身体にぴったり合うキッチンの上手な選び方

リクルートが家づくりをした方を対象に行った「注文住宅と住宅設備に関する動向調査」によると、「こだわった設備」のトップは「キッチン(68.9%)」でした。多くの施主がキッチンに重点をおいて家づくりをしていることが分かります。何故ならば、キッチンは生活の基本となる「食生活」を支える重要な場所だから。

使いやすいキッチンだと調理が楽しく作業しやすくなりますが、逆に使いにくくて身体に合わないキッチンだと毎日の調理が面倒になったり苦痛になったりしてしまいます。家を建てるなら、自分にぴったり合うキッチンを選びたいものですね。この記事では、身体にぴったり合うキッチンの高さの上手な選びかたをご紹介します。

 

理想のキッチンの高さは 、身長÷2+5cm

調理中は、野菜や食器を洗ったり食材を切ったりと同じ姿勢を続ける作業の連続です。キッチンの高さが身長に対して低すぎると、身体をかがめる角度が深くなり、腰への負担が大きくなります。

逆にキッチンの高さが身長に対して高すぎると、調理の際に肩に無駄な力が入ってしまって肩こりの原因になってしまいます。そんな症状を防ぐために、まずは自分に合うキッチンの高さがどれくらいなのかを計算してみましょう。身長に対して使いやすいキッチンの高さは、以下の式から算出できます。

身長÷2+5cm=身長にあうカウンターの高さの目安

例えば身長160cmの方だと85cmのキッチン、身長170cmの方ならば90cmのキッチンがちょうどいい高さだということになります。

 

スリッパをはいて、包丁を持ってみて、キッチンの高さを体感しよう

ただし、計算で出された高さがすべてではありません。人それぞれにクセがありますし、同じ身長でも腰の高さや手の長さは少しずつ異なります。実際に住宅展示場やショールームに行って、キッチンの高さを体感して確認してみましょう。その際には以下のことを頭に入れてチェックをしましょう。

・スリッパの厚み数cmが大きな差になる:スリッパをはく・はかないの数cmの差が大きな差になります。

スリッパをはく習慣がある方は必ずスリッパをはいた状態でキッチンの高さを確認しましょう。キッチンマットを敷く予定があるならば、マットの厚みも考慮にいれておきましょう。

・レンジはキッチンカウンターより数cm高くなる:IHの場合はキッチン+1cmくらいしか高くなりませんが、ガスレンジだと五徳によって2~5cm高くなることもあります。

・シンクの深さによって腰をかがめる角度が決まる: 腰をかがめる角度が深くなると、腰への負担が大きくなり腰痛の原因になりかねません。

洗い物をする時の姿勢をチェックしましょう。トレンダーズ株式会社が実施した「料理に対する実態調査」の調査結果によると、主婦が普段の料理にかける時間の平均は1時間22分だそうです。身体に合わないキッチンを選んだ場合、毎日約1時間半も身体にストレスを感じながら過ごさなければならないのです。そんなことにならないためにも、キッチンはこだわって選びたいですね。

 

 

また、これから何十年も住むことになる家の「住環境」によって「家族の健康」も大きく影響を受けることは想像に難くありません。

しかしながら、これまで健康と住宅を関連付けた「実証調査」はありませんでした。

このたび、慶応義塾大学並びに首都大学東京の調査と、我々で行った独自の調査(調査期間:2014年から2015年)で実証された住宅を体感・観覧できます。一度ぜひお越しください。

51_TOFU_article_bottom_to_MOFU

関連記事