「家の“余白”が家族を助ける」—間取りに入れたい“名もなきスペース”

家づくりの話をしていると、どうしても「LDKは何畳」「収納は何帖」「個室はいくつ」といった“用途が決まった部屋”に意識が向きがちです。

けれど実際に暮らし始めてから便利なのは、用途が固定されていない“名もなきスペース”だったりします。

たとえば、廊下の幅がほんの少し広いだけで、ベビーカーの一時置き場になったり、買い物袋を置いて片付ける時間が作れたりします。

階段の途中の踊り場が少し広いだけで、子どもの作品を飾る場所になったり、荷物の仮置き場になったりもします。

「そんな小さな場所?」と思うかもしれませんが、日々の暮らしは“小さな段取り”の連続です。

その段取りが回りやすい家は、結果として散らかりにくく、家族のストレスも減りやすいと感じます。

法人の建物でも似た話があります。倉庫や工場で「作業は回っているけれど、いつもどこかが詰まる」といったとき、原因は“余白の不足”であることが少なくありません。

資材の一時置き、検品の仮スペース、荷捌きの待機場所など、用途を固定しない余白があると、ピーク時の詰まりを吸収できます。

設計の段階で余白を確保するのは、床面積の制約もあり簡単ではありません。

だからこそ、「家族(会社)の中で何が一番詰まりやすいか」を想像しながら、“名もなきスペース”をどこか一箇所でも仕込んでおくと、暮らしと運用がラクになります。

部屋の数や設備の豪華さでは測れない、“余白の価値”。図面を見るときに、ぜひ一度意識してみてください。

それでは、また。

No.7022

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