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2021年3月19日

注文住宅の土地探しで失敗しないために!コツ・ポイント・基礎知識を解説!

住宅を購入する際に、必ず必要となってくる『土地』。
すでに土地をお持ちの方や、ご家族から譲り受けられる方を除くと、すべての方が今後生活をしていく「土地」を決めなければなりません。

その重要な土地探しに、もし失敗してしまったらと考えると、慎重になることでしょう。
土地は一度決めてしまってからでは、その土地を動かすこともできないし、形を変えることもできません。
周りに家が建ったり、商業施設が出来たりと環境が変化することはありますが、土地自体の広さや地盤は大きく変わらないものです。

しかし、0から土地探しを行った方へ聞いてみると、「土地探しに十分に満足し、成功した」と思っている住宅購入者が驚くほど少ないという事実をご存知でしょうか?
実際に私たちも土地探しの方法をお伝えするセミナーを定期的に開催していますが、参加される方からは「土地探しに失敗したく無い」という強い想いを感じます。

参考:過去開催のセミナー「失敗しない土地探し」

では、失敗しない土地探しをするために、必要なものとは一体なんなのか。
そのポイントをいくつかお伝えしていきたいと思います。

 

土地探しを始める前に知っておくべき3つの前提条件

土地探しを具体的に始める前に、是非、頭に入れておいていただきたいことが3つあります。

1つ目は、「土地に『良い』も『悪い』もない」ということ。
2つ目は、「『建物』と『土地』はセットで考えた方が良い」ということ。
3つ目は、「『資金計画』から、まずは始める」ということ。

この3つの前提を知っておくと、土地探しがグッと楽になります。
それぞれお伝えしていきます。

土地を探す時は、3つの前提条件を知っておいてください。
理想の土地に出会いやすくなります!

 

1.土地に『良い』も『悪い』もない

良い土地を見つけたいというお話を良く聞きますが、実は土地自体には『良い』も『悪い』もありません。

土地を探す時は、土地の広さ・形・日当たり・場所などを考えて決めていきますが、多くの人が「ここが良い!」と思う土地は多くありません。
また、もし、見つかっても中々手に入りません。

なぜなら、「人気が高い」からです。
土地の価格というのは、一般的には路線価と面積、そして地面の状況などによって決まると言われています。
そして、好立地な土地ほど『人気』が高く、欲しがる人が多ければ多いほど、土地の価格は高くなります。

つまり、良い条件をすべて満たしている土地であれば、大半の方が欲しがります。
結果、非常に高い土地となり、予算の多くを占めてしまう可能性があります。

土地にこだわったばかりに、家自体にかけられる予算が減ってしまった。。なんて話も聞きます。
もしくは、予定より多くの住宅ローンを組むことになり、日々の生活が苦しくなるかもしれません。

土地の条件やだけを見て家づくりを進めるのは危険です。
土地ありきで進めてしまうと、家を建てたあとに「思っていたのと違った」となり、結果的に失敗したな。と感じてしまうのです。

 

2.建物と土地をセットで考える

そこで、大切なのが、土地と建物をセットで考えることです。

一例ですが、日当たりや広さなどの土地自体は条件が悪く見えても、家の設計を工夫すれば、解決できることも多々あります。

・日当たりが悪くても、中庭を作り、家の中に日が入るように設計を工夫する。
・高低差のある土地であっても設計次第では、その高低差をうまく活かして、平な土地では決してできないような個性的なプランが可能です。

つまり、土地自体は設計次第で良くも悪くもなるのです。
どのような建物にするのか、それを決めながら土地を探すと、条件は悪くとも理想的な土地に出会える可能性が増えていきます。

土地の向きや形は設計の工夫で解決できます!
建物と合わせて考えるようにしてください。

 

3.まずは資金計画から

そして、土地と建物を決めて行く際に重要なことが『資金計画』です。

土地探しにおけるよくある失敗事例として、土地にお金を掛けすぎてしまったという話を多々聞きます。
条件は良いが高額な土地を購入してしまい、建物の予算を削ったことで、本来思い描いていた暮らしが実現出来なかった。というケースです。

さらに、土地購入時には、不動産情報に載っている価格以外に、必要なお金もあります。
これらをしっかりと把握して土地を購入しないと、その分のしわ寄せが建物自体やその後の生活に圧し掛かってくることになります。

まずは、資金計画を建てましょう。
資金計画も土地と建物それぞれである程度の幅を持たせておき、どのくらいならどんな家が建てられそうか?どこを優先にして決めていくか?を考えておくことが大切です。

土地を探し始める前に、資金計画を建てることが大切です。
建物と土地のバランスを見て、土地にかける予算を決めておきましょう。

 

ここまで、土地探しの前提として知っておいてもらいたい3つのことをお話ししていきました。
次に、「土地探しのよくある6つの勘違い」について説明していきます。

 

土地探しで勘違いしがちな6つのこと

このお話はセミナーでも良くお伝えするのですが、土地探しで「当たり前」と思われている土地探しでも、実は、「間違った情報」であることが少なくありません。

それが次にあげる6つの勘違いです。

・その1:家づくりは土地探しから始まる
・その2:雑誌やネットに載っている金額だけで土地が買える
・その3:土地は広いほど良い
・その4:いきなり不動産屋さんに土地探しを依頼してしまう
・その5:南道路の土地が一番良い
・その6:土地は形が良い方が家が建てやすい

このような思い込みをしていませんか?
もし、共感するものがあれば、次の項目を読んで考え方を変えてみてください。

セミナーでも良くお話する内容です。
このような勘違いをされている方はたくさんおられます。

勘違いその1:家づくりは土地探しから始まる

まず1つ目の勘違いは、家を建てたいと思ったらまず土地を探してしまうということです。いきなり土地を探してしまった場合、かなり高い確率で土地に予算を使い過ぎてしまいます。

つまり、予算的に買ってはいけないような土地を買ってしまいやすくなるということですね。
いきなり土地探しから始めるのではなく、まずあなた自身にとってのベストな土地予算について正確に把握することから始めなくてはいけません。

そのために重要なことが先に揚げた3つの前提です。
特に、資金計画を持っているかどうか。これは、家づくりを行う上で非常に重要となります。
資金計画についてわからないことがある方は、こちらの記事で家づくりにかかる予算について解説しているので参考にしてください。

関連記事:家づくりにかかる費用はいくら?家を建てるために必要な予算について徹底解説!

 

勘違いその2:雑誌やネットに載っている金額だけで土地が買える

これも多くの方がそう思い込んでしまっていますが、表示金額だけで土地が手に入るわけはありません。

土地を買おうと思えば、不動産屋さんに支払う仲介手数料がいったり・・
土地の所有権を移してもらうための登記費用がいったり・・
土地代を銀行から借入する場合、土地に担保設定するための登記費用がいったり・・
隣との境界費用がいったり・・

とその他にも様々な経費が掛かってくることになります。
ですから、土地代以外の費用が別途で掛かってくるという現実を、しっかりと頭に入れておくようにしなければいけません。

土地の価格とは、表示価格だけではありません。
手数料なども含まれます。

勘違いその3:土地は広いほど良い

確かに、せっかく家を建てるのであれば、広い土地にしたいという気持はよく分かります。

広々とした庭で、のんびりと過ごしたい!
子供たちをのびのびと遊ばせてやりたい!

という夢は、誰もがお持ちでしょう。

しかし、現実的に考えてみてください・・・
その庭に生えてくる草は一体誰が抜くのでしょうか?
容赦なく延びていく木の手入れは一体誰がするのでしょうか?
その範囲が広くなればなるほど、手入れはさらに大変なものになってしまいます。

また、広い土地を買えば、そもそも庭の工事費用も、それに連動して高くなってしまいます。これから一生払い続ける固定資産税も、割高になってしまうことになります。
200㎡(=約60坪)までと、それを超える部分では、驚くほど税金の金額が違ってくることになります。

固定資産税 都市計画税
1戸あたり200㎡までの部分(小規模住宅用地) 課税標準額=評価額×1/6 課税標準額=評価額×1/3
1戸あたり200㎡を超える部分(一般住宅用地) 課税標準額=評価額×1/3 課税標準額=評価額×2/3

上図のように、土地の面積が200㎡を超えると税金が加算されます。

 

ですから、土地は必要最小限の広さにしておくことがオススメです。

そして、あなたにとって必要最小限の広さを知るために、あなたがどんな家を建てたいのか?を土地探しをする前にある程度明確にしておく必要があります。

 

勘違いその4:いきなり不動産屋さんに土地探しを依頼してしまう

土地探しをする時には、いきなり不動産屋さんに相談に行くのではなく、まずあなたにとっての土地予算を把握するようにしなければいけません。
そして、あなたが土地に費やせそうな予算の幅をしっかり把握した後、不動産屋さんに相談するようにすべきです。

予算が曖昧なままお願いしてしまうと、あなたが探しているエリアで、誰もが気に入りそうな高い土地からすすめられることになります。
そのような土地は確実に高い価格設定になっていますし、競争も高いため、即決を求められます。

ですから、絶対にその順番だけは間違えないようにしていただければと思います。

不動産会社へ相談する時は、必ず予算の幅を決めておいてください。

勘違いその5:南道路の土地が一番良い

これは、実に多くの方が勘違いしてしまっていることです。
確かに、南に向いていると日当たりは抜群に良いです。

日当たりが良いということは、直射日光がたくさん当たるということなのですが、直射日光がたくさん当たる所に大きな窓をたくさんつくってしまうと、そこは同時に丸見えにもなってしまうということにも繋がります。
となると、居心地は悪くなってしまいますよね?
そして、カーテンを閉め切ってしまうことになり、家の中が薄暗くなってしまいます。

さらに、北に配置されがちなキッチンや洗面などの水回りに日が全く当たらなくなってしまいやすいのも、この南道路の隠れたデメリットです。

その結果、ジメジメするのと寒いのが嫌な場所なのがこの水回りなのに、その想いに反して寒くてジメジメした空間になってしまうことになります。
また、直射日光はコントロール出来ないため、そこだけやたら暑くなり過ぎたり、光のせいでテレビが見にくくなってしまうのも、実際暮らし出してから気付く困った点です。

このように、土地代も割高な上に、家にも余分なお金がかかりやすいのが、南道路の土地に隠された意外な事実です。

ですから、土地探しをする時には、南道路にこだわる必要は一切ありませんし、むしろ南道路以外の土地の方が、値段は安く設定されています。
値引き交渉もしやすいですし、実際は、暮らしやすいということも良くあります。

 

勘違いその6:形が良い方が家が建てやすい

何も建っていない状態の土地を見ただけで、その土地が良い土地かどうかを判断することは極めて難しいことです。
また、土地は表示の広さよりも狭く感じてしまうものなので、どうしても形が良く、より広い土地を求めてしまうようになります。

ですが、広い土地を買おうとすれば、その分土地価格も高くなりますし、南道路だったり形が良い土地を買おうと思えば、その分割高な単価で買わざるを得ません。

ですので、土地選びをする際には、形や広さにこだわらないようにすることが大切です。
注文住宅の良い所は、どんな土地でもそれに合わせて間取りや外観の設計が出来るところです。それどころか、形が悪い土地の方がむしろ設計しやすかったり、より暮らしやすい間取りづくりが出来やすかったりします。

一見すると家が建てづらそうな傾斜地でも上手く使うと個性的な家を建てられます。

また、一見条件が悪そうな土地は、そもそも価格設定が安くなされているし、さらにそこから値引きしてもらいやすかったりするので、家づくりの総コストが抑えられることにつながるというメリットを持っています。

つまり、暮らしやすい家を予算を抑えながら建てられる可能性がグンと高くなります。

 

いかがでしたか?

・その1:家づくりは土地探しから始まる
・その2:雑誌やネットに載っている金額だけで土地が買える
・その3:土地は広いほど良い
・その4:いきなり不動産屋さんに土地探しを依頼してしまう
・その5:南道路の土地が一番良い
・その6:土地は形が良い方が家が建てやすい

もしも、このような認識を持っていれば、決して、そこに捕われる必要は無い!と強くお伝えさせてもらいます。
このような条件を緩くすることで、思っているよりも土地探しはやりやすくなりますよ。

 

土地探しの基本知識

最後に、土地探しを進めるうえで知っておいた方が良い基本的な知識をまとまめます。

まず、土地は、新しくつくられた分譲地と、昔から存在していた土地の2つに分かれ、それぞれメリット・デメリットがあります。

 

そして、新しくつくられた分譲地は、

・隣との境界が明確になっている
・道路の所有者が市町村である
・排水先が確実にある
・水道も敷地内に引き込まれているなど、

など、家を建てるために必要な要素が全て解決されているというメリットがあります。整備されている反面、価格は高めに設定されていることが多いです。

 

昔から存在している土地のメリットは、
価格が安く設定されていることが多く、価格交渉もしやすい点です。
場所によっては、非常に安く土地を購入出来ることもあります。

また、すぐに売れる心配も少ないので、その土地に合わせて間取りや外観を設計したり、さらには見積りを取った上でその土地を買うかどうかを決めることが出来ます。

一方で、価格そのものは安いものの、境界が不明確だったり、水道が来ていなかったり、排水先に問題があったりと、生活を行う上で問題を抱えている場合があります。
そして、それを整備するために、土地代以外の費用がかかってしまうこともあります。

どちらが良いか悪いかは一概には言えませんが、見つかった土地にもメリット・デメリットがあることは、基本知識として理解しておいた方が良いでしょう。

新しい分譲地 昔からある土地
メリット 隣との境界が明確
道路の所有者が市町村
排水先が確実にある
水道も敷地内に引き込まれている
価格が安く設定されていることが多い
価格交渉もしやすい
デメリット 価格は高め 水道や境界線など、整備が必要な場合がある。

メリット・デメリットのまとめ

まとめ

いかがでしたか?
土地探しについて、知っておいた方が良い知識をまとめていきました。
ここに記載した内容に気をつけてもらえれば、「良いかも」と思えるハードルはかなり下がると思います。

まずは、勉強と思ってじっくりと読んで見てくださいね。

最後までご覧いただきありがとうございました。
もしも、土地探しについてわからないことや、もっと詳しく知りたいという方は、お気軽にご相談ください。

オンラインで無料の相談会を開催していますので、お申し込みいただければ30分ほどで土地の探し方について、お話させていただきます。

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ABOUTこの記事をかいた人

永く安心して健康で快適にくらせる家であること。住めば住むほどよくなる家であること。住む人に幸せが訪れる家であること。そして、造る者にも嘘がない真摯な心で造ること。こうして造られた家を私たちは「0宣言の家」と呼んでいます。