住宅の外観を決定づける要素として、外壁の「色」は極めて大きな影響力を持っています。何色を選ぶか、ということも重要ですが、それ以上に、「思っている通りの色合いに仕上がるか?」という問題もあります。外観のイメージを左右する住宅の色選び、失敗しないためにはどのように行えばいいのでしょうか?
サンプルだけではイメージと異なる色になってしまうことも
外壁の色を選ぶ際は、まずは業者から渡される色のサンプルブックを元におおよその色を決定することが多いです。ここで問題なのは、「サンプルと実物では色の見え方が異なる」ということです。ブックに印刷されているサンプルは実物に比べてサイズが非常に小さいですし、外壁とは質感、光の当たる加減も異なります。サンプルだけを目安にして外壁の色を選んでしまうと、「イメージと違う…」という結果になってしまうことが多いのです。
サッシなど、外壁を構成する要素との兼ね合いも考えて決めたい
ブックでおおよその色を選んだ後は、少し大きめのサンプルを用意し、昼と夜に見比べる、照明を当ててみるといった行程を経て徐々に色を絞りこんでいく、という方法がとられます。ポイントとしては、「イメージしているより少し暗めのサンプルを選ぶと理想に近くなる」と言われています。
しかし、「少し暗め」といっても、素人にはなかなか判断しづらいもの。また、外壁の色を決めるときは、窓のサッシのように、外壁以外の外から見える部分との兼ね合いも考えなくてはいけません。
サンプルだけを見て決めるのでは、「外壁の色」は理想に近づいても、外観全体としてのバランスが損なわれてしまう可能性もあります。住宅が完成した後で「サンプルを見ているときはいいと思ったけど、壁がこの色じゃサッシと合わないな…」と初めて気が付く、ということもありうるのです。
展示場で実物を確認すれば、色選びで失敗する心配はない
これらのことから、外壁の色を決めるときはサンプルだけでなく、「実物」で確認することが不可欠だと言えるでしょう。具体的には、住宅展示場を訪れ、その外壁を参考にして色合いを決めるという方法がオススメです。この方法の利点は、窓のサッシやバルコニーなど、外壁以外の構造物と合わせて色合いを確認することができるという点です。
住宅展示場はメーカーにとっては広告物です。外壁の色合いもしっかり計算されて調和がとれていることが多いので、見本としてはまさに最適です。
以上のことから、外壁の色を決める際は、「まずサンプルで的を絞り、次に展示場で実物を確認する」という手順で進めるのがいいでしょう。外観という、失敗した時の心理的ショックが大きいものだからこそ、足を運ぶだけの価値は確実にあります。理想の住まいを手に入れるため、ちょっとした努力は惜しまずに実行しましょう。
また、これから何十年も住むことになる家の「住環境」によって「家族の健康」も大きく影響を受けることは想像に難くありません。
しかしながら、これまで健康と住宅を関連付けた「実証調査」はありませんでした。
このたび、慶応義塾大学並びに首都大学東京の調査と、我々で行った独自の調査(調査期間:2014年から2015年)で実証された住宅を体感・観覧できます。一度ぜひお越しください。