思春期まで見据えた子ども部屋づくり。個室にする前に考えたい3つの視点

家づくりのご相談で、必ず話題に上るのが「子ども部屋をどうするか」です。

最初からきっちり個室をつくるのか、しばらくは兄弟一緒の部屋にするのか。

それとも、あえて“子ども部屋らしい部屋”はつくらず、リビングまわりで過ごす時間を優先するのか。

正解はご家庭ごとに違いますが、「思春期まで見据えておく」という視点を持つと、少し考えやすくなります。

最初のポイントは、「低学年のうちは“どこで勉強するか”」。

実際には、個室よりもダイニングやリビングで宿題をするお子さんが多いものです。

その前提で、

・リビングの一角にカウンターを設ける
・ダイニング横に教科書やランドセルをしまえる収納をつくる

といった工夫をしておくと、わざわざ“子ども部屋で勉強させなきゃ”と気負う必要がなくなります。

2つ目は、「思春期以降の“距離感”をどうつくるか」。

小学校高学年〜中学生くらいになると、友達を家に呼んだり、一人になりたい時間も増えてきます。

そのときに、

・個室の出入り口がリビングのすぐ脇なのか
・廊下を挟んで少し距離があるのか
・家族の気配は感じつつも、視線はぶつかりすぎない配置になっているか

こうした“距離の取り方”が、親子双方のストレスを左右します。

3つ目は、「子どもが巣立った後の使い方」。

今は子ども部屋として計画しても、10〜20年後には、書斎・趣味の部屋・ゲストルームなど、別の用途になる可能性が高い場所です。

ベッドを置く前提だけで考えるのではなく、

・将来は机と本棚だけのワークスペースにもなる
・簡易なウォークイン収納として使える

といった“第二の役割”も想像しておくと、空間の無駄が少なくなります。

子ども部屋は、「子どものためだけの部屋」ではなく、「家族の成長に合わせて役割を変えていく部屋」です。

今だけでなく、思春期、その先の暮らしまでイメージしながら、間取りや場所、広さを検討してみていただければと思います。

それでは、また。

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