二世帯住宅を建てたいと考えたときに、気になるのがお互いの世帯の生活音。特に生活時間帯が違うとあらかじめわかっている場合には、騒音トラブルに発展しないように細心の注意を払っておくべきでしょう。
「でも、生活音なんて、実際に住んでみるまでわからないんじゃ?」 そんなことはありません。住宅展示場のモデルハウスで、音の伝わり方をチェックするという方法があります。
モデルハウスでどんなことがチェックできる?
モデルハウスを見学した際には、ぜひ音についてのチェックをしてみましょう。
* 吹き抜けの音のひびき方はどうか?
* 戸外の騒音はどの程度室内に伝わるか?
* 2階から1階(1階から2階)への音、また隣の部屋への音の伝わり方はどんな感じか?(営業担当者にひと言断って、声を出したりしてみましょう)
ハウスメーカーの営業担当者は住宅の工法や床材についても熟知しています。防音に関することで不明な点があれば、遠慮なく尋ねてみるとよいでしょう。
動線の確認や間取りを考える際の参考に
人間が出す生活音については、モデルハウスでもある程度確認できますが、テレビや洗濯機などの家電製品が出す音は確認できません。しかし、「どれぐらいの音が聞こえるか」ということをあらかじめ知っていれば、生活習慣や動線を考慮したうえで、間取りを考える際の参考になります。
例えば、ホームベーカリーがパン生地をこねる時の音は、意外にも大きく響くもの。もしどちらかの世帯が夜間にタイマーを使ってパンを焼く習慣があることがわかっていれば、片方の世帯のキッチンの場所をもう片方の寝室と離しておくなど、対策がとれるのです。同様に、早朝に洗濯機を回していないか、テレビは夜何時ごろまで見ているか、お互いの生活習慣を事前にしっかり話し合って、音のトラブルが起こらないように配慮することが可能となります。
今まで一緒に暮らしたことのない世帯同士が、一つ屋根の下に住むことになる二世帯住宅。住んでみて初めて「こんなはずではなかった…」と後悔しないために、話し合いとルール作りには時間をかけましょう。可能であれば全員で住宅展示場へ出かけて、みんなでモデルルームを見学されることをお勧めします。
「こんなインテリアが素敵だね」「キッチンはどうしようか?」など、実際の住宅を見ながらイメージを膨らませることにより、お互いの世帯の好みや生活も見えてきます。一方が「たいしたことではない」と思って言わずにいたことが、ぽろっと口をついて出てくるかもしれません。