「挑戦」その③ よい美術館とは

しつこいですが、本日も先日の国立新美術館での「安藤忠雄展 挑戦」の続きです。
館内を周っていた終盤の頃、「ピューリッツアー美術館」が展示されていました。施主はあのピューリッツァー賞のご一族にあたるご夫婦です。
私はいつも音声ガイドを聞きながら周っているのですが、この作品に対して安藤さんがこんなようなことを言っていました。(メモしていないので間違いはご了承ください)

『我々が造る美術館というのはただの箱でしかない。
いくらいいものを造っても中に飾るものがよくなくてはダメ。
よい美術館というのは、建物という環境と、そこに飾るものと、見る人の熱意で決まる。
(だからそういった意味ではあの美術館はたくさんのお客さんが来ているから、いい作品を展示しているんでしょうね)』と。

その言葉を聞いて(最後の言葉をスルーしてしまうほど)ハッとしました。
いくらよい展示物でも見る人の熱意がなければ、ただの展示で終わってしまう。だから「しっかり熱意を持って見ろよ」と、まるで自分に言われたような気がしたのです。

私は展示会や美術館に行くと入場料のほかに音声ガイドを付け、可能な限り作品集も購入するようにしています。
その方が理解が深まるからなのですが、作品集は高いので正直悩んで購入しない時もあります。
ですが、この言葉を聞いて今後は可能な限り購入しなければと思いました。

ちなみに今回の作品集は安藤さんが1枚1枚描いた手描きのスケッチとサイン付で1,980円。作品集の割りには比較的お求めやすい価格となっておりますので、来館される方は記念にどうぞ!IMG_1837IMG_1840

 

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