1つ目は、「今の金利+1%」でシミュレーションしてみること。将来、金利が少し上がっても家計が回るのか、感覚をつかむことができます。

2つ目は、「住宅ローン以外の固定費」を棚卸しすること。教育費や車の維持費、保険なども含めて、家計全体のバランスを見ておくと安心です。

3つ目は、「完璧なタイミングは存在しない」と理解しておくこと。金利も物価も動いていくなかで、ある程度の変動を受け入れながら、自分たちの許容範囲を決めていく姿勢が大切です。

30代〜40代のご夫婦で、世帯年収1,000万円前後というご家庭であれば、借りようと思えばかなりの金額が借りられてしまいます。

だからこそ、「いくら借りられるか」ではなく、「いくらなら無理なく返せるか」を基準に、金利タイプや返済期間を選んでいきたいところです。

最終的な判断は、金融機関やFPと相談しながらで構いません。

「ニュースが騒がしいから不安」という感覚のまま止まるのではなく、一度落ち着いて数字を整理してみる。

そのひと手間が、これから35年の安心につながっていくのだと思います。

ご参考になれば幸いです。

それでは、また。

No.6979

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