設計思想と原則論5:マイホームを20年で朽ち果てさせないための心構え

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みなさまは、大手ハウスメーカーの建てている建築現場を観察したことがあるでしょうか。もしも「ない」ということであれば、ぜひ一度見に行くことをお勧めします。散歩がてら。

みなさまの家の近くに必ず造成地はあるでしょうし、またチラシを見れば、近くを通れば、どのエリアがそうであるか容易に判断できると思います。そして、「建材」について細部(ディテール)を観察してみましょう。

 

第3の視点:家族と何年「心地よく住む」か

これまで2つの観点から「思想を持とう!」とご提案してきました。

もう一度おさらいすると、 (1)家族のコミュニケーションという視点→部屋の組み合わせを考える そして (2)土地・採光という視点→窓や床などのタテの配置を考える でした。

第3の視点とはなんでしょう。 それは健康と予算のバランスです。

あなたが現場を見に行ったと仮定して話を続けます。現場ではたくさんの建材が目に付いたはずです。ただ、いわゆる「合板」とか「集成材」といった建材か、そうでないかは、見分けがつかなかったと思います。

後者は正確には「新建材」といって、建材とは区別されています。薄くスライス状に切った木を、接着剤でくっつけて一枚の板状にした、あれです。一枚板や一本の木と違い、いわゆる継ぎはぎですね。

いくら強力な接着剤で継ぎはぎにしても寿命はどうなのでしょう。戦後まもなく出た新建材の寿命については、既に答えが出ています。

・・・「日本の家屋の寿命は世界的にみても短い」 これは誰もが知るところ。

継ぎはぎの木で作られた家に住んでいた人が出した答えとも言えるかもしれません。だから僕たちは「建材」のことを、もっとよく考えるべきなのです。

 

見積もり時点で決まる家の寿命と家族の健康

  • 住宅設計のあるある・・・見積書に書かれた建材の名称が「ワカラナイ!」
  • 住宅設計のあるある・・・見積書に書かれた建材が高いのか安いのか「ワカラナイ!」

なぜ、この建材について三番目に持ってきたか。それは住宅の「多くの予算を建材が使って」しまうからです。そしてその後何年もの間、「建材とみなさんが空気を共にする」からです。これら2つの事実は非常に重要だとおもいませんか。

マイホーム建築のとき、ハウスメーカーや工務店の人と、たくさん話をして、家の見積もりを取りますよね。先立つものはなんとやら。予算重視はしかたがありません。しかしへんてこな名前の建材を軽く捉えないでください。

10年後にみなさんの家が「廃材の巣窟」にならないために、建材のことも知らなくてはならないのです。

 

建材名、ぜひ少しだけでも!

いえづくりに最も重要なのは実は家族の健康。お金を広い敷地やデザインにつかうことも大事ですが、これから選択する住宅に家族が住む「時間と空間」をないがしろにしないよういしましょう。

空気は無料ではないのです。

できれば、「柱、床、壁」などの、家族や家の健康に不可欠な建材の知識を、今回身につけましょう。このメディアでは、今後かなりの量を割いて、建材などについて考えていきます。いい建材を安く取り入れることの重要さについて、わかって欲しいなと思っています。

 

 

これから何十年も住むことになる家の「住環境」によって「家族の健康」も大きく影響を受けることは想像に難くありません。

しかしながら、これまで健康と住宅を関連付けた「実証調査」はありませんでした。

このたび、慶応義塾大学並びに首都大学東京の調査と、我々で行った独自の調査(調査期間:2014年から2015年)で実証された住宅を体感・観覧できます。一度ぜひお越しください。

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