もういくつ寝ると新年度

いよいよWBCが開幕しました。が、今なお開催時期について「11月にできないものか」という意見は根強い。国際野球カレンダーでは2月中旬~3月下旬しか空きがないのですが。
まずMLBもNPBもポストシーズン制度を採用しており、レギュラーシーズンは9月末前後で終わりを迎えます。そこでMLBは全球団の2/3、NPBも全球団の半分がシーズンを終えるわけです。ワールドシリーズや日本シリーズに進出した球団とは、シーズン終了が1か月もズレてしまいます。それでも、メジャーリーガーやNPB選手だけでチームを組める国はまだ恵まれているほう。野球の盛んなラテンアメリカでも、プエルトリコやメキシコのようなそこそこ強豪レベルになると、それだけで28人組むのは難しく、マイナーリーガーも呼ばざるを得ない。しかしマイナーリーグのレギュラーシーズンは8月末で終了です。となると11月開催では、7か月間のシーズンを戦い抜いてきた選手と、2か月のブランクがある選手が混在することになる。前者は疲れ切った状態で休む間もなくWBC、後者は後者で難しい調整を迫られます。
さらに、11月にはもうラテンアメリカ各国やオーストラリアでウィンターリーグが始まる季節でもあります。彼らにとって11月にWBCを開催されるのは、営業妨害以外の何物でもない。現に2015年のプレミア12では、メキシコがウィンターリーグの協力を得られず、一時は出場辞退を表明したほどでした。
ついでに言うと「アメリカでは盛り上がっていない」という意見をよく見ます(そしてそれ自体は合っています)が、11月開催だとNFLにNBAにNHLにカレッジフットボールにカレッジバスケと競合相手が盛りだくさんで、今以上に話題にならないこと間違いなしです。どの国もそうですが、年間のスポーツ観戦スケジュールというものが国民に染み付いていて、アメリカ人の場合は11月に野球を観る習慣がない。3月なら、例年でもスプリングトレーニングが始まるので徐々に野球に目が行き始める頃合いですし、競合他競技のうちトップ2のNFLとカレッジフットボールがシーズンを終えています。
結局、カリビアンシリーズ終了からMLB・NPB開幕までの2か月弱しか空きがないということです。

その3月ですが、2018年3月卒の学生の採用活動が解禁されました。そして1か月後には新年度、2017年3月卒の学生が新社会人として入社してきます。この時期は通常業務に加え、採用活動と新入社員受入準備を同時に進めていかなければなりません。今週は通常業務のほうが比較的落ち着いていてまだ余裕があるのですが、片方で新入社員の準備のためにエントリーシートを眺め、もう片方で先月行った2018年卒学生向けインターンシップの資料を整理していると、頭がこんがらがりそうになります。
2017年卒の方々――もうすぐ後輩になる方々です――が書いたエントリーシートを読んでいると、なかなかにしっかりしています。「最近の若いもんは…」という言葉は古代ローマ時代からある、などという真偽不明の話を目にしたことがありますが、逆。自分が彼らと同じくらいの歳だったころは何も考えてなかったな、と身につまされます。
木の伐採に「命の終わり」を感じ、その木材でテーブルと椅子を完成させたら感動のあまり泣いてしまった人。先生に悪事がバレて呼び出され「怒られるかな」と思ってたら、先生に「人が頼ってくれないと人を信じることができない。まず私と信頼関係を築いてみないか」と諭され、人生観が大きく変わった人。両親が新築住宅という勇気ある買い物をした姿を小3のときに目にして、自分も人々の勇気ある買い物を支える仕事に就きたいと思った人。彼ら彼女らそれぞれに物語があります。
入社したからといって、皆が皆希望の職種に就けるわけではありません。不本意に思うこともあるでしょう。しかし彼らがこの会社で栄養を蓄え、大きく花開くことを祈念してやみません。

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