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2020年4月20日

家づくりで「断熱性能」は妥協してはいけない!快適な家の条件とは?

「マイホームを建てると決めた!」「これから建てようと思っている!」
という方、「どうやって住宅会社を選ぼうかな」と迷われていませんか?

・よく名前を聞く「ハウスメーカー」はTVCMなどで見るし安心?
・地域の工務店は、親身に話にのってくれるし良いって聞いたけど実際どうなの?
・家って建ててからも付き合いがあるから、社風や人柄が大事?

などなど、何を比較したら良いかは難しく、たくさん悩まれると思います。

 

私たちの会社は、神奈川県相模原市にありますが、弊社以外にも地域にたくさんの住宅会社や工務店がありますし(住宅展示場に出展している会社だけでも20社近くあります。)、正直に言うと会社パンフレットやホームページだけでは違いが見えづらいことがほとんどです。(みなさん綺麗に作られているので。)

しかし、家づくりは一生に1度の大きな買い物ですし、大切な財産です。
きちんと知識を身につけないまま、営業マンの言うことを全てを受け入れることは、家づくりをしている立場からもあまりオススメしません。

それぞれの会社で、得意なことや苦手なこと、メリットとリスク、会社の根本的な家づくりへの考え方が全く違うので、「家」と一言で簡単にくくれるものでは無いのです。

 

例えば、私たちの会社は「低価格」で家を建てることは苦手です。

その理由は、これから家に住む人の安心・安全な生活を考えると、「どうしても妥協でき無い」素材の性能や工法があるからです。

良い素材を使い、手間のかかる工法をとるので結果的に時間やコストが他社に比べると予算が増えてしまうことがあります。

このような会社の弱みとなる情報を全ての会社の営業マンが伝えているかというと、恐らく伝えていない会社もあると思います。
また、お客さんによっても大切にしていることが人それぞれなので、例えば「価格」を重視している方には、私たちの家づくりは、リスクを伴う家づくりになってしまいます。

 

とは、言うものの、様々な情報がある中で、どのような点を重要視すべきなのか?

60年近く、家づくりだけをしてきた立場から、「一生快適に住み続けられる家」を建てるためには、「ここだけは必ずこだわるべき」と、アドバイスできるポイントがあるので紹介していきます。

家づくりで妥協してはいけないところ

注文住宅を建てる時に、絶対に気をつけてもらうところがあります。

それは、「断熱」です。

デザインや外観と違い、家が建ってしまえばほとんど目に触れることの無い場所ですが、「断熱性能」は家を建てる上で最重要に気にすべきポイントだと思っています。

 

断熱性能が良い家は長持ちする

断熱性能が優れている家は、それだけで省エネルギーになります。
極論を言えば、太陽光などの余分な設備を設置・維持するコストよりも断熱性能を強化した方が光熱費が安く済むこともあります。

また、断熱性能が良いと、結露の発生が防げます。

「結露」は家の性能を低下させる大きな要因です。

冬、外気との寒暖差が大きくなるとメンテナンスが困難な壁の内部に水滴がたまります。
溜まった水滴は、カビを発生させたり、構造材を腐食させていきます。
また、家の天敵であるシロアリも湿気の多い場所を好みます。
構造材が湿気るとシロアリを呼び寄せることにも繋がりかねません。

エアコンを効かさなくても「夏は涼しく、冬は暖かい」。そんな快適な住まいを手に入れるためには、「断熱」は絶対にこだわって欲しいポイントです。

とはいうものの、断熱の工法も使っている素材も各社様々で、一概に「これが正解」というものはありません。

そこで、住宅会社目線で、家を建てる時に「断熱性能」をどうやって比較したらいいのか?

参考になる情報をお話ししていきます。

断熱性能を比較するためのポイント

断熱性能は大きくわけると
・断熱材
・調湿性能
の2つの良し悪しで性能が決まります。

 

1つ目の断熱材は、文字通り断熱するときに使われる材質のこと。

木造住宅には、「グラスウール」と「セルロースファイバー」のどちらかが使われています。

2つ目の調湿性能ですが、実は快適な室温で生活できるかどうかは、「湿度」に左右されます。
調湿性能が高い素材を使うと、家全体で湿度の調整をしてくれるので快適な湿度で生活することができます。

それぞれ詳しく話しします。

断熱材について

日本の木造住宅のほとんどが、「グラスウール」と「セルロースファイバー」のどちらかを断熱材として使用しています。
断熱材は壁と壁の間に使われるものなので、日常の生活ではほぼ目にしませんが、だからこそ家を建てるときにしっかりと検討しておかなければいけないポイントです。

それぞれの特徴をまとめると次の表のようになります。

グラスウール

セルロースファイバー

使用頻度

料金

耐水性

調湿性

無し

高い

素材

化学物質

自然素材

メリット

価格が安い・施工が簡単

調湿性・防虫性・遮音性が高い

デメリット

結露などで濡れるとカビが発生する

グラスウールに比べると料金が高くなる

日本の木造住宅では、料金の安さと施工のやりやすさから「グラスウール」がよく使われています。しかし、ここで注意していただきたいのはグラスウールはセルロースファイバーと比べると調湿性能や耐水性に劣るという点です。

グラスウールは、海外の湿度がそれほど高くない地域や国で普通に使われている素材ですので、それ自体が悪いわけではありません。問題は、グラスウールの特徴と日本の気候があっていないことです。

 

結露で湿気がでると調湿効果がないため、湿気を逃してくれません。
壁内に湿気が溜まったままになってしまいます。

これを防ぐために、どのような工夫をしているのか?
工法や他の素材で湿気がたまらない工夫があるのか?
万が一、結露によって構造材が腐食した場合はどのような対処をすれば良いのか?
このあたりのポイントは、断熱材を選ぶ時には必ず確認してください。

 

外断熱材を使用することで飛躍的に断熱効果が上がる

一般的に「断熱材」というと先ほどのグラスウールやセルロースファイバーのことを指します。
これを専門用語で「内断熱材」と言います。
構造材の中の部分を断熱するものなので、内断熱です。

 

断熱性能にこだわっている住宅会社には、建物の外にも断熱材を使用している会社もあります。
「建物の外」とは、日光を浴びる外壁の壁の部分です。
ここに使う断熱材を「外断熱材」と言います。
外断熱材に使われるのは、ボードや塗料です。

外断熱をおこなうメリットとしては、
・外断熱材で外気をカットできるので、構造材や室内の温度差がなくなる。
・温度差がなくなることで、結露を防止できる
・雨の日でも水や湿気を室内に通さない
などがあります。

 

また、外壁に使われる材料によっても断熱効果は変わります。
地中海などの国にある赤道付近の日差しが強い国で、白い外壁の家が並んでいますが、あれも外断熱の一種です。
太陽光を反射しやすい素材を使うことで、吸熱を抑えています。

その一方、極論を言えば、ここまで断熱にこだわらない人にとっては少し「やりすぎ」に思われることもあります。

外断熱を施工した方が、間違いなく断熱性能は向上します。しかし、その分、コストもかかるので、断熱にどこまでこだわるかによって検討してください。

■ここまでのまとめ
・断熱には「内断熱」と「外断熱」がある。
・内断熱材には「グラスウール」と「セルロースファイバー」がある
・グラスウールは、施工が安く済むが調湿性能がない。
・セルロースファイバーは、グラスウールよりは高価。しかし、調湿性能や耐水性がある。
・外断熱をすれば、コストはかかるが断熱性能は飛躍的に上がる
・外壁材も断熱性能を高めるためには重要

調湿性能について

湿度の調整は快適に暮らすうえでは欠かせません。
断熱性能も突き詰めれば「快適に暮らすためのもの」です。
なので、調湿性能を無視した断熱はあり得ません。

 

調湿性能は、素材によって大きく変わります。
特に、化学物質を使用しているか、自然素材を使用しているかでは、全くその効果は違います。

化学物質では調湿できない

室内の調湿性能に大きな役割をもつのが「内壁の素材」です。(ちなみに、断熱材も重要です。ここは、先ほど述べたので割愛します。)
内壁になにを使っているかによって調湿効果は大きく変わります。
例えば、一般的な壁紙やクロスの調湿効果は、ほぼ0です。

中には、自然素材の土壁の成分で作られた「調湿性能をもった壁紙」などもありますが、そのような特殊なものを使わない限り、壁材からの調湿効果は期待できません。
壁材に調湿効果が無いということは、湿度が高くなったり低くなったり、外気によって大きく左右されることになります。

また、汚れたり破れたりすれば張り替える必要があるのでメンテナンス費が数年ごとにかかります。

調湿性能にこだわれば内壁は「自然素材」一択

調湿性能は、木や漆喰などの自然素材が本来持っている力です。
生きていくために湿度を取り込み、不要になった分は排出する。
これを自然と最適になるようにおこなってくれるのが自然素材の優れたところです。

自然素材の無垢の木で施工した場合も調湿効果が得られますし、優れた内壁材は他にもあります。
検討時には確認するようにしてください。

■ここまでのまとめ
・調湿性能は快適な暮らしには欠かせない
・室内の調湿効果は壁材が重要
・化学物質に調湿効果はない
・調湿性能を高めたければ「自然素材」を使うことが必須の条件

どこまで断熱にこだわるか

ここまでの話をまとめると、断熱を考える上で重要なのは、
・内断熱材
・外断熱材
・外壁
・内壁
の4つです。

 

ここに、それぞれどのような素材を使っているか、どのような工法で施工しているかによって各社の断熱へのこだわりや考え方が出てきます。

・外断熱は行なっていない。
・外壁はデザインを重視している
といった会社も中にはあります。

その場合は、その分のコストをカットできたり、設計の自由度が高まったりと、断熱を補うメリットがあると思うので確認するようにしましてください。

 

最後にもう一度、言いますが、家の性能で最も重要なことは「断熱」です。

断熱性能が低い家に住んだことによって、
・夏は暑い・冬は寒い。
・光熱費が余計にかかる。
・結露やカビがひどくて健康への不安がある。
といった話は本当に良く聞きます。

 

もし予算などの都合でどこかの性能を削らなければならない時でも、最低限の断熱性能は必ず備えるようにしてください。

断熱性能で家を建てたあとの暮らしは大きく変わります。

 

最後に、私たち相陽建設は、何よりも断熱にこだわって家を建てています。
・内断熱材
・外断熱材
・外壁
・内壁
の全てに100%の自然素材のものを使い、「クアトロ断熱」と呼ばれる方法で施工をおこなっています。

 

ここまでやる必要があるのか?と聞かれることもありますが、「快適な住まいのためには、断熱が最重要」と考えているからです。
この記事を読まれた方で、もっと詳しく知りたい方やお話を聞きたい方は、お気軽にご連絡くださいね。

相模原住宅展示場でも実際に体験してもらえますので、まずは色々と情報収集にきてください。

ABOUTこの記事をかいた人

永く安心して健康で快適にくらせる家であること。住めば住むほどよくなる家であること。住む人に幸せが訪れる家であること。そして、造る者にも嘘がない真摯な心で造ること。こうして造られた家を私たちは「0宣言の家」と呼んでいます。