同居するからこそ話し合おう 「孫育て」の現実

二世帯住宅で暮らすメリットのひとつとしてあげられるのが、子どもの面倒をみんなで見られるという点です。 親世帯にとっては生活に張り合いが出る、子世帯にとっては忙しい時にサポートしてもらえるなど、お互いに期待をもって考えている方が多いのではないでしょうか?

しかし共働きが増えている昨今、親世帯側に過剰な負担がかかっているという例も多いようです。なかには、「孫の世話のために仕事をやめてしまった」、「忙しくなったため習い事をお休みしている」といった例もあるようです。 お互いに気持ちよく、協力しながら子育てをするためには、どうすればいいのでしょうか?

 

負担に感じている人は意外に多い

「孫は目の中に入れても痛くない存在だから平気」、「若い世代には思いっきり仕事をさせてやりたい。サポートは精一杯する」という人もいるでしょう。 確かに孫はかわいいもの。しかし、たまに顔を見るのと毎日世話をするのは全然違うものだと考えなければなりません。

「子どもを預かる」ということは何かあった場合の責任もとるということです。特に、子世帯が共働きで双方帰りが遅い仕事をしている場合など、同居を機に孫の夕食や入浴の世話までしなければならなくなるかもしれません。

 

事前に話し合ってルール作りを

一緒に住み始めたら、あれもこれもと頼まれて疲労困憊。「こんなはずではなかった」と思わないように、親世帯と子世帯で「どこまで面倒を見てほしいか」「これ以上はできない」など、子育ての協力体制についての認識を合わせて、ルールを決めておきましょう。

例えば、「最低でも保育園には入園させ、送り迎えは自分たちでやること」「週1回のスイミングの送迎だけは手伝ってほしい」「夕食まで食べさせる(その時間まで預かる)のは月1回程度にしてほしい」など、想定できることはなるべく具体的に決めておきます。

 

関わり方によって変わってくる「間取り」

親世帯がどの程度、孫に関わるかによって、二世帯住宅の間取りも変わってきます。

例えば、毎日夜まで面倒を見なければならないのであれば、部分同居型や完全同居型のほうが都合がいいでしょう。しかし、習い事の送迎のみやたまに預かる程度でよいのであれば、完全分離型でほどよい距離を保つ方が、お互いに気を使わずに済みます。 どういった形で関わっていくのかを想定して検討しましょう。

また、親世帯だけの個室やミニキッチンなどプライベート空間があると、子育ての慌ただしさをひと時でも忘れられ、息抜きや気分転換の助けになります。一緒に検討されるとよいでしょう。

親世帯と子世帯が一つ屋根の下で暮らす二世帯住宅。「いざというときに助け合える」といった安心感は、とても大きなものです。だからこそ、お互いに心地よい距離感を持っておきたいものですね。

まずは、「孫が楽しく過ごせるにはどうすればいいか」「どういう子に育てたいか」というゴールを明確にすること。 その上で、できることは協力し、できないことはきっぱりと断る勇気をもって、事前の話し合いやルール作りには時間をかけましょう。

 

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